全国の名物研究所

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名物調査 【千葉県】



 川崎から千葉に行くとなると、かつては東京湾岸をぐるっと回るか、あるいは川崎港からフェリーで木更津へ向かっていました。千葉はまさに海の向こうの県、近いようで遠いところでした。

 ところが、東京湾アクアラインができ、私の実家の近くを通る県道も国道409号となり、木更津を通り越して茂原、成田までがひとつの国道でつながりました。遠いはずだった千葉がまさに目の前にやってきたという感じです。しかも、車を走らせば1時間以内で木更津まで行ってしまうんですから……。「何ともはや」って思いました。

 千葉県、特に房総半島は「常春半島」なんてキャッチコピーがつくことが多い。「常夏」じゃなくて、「常春」というのが笑えます。確かに潮干狩り、菜の花畑、ポピーやストックといった花摘みなどなど、春の楽しみは数ありますが、春じゃないと楽しめませんから「常春」というのはどんなもんでしょうか。

 同じような半島で伊豆半島と房総半島を比較すると、伊豆半島は観光産業が主体。だからこそ華やかなイメージ作りをしています。ところが房総半島は観光以外にも産業があるために、伊豆半島とくらべるとかなり地味。でも、そんな素朴さがむしろこれからは注目されるかもしれませんね。

 国際空港やディズニーランドもあるインターナショナルな千葉県ですが、なぜかこれらの施設には「東京」が付く……。そんなやるせなさも千葉県らしいといえばそれまでですかね。

 さてさて、千葉県の名物ってなんでしょうか?

 千葉県は野菜、魚、肉と何でもござれって感じ。千葉で取れない物はないんじゃないでしょうか?

 そんな中でも個人的には、千葉県の美味いものというと貝を思い浮かべてしまいます。

○子どもの頃にフェリーに乗って行ったアサリの潮干狩り。
○初めて見たバカガイは千葉産だったが、千葉にはこんなお化け貝がいることに衝撃を受けた。
○毎年海水浴で訪れた館山ではサザエのつぼ焼きを頼むと、アルコールを浸した塩の上に焼きあがったサザエを置き、それに火をつけて持ってくるのが綺麗だった。
○夜の九十九里海岸をうろうろしていたらはまぐりの密猟者に間違えられた。
○初めてラッコを見たのが確か鴨川シーワールドでうまそうな貝を割って食っていた。

 なぜか千葉県の思い出には貝にまつわるものが多い。それだけ貝はポピュラーなのか、単なる偶然か。

 まあ、実際のところ、九十九里の浜辺では焼きはまぐりを食べさせてくれる店がたくさんあるし、サザエはもちろん、トコブシやシッタカなど地物の貝を使った郷土料理も豊富。

 もちろん、貝だけじゃないですね。鯛(有名な「鯛の浦」は禁漁です)、いわし(九十九里が有名。昨今ではすっかり高級魚になってしまいましたが)、カツオ、サンマ(銚子ではその季節に行くと刺身で食べられるそう)、それからアジを使った郷土料理のさんが焼きもあります。かつてはクジラ漁も盛んでしたが、今も和田浦では細々とクジラを使った郷土料理が食べらます。

 千葉の郷土料理といえば太巻き寿司。節分の恵方巻ではなく、金太郎飴のように、文字や図案を巻き込んだ芸術的なお寿司ですね。スローフードブーム以来、注目されてこれを教えてくれる教室もあるみたいですね。

 千葉県は野田のキッコーマン、銚子のヤマサと醤油の二大ブランドをかかえています。刺身やお寿司に醤油は欠かせませんね~。

 そういえば、私は大学4年の時、会社訪問で野田の醤油屋さんを訪ねました。もしここに就職していたら、どんな人生になっていたんだろうか。

 丘のものも豊富ですが、やはり千葉の名物というと海のものばかりになってしまいました。

 さて、恒例のお米チェックです。いつもの 日本穀物検定協会 、おっとようやく平成17年度のランキングが発表されていますね。昨年の116産地品種から134産地品種に増えて、今年度の特Aランクは17だそうです。

 では千葉のお米です。私は正直あんまり印象がない。ひとめぼれも作っているんですね。

千葉 県南 コシヒカリ A
千葉 県南 ひとめぼれ A’
千葉 県南 ふさおとめ A

 ところで、「ふさおとめ」ってなじみがないな~って思ったら、千葉県産の早場米で、ここ5年くらいで世間に知られるようになったお米なんですってね。

 実はこのお米、そのパッケージに描かれたキャラクターがいわゆる「萌えキャラ」でして、一部に熱狂的なファンがいるのだとか。関東地方ではテレビCMも流れているらしく、有名みたいですが、北陸にいる私はぜんぜん知らんかった……。

 で、Yahoo!とかで「ふさおとめ」って検索すると、コシヒカリとかあきたこまちでは考えられないようなバラエティー豊かなサイトがヒットします。

 まさしく千葉を象徴する米だっぺ

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