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2004年12月15日

７　強姦罪

何故強姦罪が社会に関する罪なのか疑問に思う方が大半だと思います。
昔は、性風俗というのがかなり厳格に考えられており、何らかの方法で性風俗を乱す者は社会に対するマナー違反のようなニュアンスで捉えられていました。
そこで、強姦罪なども性風俗を害する罪であり、社会に関する罪ととえられていたのです。その名残で今も強姦罪などが社会に関する罪として分類されています。

ちなみに、マスコミがいう「婦女暴行罪」とか、「女性に乱暴」というのはほとんどの場合、強姦罪を指します。
多分「強姦」と言う字があまりに強い表現なのでやさしい表現を使っているのでしょう。
では、条文をご覧下さい。

（強姦）
第百七十七条
暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、
強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

「暴行又は脅迫」とありますが、強盗のような「殺すぞ」という強い物でなくて良く、およそ反抗を著しく困難にするような暴行又は脅迫で良いとされています。
ですから、嫌がる女性に対して無理やり行為に及べばほぼ間違いなく強姦罪が成立します。
ハンカチを敷けば強姦でないとか、男性の部屋ですれば強姦でないとか訳のわからんことを言う人をたまに見かけますが、女性が嫌がっていれば強姦罪が成立します。

では、お酒を飲ませてぐったりさせたところで行為に及んだらどうなるのでしょうか。
この場合、女性は酔いつぶれて状況が分からず嫌がることをしない可能性があります。
この場合、行為に及んだ男性を「嫌がっていなかったから強姦ではない」と言い逃れさせていいのでしょうか。
そんなことは認められません。
そこで、こんな条文があります。

（準強制わいせつ及び準強姦）
第百七十八条　
人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、
若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をし、又は姦淫した者は、前二条（引用者注・強姦罪のこと）の例による。

つまり、抵抗不能な状態の人に行為をしたら、嫌がっていなくても
強姦罪が成立するということです。
ま、結論としては当たり前ですね。

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