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「決算書を読みこなす事典」
この本は決算書を全く読んだ事がない初心者向けですが、基礎的なことは大抵書かれています。
株式投資において最も重要なのは基礎なのです。
後は、自分で色々やって慣れていくしかない。
別にどんな本でも良いですし、別に本からではなくインターネットからでも良いので、基礎的な本に書いてある内容程度はしっかりと理解しておく必要があります。
決算書を読むための会計知識を学ぶに当たり、肝心な点があります。それは一番最初に全体を網羅しておくということです。
インターネットのみで調べようとすると大切な部分だけのつまみ食いで全体を理解した気になるので注意が必要です。
この本を読めば決算書を読む上で必要になる基礎的な知識が網羅できます。この本を通読すれば、基礎的なことについては他の本を読む必要はないでしょう。
逆に言うと、決算書を読む際にはこの本に書いてあること程度は全て理解していなければなりません。ただしこの本はもう10年以上も前の本なので、今の会計方式と違う箇所があります。ご注意下さい。
現在の会計ルールに則って書かれている基礎的な本を紹介出来ればいいのですが、僕は知らないのでこの本を紹介します。
知っているつもりになって知らないこと、忘れていることはよくあることです。
例えば、
○損益分岐点の算出方法は?
○自己資本がマイナスでも倒産しない理由は?
○労働分配率が上がるというのはどういうこと?
○子会社から親会社への配当は、決算書上ではどのような処理をされる?
○損益計算書の中の、少数株主損益とはどのような意味?
○連結企業は親会社の税引き前利益を連結内の子会社の赤字と相殺できる?
○暖簾代は無形固定資産に含まれる?
○期末仕掛品の評価(算出)方法は?
○キャッシュフロー計算方法の直接式と間接式の違いは?
基礎的なことはどれも全て大切なことです。大切だから基礎なのです。
財務諸表は最初のうちはじっくり一つ一つの項目を時間をかけて吟味していても、慣れてくるとパッとみてパッと判断するようになります。
その時、知らないことを知らないままにしていると、分析したつもりになって表面的なことしか見ていなかったという事になりかねません。
表面的で大枠の分析はとても重要ですが、それだけやって終わりというのであれば子供でも出来ます。
子供でも出来る程度のことしかやらずに財務諸表の分析をしたというのであれば、それは単なる自己満足に過ぎないでしょう。
実際に掘り下げて分析するかどうかはその時々で変わるにしろ、知ろうと思った時に分かるかどうかの違いは大きいものです。
この本はアマゾンなどで二束三文で叩き売られています。
決算書に関する本をまだ持っていない人は、買ってみることをオススメします。
2004年発行の古い本ですのでIFRSには対応していません。
IFRS自体はそれほど難しいことではありませんので、基礎を学んだ後で改めて勉強することをオススメします。