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アルコニックスはこのレポートを配信した10月28日以降に発表された第2四半期の決算短信では上期の業績は上方修正のIRの数字以上に伸びています。
しかも、 更に円安が大きく進んで買収した米国子会社の業績は円に換算するとより大きくなってきますから、まずかなりの確率で通期の業績の再度の上方修正があると期待できると思います。そこで今日も買い増しました^^;
アルコニックス(3036)の研究レポート
本日は1981年(昭和56年)に日商岩井非鉄販売株式会社として設立され、2001年にMBO(=経営者による買収)を実施した、非鉄金属のエキスパートの専門商社であるアルコニックスを研究銘柄として取り上げます。
アルコニックスはMBO以来、「安定成長の伝統的ビジネス」としてのアルミ、銅、そして「高成長ビジネス」としての電子機能材、レアメタル・レアアース、及び非鉄原料というユニークなビジネスミックスを駆使し、積極的な10件のM&Aや29件の事業投資、そして海外に現地法人を設立し独自の海外ネットワークを構築して幅広いビジネスフィールドを築いて業績を伸ばしています。
また、一方で製造会社の連結子会社化、海外における非鉄金属製品製造事業の合弁会社への投資等、非鉄金属の枠組みを越えた幅広い事業を展開しており、日本国内外のユーザーから高い評価を得ています。
http://www.alconix.com/jp/corporate/history/index.html
まず、本日の研究銘柄としてアルコニックスを選んだ理由を説明します。
1>アルコニックスは10月22日に業績の上方修正を発表したにも関わらず、株価が下落してPERおよびPBRなどの投資指標からみて、ますます割安になっていること。
(アルコニックスの業績上方修正のIR)
http://www.nikkei.com/markets/ir/irftp/data/tdnr2/tdnetg3/20131022/8c7mmz/140120131021040731.pdf
当初の純利益予想額11.5億円→修正後 17.0億円
(一株利益 当初予想 180.92円→修正後 267.45円)
<通期>
当初の純利益予想額 22.5億円→修正後 27.0億円
(一株利益 当初予想 353.98円→修正後 424.78円)
アルコニックスの2013年3月末の一株純利益 2414.98円
アルコニックスの10月25日の株価の終値 2044円
PER 4.8倍。PBR 0.85倍。
負ののれん代という一時的な利益により純利益がかさ上げされているだけという判断から、株価が下げているのかもしれません。しかしアルコニックスは経常的にM&Aにより企業買収を行って業績を伸ばしている企業であり、新たに買収した企業の業績がその後の収益に大きく貢献することから考えてもアルコニックスの株価が安くなるなら、ますます有利な投資対象になる可能性が高いと考えました。
アルコニックスの第1四半期の負ののれん代の対象となったのは大羽精研株式会社の株式取得、及び大阪アルミセンター株式会社の事業譲受に伴う負ののれん発生益839百万円です。
大羽精研は、産業機械用精密加工部品の製造会社です。主に、半導体、自動車、産業機械関連分野における製造装置部品の高精密、高精細研削加工を得意としており、特にスマートフォン、タブレット端末用半導体表面実装機(プリント基板に電子部品を配置する装置で、チップマウンターともいう。)用吸着ノズル等のヘッド部品製造においては高い技術力と市場シェアを有しています。
大羽精研の買収によりアルコニックスは川上分野と位置付けている製造分野に厚みを持たせ、需要先のニーズに対応可能な高い技術力を持つ人材と、多様で豊富な生産設備を獲得することができました。
また大羽精研の生産力とアルコニックスの販売力により新たな商流の創出が可能になる一方、アルコニックスの従来の子会社である国内切削加工メーカーとのシナジーも見込まれることから、川上分野、すなわち製造業への進出という新たな企業グループを目指すアルコニックスの連結ベースにおける企業価値向上につながると判断しての買収です。
例えば2014年12月にもアルコニックスは有力な米国企業UNIVERTICAL CORPORATIONなど4社を買収しています。
< UNIVERTICAL CORPORATION他はUNIVERTICAL CORPORATION、UNIVERTICALCHEMICALCOMPANY、UNIVERTICAL SEMICONDUCTOR PRODUCTS INC.、WALKER INVESTMENTSLLC.の米国法人4社のです。>
UNIVERTICALCORPORATION他は、製造業の復権を目指す米国を拠点とした自動車及びエレクトロニクス業界に強固な顧客基盤を持ち、ニッチマーケットでも基盤が強固な分野での北米市場シェアが60%に達する製品群を多数持ち、またアルコニックスにはない利益率の高い事業を持っているために、新たな企業グループ像を目指すアルコニックスにとってシナジー効果が大きいと判断して買収しました。また、香港に子会社も有しており、世界第二位の経済規模を持つ中国の製造業にも食い込めることも大きなメリットであるとアルコニックスは考えています。
米企業の買収で今後のアルコニックスの事業内容に厚みを持たせるばかりでなく、次なる付加価値事業への展開を促進させる突破口になるものと考えての買収です。この買収の場合はのれん代が発生しており11年で償却するとIRされています。
(参考)
『のれん以外の無形固定資産に配分されたその主要な種類の内訳、並びに主要な種類別の加重平均償却期間
(1)のれん以外の無形固定資産に配分された主要な種類の金額、及びその内訳
顧客関連資産 2,070百万円
技術資産 638百万円
(2)主要な種類別の加重平均償却期間
顧客関連無形資産の償却期間は12年、技術資産の償却期間は10年であることから、加重平均償却期間は11年であります。』(アルコニックスの2013年3月期の有価証券報告書の説明です)
2>アルコニックスの出身母体の双日(=日商岩井とニチメンが経営統合した総合商社)が2012年10月までに、全てのアルコニックスの株を市場で売却し終っていること。
アルコニックスの株価は2012年10月ごろ暴落しましたが、この時アルコニックスの株を売っていたのは双日です。投資環境が悪い時期に大株主が経営方針によって投資環境に関係なく売りを出してくる既存大株主が存在しなくなったことはアルコニックスの株価の安定にはメリットになると考えました。
アルコニックスのチャートです。
4>アルコニックスの2014年3月期の第2四半期の決算短信の発表予定日は11月11日ですが、第1四半期の決算短信を読んでも、アルコニックスの取り扱う製品はアベノミクスで日本経済が上向けば好影響を受けるもの多いです。また米国の景気が上向いても業績への好影響が見込めます。
アルコニックスの主力事業である非鉄金属業界においては、ハイブリッド車や、スマートフォン、タブレット端末向け需要が好調に推移するものの、パソコン等IT関連機器や液晶テレビ等家電向け需要は依然として厳しい状況で推移していました。
このような経済環境のもと、アルコニックスの売上面においては、自動車部品用アルミ再生塊、空調機器向け銅管、及び半導体関連分野の取扱いが増加した一方で、家電、IT産業向けアルミ圧延品等が減少しました。また、レアメタル・レアアースの分野では、特にレアアースの取扱いが市況低迷、及び主要取引先の在庫調整の継続により前年同期比で大きく落ち込みました。
利益面においてはレアアースが大幅減益であった一方、当第1四半期連結累計期間よりアルコニックスに加わった国内連結子会社の大羽精研、及び前連結会計年度に連結子会社に加わり当第1四半期連結累計期間より収益取込を開始した大阪アルミセンター、並びに海外連結子会社のUNIVERTICALHOLDINGS INC.が連結業績に寄与しました。
すでに上期と通期の業績上方修正がでていることから分かるように、アルコニックスの業績は今後も増加していく可能性が高いと考えられます。
以上からアルコニックスを本日の研究銘柄として選びました。
(続く)