ZERO-PHASE 放たれし黒い光



戦争開始から3日目・・・地球連合は再三禁止を申しかけていた自給自足の為の農業プラント、ユニウスセブンに向けて核ミサイルの発射を着々と準備していた・・・・・・


「ちっ・・・本気かナチュラル共、核を使うなど!なんとしても止めるんだ!!」
「消えろ、青き清浄なる世界の為に!」


禁断の核ミサイルを搭載した連合軍のMAメビウス、それを堕とそうとするザフト軍のMSジン。

基本的な実力は遺伝子改良されたコーディネイターの方が有利ではあった。
だが、その圧倒的な物量の差を覆す事は出来なかった・・・・・・

「くそっ、堕としても堕してもキリがねぇ・・・ッ!!ぐおわぁぁぁ・・・・・・!」
「バルゴ隊全滅!戦力60%にダウンッ!!」
「えぇい!核を積んだMAはまだ堕とせんのかぁ!?」

「障害無し、進路開きました!」
「・・・・・・よしッ!メビウス隊、核ミサイル発射だ!!」

「ッ!!」


メビウスから放たれた核ミサイルの雨は一直線にユニウスセブンへと向かっていく。
緊迫する戦闘の中、ザフト軍は全力を持って核ミサイル撃破にかかる。

だが、全ての核を堕とす事は出来ず、一つの核ミサイルがユニウスセブンに直撃する・・・・・・


「う、うわぁぁぁ!」
「きゃあぁぁ・・・・」


ユニウスセブン内で幾数万人の悲鳴が飛び交う。
宇宙(そら)へと吐き出される者、建造物やシェルターの崩壊で圧死していく者、空気がなくなり窒息死していく者。
そして、シェルターの限界から次々と自殺していく者達・・・・・・


「くっ・・・間に合わなかったのか・・・・・・」
核ミサイルによる壮絶な破壊力はユニウスセブンを人が住めぬ瓦礫と化した・・・・・・
そして、一瞬にして243,721人の尊い命が消えたのだ。

プラントは地球全体にニュートロンジャマーを撒き核分裂を抑制し、これにより核兵器による悲劇はひとまず幕を下りた。
だが、一度失った命はもう二度と還る事は決してない・・・・・・

そしてここに、血のヴァレンタインによる犠牲者がまた一人・・・・・・


「父さん、母さん・・・・うぅ・・くぅ・・・・・・っ!!」


ナチュラルとコーディネイターの戦争は日に日に激化し、既に11ヶ月が過ぎようとしていた・・・・・・若者までも巻き込みながら・・・・・・


-この先ナチュラルは・・・コーディネイターは・・・人類は戦争を終わらせることができるのだろうか・・・憎しみあい、殺しあうこの世界を・・・・・・-



成長した少年はザフトの兵として剣を取る、そして彼にもたらされた


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