「東雲 忠太郎」の平凡な日常のできごと

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2024.09.16
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カテゴリ: 通常


サブネットマスクは、IPアドレスをネットワーク部分とホスト部分に分割し、ネットワークを効率的に管理するために使用されます。特に、IPネットワークを小さなサブネットに分割して管理する場合に不可欠な要素です。サブネットマスクは、IPアドレスとともに動作して、ネットワークがどの部分を使用するかを特定し、トラフィックの経路指定や効率的なアドレスの割り当てをサポートします。


### サブネットマスクの基本構造


サブネットマスクは、32ビットの長さを持つIPアドレスと同じ形式で表され、通常、4つのオクテットで区切られた10進数の形式で表示されます(例:`255.255.255.0`)。この32ビットのマスクは、次の役割を果たします。


1. **ネットワーク部分を識別する**: サブネットマスクのビットが`1`である部分は、IPアドレスのネットワーク部分を示します。

2. **ホスト部分を識別する**: サブネットマスクのビットが`0`である部分は、ホスト(デバイス)部分を示します。


### サブネットマスクの役割


#### 1. **ネットワークとホストの識別**

IPアドレスは通常、ネットワーク部とホスト部に分かれています。サブネットマスクを使うことで、どの部分がネットワークを示し、どの部分がホストを示すかを定義できます。


- **ネットワーク部**: ネットワーク全体を識別する部分。サブネットマスクの「1」が並んでいるビット。

- **ホスト部**: そのネットワーク内で個々のデバイスを識別する部分。サブネットマスクの「0」が並んでいるビット。


たとえば、IPアドレス`192.168.10.25`とサブネットマスク`255.255.255.0`の場合、前半24ビット(`255.255.255`の部分)はネットワーク部を示し、残りの8ビット(`0`の部分)がホスト部を示します。この場合、ネットワークアドレスは`192.168.10.0`となり、ホストアドレスは`25`です。


#### 2. **サブネット化によるネットワークの分割**

サブネットマスクを使うと、大きなネットワークをより小さなサブネットに分割できます。これを「サブネット化」と呼び、IPアドレスの有効活用やトラフィック管理、セキュリティ向上のために利用されます。


- 例として、`192.168.10.0/24`(サブネットマスク`255.255.255.0`)を複数のサブネットに分割する場合、`/26`(`255.255.255.192`)というサブネットマスクを使用して、各サブネットに最大64台のデバイスを持たせることができます。これにより、全体を小さなネットワークに分割し、効率的に管理できます。


#### 3. **ネットワークの効率的な使用**

クラスA、B、CのIPアドレスブロックは、規模が異なるネットワーク用に割り当てられていますが、サブネットマスクを使うことで、特定のネットワークに必要なアドレス数だけを割り当てることができます。これにより、IPアドレス空間を効率的に利用できるため、IPアドレスの無駄を減らすことができます。


- たとえば、クラスCネットワーク`192.168.1.0/24`は、最大254台のホストを持つことができますが、実際に必要なデバイス数が50台程度の場合、`/26`(`255.255.255.192`)のサブネットマスクを使用して、アドレスの無駄をなくし、他のネットワークセグメントで利用できるようにします。


#### 4. **ルーティングの最適化**

サブネットマスクは、ルーターがパケットをどこに転送するかを判断する際にも重要な役割を果たします。ネットワーク部を正確に識別することで、適切なルーティングテーブルエントリを使い、ネットワークトラフィックを効率的に送信できます。


たとえば、`192.168.1.0/24`というネットワークと`192.168.2.0/24`という別のネットワークがある場合、ルーターはサブネットマスクを使用してこれらのネットワークを区別し、正しい経路にデータを送信します。


### サブネットマスクの表記


サブネットマスクは、2つの形式で表現されます。


1. **ドット十進数形式**: 例として、`255.255.255.0`のように、各オクテットごとに区切られて10進数で表されます。

2. **CIDR表記**: 「/」で始まる形式で、ネットワーク部分のビット数を表します。たとえば、`/24`は、24ビットがネットワーク部分であることを示します(つまり、`255.255.255.0`に相当します)。


#### よく使われるサブネットマスクの例


| サブネットマスク | CIDR表記 | ネットワーク部のビット数 | ホスト部のビット数 | 使用可能なホスト数 |

|-----------------|-----------|-------------------------|--------------------|-------------------|

| 255.255.255.0   | /24       | 24ビット                | 8ビット            | 254               |

| 255.255.255.128 | /25       | 25ビット                | 7ビット            | 126               |

| 255.255.255.192 | /26       | 26ビット                | 6ビット            | 62                |

| 255.255.255.224 | /27       | 27ビット                | 5ビット            | 30                |

| 255.255.255.240 | /28       | 28ビット                | 4ビット            | 14                |


### サブネットマスクの機能


1. **アドレス範囲の決定**: サブネットマスクは、特定のサブネットに属するIPアドレスの範囲を決定します。たとえば、サブネットマスク`255.255.255.0`(/24)は、ネットワークの最初と最後のアドレスを除き、254台のデバイスにアドレスを割り当てられます。


2. **ブロードキャストアドレスの決定**: サブネットマスクによって、サブネットのブロードキャストアドレスも決まります。これは、ネットワーク内のすべてのホストに一斉に通信を送信するためのアドレスです。


### まとめ

サブネットマスクは、ネットワークを効率的に運用するために欠かせない役割を持っています。ネットワーク部分とホスト部分を明確に分けることで、IPアドレス空間の無駄を省き、ネットワークのセグメント化やトラフィック管理、セキュリティの向上を可能にします。また、サブネットマスクとCIDR表記を使い、柔軟にネットワークを設計・運用することができます。






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Last updated  2024.09.16 11:57:05


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