みどりの日記                  ~gardener's hum~

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第10回 6月2日



『キャンドルナイト』


最近はすっかり日暮れが伸びて夕方遅くまで活動できるので得した気分なります。
今回はエコなお話です

 「キャンドルナイト」という運動を知っていますか?
夏至の日の夜八時~十時の2時間ほど、「電気の明かりを消しキャンドルを
灯して過ごしましょう」という地球の環境を大切に考える運動のことです。

 これは特にこぶしを突き上げて行う運動ではなく、多くの人が自分たちの
日常の中で少しだけ電気を使うのを控えて地球のことを考える時間を持ちませんか?
というかなり緩やかな運動です。
まさに「電力」の在り方をみんなが考えているこのタイミングにピッタリな
運動ではないでしょうか。


照明を消している間は真っ暗…というのではなく、キャンドルの火を灯して
のんびりと家族とお話をしたり、友人と普段できない平和について語りあったり、
恋人と温かな光の中で食事を楽しんだり、音楽を聴いたりしてみるのもいいでしょう。
新たな発見があるかもしれません。


数年前、そんな運動にちなんで新潟市内の福祉作業所の子どもたちと一緒に
キャンドル作りに挑戦したことがありました。そのときもキャンドルナイトの
お話をしてから作業に入ったので、私にはとても深く印象に残っています。
ここではその作業の手順を少しお話しましょう。


まずは材料です。事前に細かく刻んだカラーキャンドルを色が見えるように
プラスティックの使い捨てのコップに入れ並べておきます。これがズラッと
並んだだけでもドロップのように見えてワクワクします。その他に固めるための
紙コップ、でき上ったロウソクがはがしやすいようにオイルなど準備します。

本当ならば芯になる紐のようなものも準備すればいいのかもしれませんが、
子どもたちが扱いやすいように、仏壇で使うような細いろうそくを芯として使う
ことにしました。

誰の作ったキャンドルか分かるように紙コップの底の部分に油性ペンで名前を書いて、
内側にオイルを塗ります。細いろうそくを中心に立てて、自分の好きな色の
キャンドルを組み合わせながらザラザラと紙コップの内側に入れていきます。
作業が終わった子供から順番にキッチンへ向かい、スタッフが準備していた溶
かした透明なろうそくを紙コップに流しこんでもらいます。


作業を終えた子どもたちが一斉に来たので狭いキッチンは大混雑でしたが、
溶かしたろうそくを入れた物から氷水へ投入。これで、あっという間にロウソクが
固まりました。

 紙コップを外してアルミホイルの受け皿をつけて出来あがりです。
あまり上手に出来たので、電気を消しカーテンを閉めて火を灯してみました。
すると、ワ~ッとあちこちで歓声が上がりました。

それは、子どもたちの心に灯りと共に何かが灯った瞬間でした。




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