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2007年01月25日
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テーマ: ニュース(96860)
カテゴリ: 役立ち法律と判例


ニュース をご覧下さい。

離婚後の妊娠が明らかなのに、前夫の子とされるのはおかしいというニュースです。
正直申しまして、離婚する際には民法の条文くらい目を通してから離婚して欲しいというのが感想です。ただ、子どもというのは理屈でできるものではありませんから、仕方ないのかもしれませんね。

さて、とりあえず問題の民法772条をご覧下さい。

(嫡出の推定)

2  婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。


離婚後に妊娠しようと、離婚後300日以内に出生した子は前夫の子と推定されるわけです。
なんでこんな条文があるかと言いますと、ニュースでも示されている通り、父のいない子どもがいなくなるようにするためであり、子どものためなのです。

もし、仮に772条2項が無いとしましょう。
そうすると、残るのは1項の「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。」という条文だけです。
つまり、離婚中に妊娠した場合は、推定規定が働かず、父がいなくなってしまいます。
医学上の父は必ずいますが、その医学上の父に法律上も父であると認めさせるには認知をしてもらわないといけません。

それで、認知をしてくれればいいでしょう。
では、万一医学上の父が認知しなかったらどうなるのでしょうか?
妻の方から認知の訴えを提起しなくてはなりません。
これは大変な負担です。
さらに妻が認知の訴えで敗訴したら、子どもには法律上の父がいなくなってしまいます。
法律上の父がいないということは、扶養者が一人減るということですから、子どもにとっては負担となります。

しかし、772条2項があれば、少なくとも前夫の子と推定されますから、認知なく前の夫の子とされる可能性が高いので、妻や子どもの負担は軽減されます。

このように、もし772条2項が無いとすると、万一医学上の父が認知しなかった時の妻・子の負担が大きいのです。
ですから、離婚後再婚前の妊娠でも医学上の父が「自分の子だ」と言ってくれる場合には非常に面倒臭い条文ですが、認知されなかったときには非常に役立つ条文なのです。
逆に言うと、「772条2項がおかしい」といえる状況にあるならば、まだ子どもにとっては幸せな状況にあるとすら言えます。

このように、法律は極限的な場合を想定して規定されている場合もあります。
ですから、一面だけを捉えて法律を批判しないで欲しいなと思います。



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最終更新日  2007年01月25日 11時27分48秒
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