みどりの日記                  ~gardener's hum~

  みどりの日記 ~gardener's hum~

第25回 9月15日



『若者のチャレンジ精神』



時間というのは、止まることなくどんどん流れていくものです。  
そして人間は毎年一つずつ必ず歳をとっていきます。 私だけ「今年は歳をとるのを
ストップで…」なんてわけにはいきません。



若いころの私は、今の年齢になった自分の姿なんて考えたこともありませんでした。
時代のせいもありましたが、みんながいつまでも若く元気で何でも挑戦できるような、
ある意味少しうぬぼれた世代だったような気がします。



それに比べると、今の若者は少し気の毒です。長期間に及ぶ経済の停滞、歴史的な円高、
さらには震災の影響で働く環境は決して恵まれているとは言えません。これから社会に
出て行こうと準備している若者ならば、なおさら。その悩みは深いことでしょう。



 ある企業の就職担当者の方とお話をしたことがありました。 もちろん、その方は
面接を担当しているのですが、ここ数年顕著に感じるのは、自分の質問に対する学生
たちの答えが ハンコを押したように同じだということだそうです。 一生懸命ノウハウ
本やマニュアルを勉強して、できるだけ外れた答えをしないように努力している姿が
うかがえます。 



 社会も余裕がなくなってきているし、大人たちも自分の生活に精一杯。
世の中に遊びの部分が減ってしまって、若者が社会の一端を疑似体験することも少なく
なってきたのかな…なんて思ったりしていました。



 ある日、一人の若者に出会いました。
彼女は学生さんで遠くから電車に乗って私のアトリエに取材に来てくれました。 
大学4年生…ということは就職活動も大変でしょうと話しかけてみると意外に冷静で、
しっかりと夢を持っているようで「自分はこういうものをやっていきたい」という
意思がはっきりしていました。



あれ?今どきの若者ってコミュニケーション能力が低くて 会話のキャッチボールにも
苦労するって聞いていたんだけどな…。 すごい、私があなたの歳のころ、大人の人に
そんな風に気負いなく話すことができていたのかな?   



そのうちインタビューも終わり、友人のこと 家族のこと などガールズトークで
盛り上がりました。 よ~く考えると、私が学生結婚をしていたらあなたくらいの
子供がいてもおかしくないんだよね。 


しまいには「ごんだいらさんお若いですよね~」と言っていただいて…うれしいような複雑な気持ちになりました。



駅まで送り届けると、きちっとした挨拶と感謝の言葉を伝えてくれました。
頼もしい!
いえいえ、あなたの良い経験になるのならば、お安いご用です。


これからの日本を背負う力が大きく育ってほしいと願わずにはいられませんでした。













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