がんばらないけど、あきらめない。

がんばらないけど、あきらめない。

タンポポ


 北海道から沖縄まで、日本全国に自生するキク科の多年草で、地中に茶褐色のゴボウのような根をもち、地下50cmに達するものもあります。
 葉は根もとに集まり、長さ10~15cm、花茎は直上し、15~30cmに達し、黄色または白色の花を咲かせます。
 都市部の大部分と農村の集落付近に見られるのは帰化種の西洋タンポポがほとんどです。このほか、在来種がありますがどれも食べられます。昔は野菜のように食用にされたそうですが、今では多くのくせのない野菜が出まわったため、苦みのあるタンポポは食べなくなったようです。

*タンポポという名は、可愛らしく、親しみやすく、どこにでもあって、こんなに人に知られている野草は、洋の東西を問わずあまりないと思います。花茎を集めて〈レイ〉を作ったり、真綿のように白くなった種の穂を吹いて遊んだり、私たちに春の喜びを抱かせてくれる野草でもあります。

《薬効》
 軽い苦みは、健胃および、利尿作用として働きます。
 ビタミンB1・A・C・クロロフィル・鉄などの補給作用があり、貧血の予防治療作用に役立ちます。
 母乳の分泌を促進、解熱・発汗作用。青汁として飲むと、浄血作用があります。
 このほか、リノール酸を含んでいるので、脱コレステロール作用もあり、血液を浄化し、血管の硬化を防ぎます。

■タンポポを食べる
~花、葉、根すべてが食べられます~

タンポポの若葉を摘み取ってマヨネーズかドレッシングをかけると、それだけで野趣あふれるサラダとなります。タンポポの若葉が得られるのは、春とは限りません。季節を問わずに採れます。

☆きんぴら
〈材料〉タンポポの根、白ごま、しょうゆ、油、塩
【作り方】
タンポポの根は古いほどよく、5年以上経ったものは、ごぼうのように太く長くなっています。ただ、ごぼうより柔らかいので、そのままでは引き抜けず、途中で切れてしまいますからスコップなどで掘り取るようにします。
・細い千切りにしてきんぴらごぼうのように油で炒め、塩・しょうゆで味つけする。味つけはみそでもOK
・仕上がりに炒ったごまをふる。
*味つけを濃いめにして佃煮のように料理すると保存が効くので、たくさん作っておくのも後でとても重宝です。

☆ごまあえ
まだ花の咲かない前のほうがおいしい!
・タンポポの葉は、塩を加えた熱湯にさっとくぐらせ、水に通す。
・ごまみそは、白ごまを炒ってすりつぶし、みそを入れてよく混ぜる。最後にハチミツを加える。
・ゆでたタンポポの葉に・のみそをかけて食べる。
*タンポポの葉は、この他に酢みそ和え、煮浸し、おひたし、てんぷらなどいろいろな料理法があります。試してください。

☆タンポポコーヒーを飲む
 タンポポの根は、健胃、利尿、催乳、浄血、胆のう、肝臓に薬効があるとされています。
 タンポポの根を集めるとタンポポコーヒーができます。根は、ごぼうのような根なので非常に掘りにくいですが、なるべく長く掘ってみましょう。
 掘り集めた根は、きれいに洗ってから3センチくらいの長さに切って、2~3日天日で乾燥します。乾燥したらフライパンでこんがりと炒ってからミキサーで粉末にします。
 飲み方はふつうのコーヒーと同じですが、手づくりの野性の味を楽しむために、フィルターでこしたりしないで、そのままコップに入れて熱湯を加えるのがよいでしょう。上澄みを飲み、コップの底に残った不溶性のかすは最後に捨てます。



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