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わが家の愛犬と言うか、駄犬と言うか・・トミと言う名前の犬は、
黒いメスのパグで、2009年の12月生まれだった。
正式な血統書があるので、見れば生年月日が分かるが、どこへ行ったかその書類は無い。
通院して居たお婆さんの調子が悪くて、往診をしており、その家がパグのブリーダーだった。婆さんの調子が悪くて、生まれた子犬を売りに大阪まで行けないので貰ってくれて言われて、嫁と、看護師と事務員が1匹ずつ貰った。
婆さんは間もなく亡くなったが、その名前はトミノと言った。トミの由来はそれである。
婆さんの生まれ変わりね。動物病院のカルテには、高橋トミノと記されていた。
わが家に来た時に、長南は12才、長女は10才、次男は5才。丁度多感な成長期をこの犬と過ごした。小さい時はイタズラ好きで、アチコチを齧り周り、壁に穴を開け、ソファを食いちぎって代無しにした。子ども達が1人去り、2人去り、3人去り、わが家の人数が減るにつれてトミは年をとっていった。
数ヶ月前から、トイレ以外の所で、糞尿をしたりすることが多く、惚けたのか?と思われていた。あまりにひどいので、ソファーを買い換えたり、クロスを張り替えたりした時期でもあり、ゲージで囲って、トイレをしたらシャバに出してやることにしていた。
この1ヶ月あまり、寝て居ても失禁したりすることが多く、オムツを当てたりもしていた。
が、食欲はあったし、ほら、シッコしたから外に出せの吠え声もしっかりしていた。あ
昨日ぐらいから、後ろ足が立たなくなり、タレパンダのような格好で寝るようになった。
失禁もあった。しかし、時々力を絞って立ち上がり、何とか座りの姿勢を取ったり、大好きな長男が来た時は、彼の足元まで歩いて行ったりした。
今日もタレパンダ状態だったが、昼過ぎに缶詰を食器に入れて持って行き、口元へ持って行けばそれを全部食べてまた眠った。
夕方親のところへ行こうとしてみたら、また寝たまま新聞の上で失禁してるのに気付いた。
臭いので洗ってやろうと寝て居たトレイ毎持ち上げて浴室まで連れて行き、抱き上げようとしたら全身が弛緩して死んでいるのに気付いた。
目は開いているし、口から舌は出して居るし、なんせまだ温かくて、本当に死んでいるの不思議だった。
嫁と息子も寄って来て、みんなが死んでいるのを確認した。
最後の方は、毎日何度も汚れたシートを変えたり、オムツを着けたり、トミの下の世話をしていた妻がポロポロ泣き出した。息子は、ほんまに死んどるなあとぽつりと言った。
前から、トミが死んだら、義父の家の庭に埋めようとみんなで決めていた。
義父に電話すると、トミの工合が悪いのを知っていた義父は、91才の身で庭に大きな穴を既に掘ってくれていたとのこと。庭木の根っこなどが邪魔で、それをのこぎりで切ったりしてくれたらしい。
私は自分の親のご飯を作らなければならなかったが、それを早々に済ませて義父の家(わが家の近所)へ行った。もう既に長男の手で、トミは埋葬されて、とりあえずの墓標に植木罰が載せられていた。義父と妻が、花の苗を買ってきて植えるつもりだと言う。
家に帰ると、妻が片付けを始めた。辛いので痕跡を出来るだけ消したいと言う。
自分としては少しずつ片付けていったほうが良いと思うけど、女の涙には勝てない。
最近までゲージでトイレを囲んでおいてあったスペースががらっと空いた。
よく見たら、子ども達に用無しにされたあと、トミの水飲みの足台として使われたwiiffitの台が残っていた。本来の目的以外で使われた時間が長かったな。
生き物を飼うことは、その死を見取ることだと言うのを改めて実感した。
「虹の橋」の絵本にあるように、また私たちが死んだら、虹の橋でトミに会えると思う
。
子ども達の成長を見守ってくれ、私たち夫婦の潤滑油にもなってくれたトミ、安らかに眠っておくれ。ありがとうね。