2005.09.14
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カテゴリ: アメリカ映画
傾いた家に、傾いた部屋。
空の見える屋根の下で
チャーリー・バケットは暮らしていた。
誕生日だけ買ってもらえるチョコレートには、
ゴールデン・チケットは入ってなかったけれど、
おじいちゃん・おばあちゃん2人づつ、
お父さんとお母さんの計7人で、
チョコレートを分け合って食べていた。
それは一つの幸せの姿だろう。


従業員が解雇されて久しかったけれど、
最近、煙突から煙りがモクモク。
製品は世界中に出荷されている。
そんな秘密の工場への招待券は5枚。
子どもと大人、各1名の10名が選ばれる。
落ちていた紙幣で思わずチョコを買い
すべりこみセーフの5人目はチャーリーだった。

ロアルド・ダールの原作を
ティム・バートン監督が独自世界で映像に。
まさしく登場人物のように馴染むのは、
ウィリー・ウォンカ、ジョニー・デップ。

家族の在り方という大きな課題。
その昔、ウォンカ氏が工場を閉鎖したのは、
彼の秘密のレシピを企業スパイが盗んだため。
ただ純粋にチョコを愛しお菓子を愛し、
たくさんの夢を信じた男は、

しかも、彼が招待した子どもたちは、
大人から彼の嫌いなものを受け継いでいる。
際限のない欲望と、自分勝手な欲求、
自己のない競争原理と、薄っぺらな合理主義、
どれもこれも使い方次第では
すばらしい未来を導く鍵だというのに。
子どもたちを歌詞に歌い込んで
歌い踊るは、愉快なウンパ・ルンパ。
悪意たっぷりの毒のある歌詞であるはずが、
麻薬のような心地よさ、まさに監督の真骨頂だろう。

招待されたのは5人。
そのうち1人だけ特別賞がもらえる。

1人残ったのは、チャーリー・バケットだった。

だが、家族想いのチャーリーは、
特別賞を辞退する。
「家族なんて、邪魔なもの」
かつて、ウォンカ氏は、
父に、何もかも規制されていた。
両親、と発音できないウォンカ氏は、
歯科医の父の厳格な教育のために、
チョコ作りの豊かな才能を押し込められていた。

際限のない欲望と、自分勝手な欲求、
自己のない競争原理と、薄っぺらな合理主義
生きるためには必要でも、
想像力を萎ませ、人間性を歪めてく。
だが、チャーリー・バケットの家族は、
助け合って笑って分け合って生きている。
傾いた家に、傾いた部屋、
空の見える屋根の下で。

夢のような原色カラフルの映像に
くるまれて見え隠れする悪意が心地いい。
愛らしいリスが子どもの頭の中身を検査するあたり、
その眼の中に邪悪な光さえ見えるようだ。

チョコレートは甘くとろける。
だが、食べ過ぎに注意、虫歯に注意なのである。





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Last updated  2005.09.16 08:48:21
コメント(12) | コメントを書く


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Re:●●●チャーリーとチョコレート工場(09/14)  
ぷちてん525  さん
ティム・バートンの映画は、そこかしこに、彼自身が見えてきますよね~~。
かつて対立していた父と子が、ぎこちなくも抱き合う姿は、もしかすると、ティム・バートンと彼の父の姿だろうかと思いながら見ていました。 (2005.09.15 22:22:49)

Re:●●●チャーリーとチョコレート工場(09/14)  
romy♪  さん
昨夜観て来ました。
好きです、又観たいくらい。
こんなシュールでブラックなの大好きなんです。
リスは確かに書かれてるよに感じました。
あのつぶらな目だからこそ、見透かしてるような、レビューの言葉を借りて書くと、「邪悪な光」!ほんと、感じます、感じます!
ウンパルンパ族の歌とダンスも好きです。

そしてジョニデさん、最高です。
(2005.09.16 09:37:19)

Re[1]:●●●チャーリーとチョコレート工場(09/14)  
ぷちてん525さん
>ティム・バートンの映画は、そこかしこに、彼自身が見えてきますよね~~。

うんうん、もともとの原作の適度な皮肉と、ジョニデ氏、などなど、作品にまつわること以外に、バートン監督だけで、レビューが書けそうな作品だと思ってます。
>かつて対立していた父と子が、ぎこちなくも抱き合う姿は、もしかすると、ティム・バートンと彼の父の姿だろうかと思いながら見ていました。

バートン監督もジョニデ氏も、「人付き合いが下手」って人の気持ちがよくわかってるんじゃないかと思ったりするんです。もしかしてこうあって欲しいという気持ちがチャーリーの家族に投影されているのかなあ。なんて!
(2005.09.19 10:09:33)

Re[1]:●●●チャーリーとチョコレート工場(09/14)  
romy♪さん
>昨夜観て来ました。
>好きです、又観たいくらい。
>こんなシュールでブラックなの大好きなんです。

シュールにブラック、これは心地よくないといけないと思っている私には、適度な心地よさ。う~ん、もっと聞きたいウンパルンパミュージック!心の中でほくそ笑んでいるみたいなウォンカ氏の笑顔ももちろん必要!
>リスは確かに書かれてるよに感じました。
>あのつぶらな目だからこそ、見透かしてるような、レビューの言葉を借りて書くと、「邪悪な光」!ほんと、感じます、感じます!

あのシーンはリス語があれば、翻訳してみたくなります(笑)
>ウンパルンパ族の歌とダンスも好きです。

>そしてジョニデさん、最高です。

無表情なのに、音に合わせて違うテイストに見えるウンパルンパ人。最後の秘書っぽい彼は、思いやりのある表情にさえ見えました。
しかしまあ、ジョニデ氏。やっぱり私の中で、映画を面白くしてくれる俳優さんなのです。最高!!
-----
(2005.09.19 10:13:39)

ウンパルンパ!  
ただつき  さん
彼らの登場が楽しみで楽しみで(・・・)
おお、くるくる・・・!とか思ったりです。

原作で、はじめて読んだ時衝撃を受けた、「4人がひとつのベッドで頭と足を交互にして寝ている」が忠実に再現されていてなんかもう嬉しかったです(^^;)
トラバさせてくださ~い (2005.09.19 20:23:14)

Re:●●●チャーリーとチョコレート工場(09/14)  
トラックバックさせてください。
ウンパ・ルンパは様式美だと思うnackyのんしゃらんです。
(2005.09.20 22:57:25)

Re:ウンパルンパ!(09/14)  
ただつきさん
>彼らの登場が楽しみで楽しみで(・・・)
>おお、くるくる・・・!とか思ったりです。

テレビサイズになった子の後に出てくる、黒のウンパルンパがお気に入り!お気に入りのウンパルンパはどれですか?といろんな方に聞いてみたいくらいです!!

>原作で、はじめて読んだ時衝撃を受けた、「4人がひとつのベッドで頭と足を交互にして寝ている」が忠実に再現されていてなんかもう嬉しかったです(^^;)

うんうん、あるある。
原作のイメージ通りに映像になってると、嬉しい!

(2005.09.21 02:28:27)

Re[1]:●●●チャーリーとチョコレート工場(09/14)  
nackyのんしゃらんさん
>トラックバックさせてください。
>ウンパ・ルンパは様式美だと思うnackyのんしゃらんです。
-----
今回は、ウォンカ氏は、ジョニデ担当、
ウンパルンパは、バートン監督担当、になっていたのではないかと、こっそり、思ってます!
(2005.09.21 02:29:34)

リスにうちの子のアタマも  
ルー@Happy?  さん
選別してみてもらいたいです(汗
「カラッポ」かも~。
うちの子たち、目の前でお菓子を燃やされた幼いウィリー・ウォンカにものすんごく同情してましたよ。
家族揃って初めて字幕で観た洋画一号となりましたw

そうなんですよね。何でも、過ぎたるは及ばざるよりまだ悪し。
競争心だって、食欲だって物欲だって技術や能力だって。歯止めが効かないと身の破滅ってことですなぁ。 (2005.09.24 20:49:43)

Re:リスにうちの子のアタマも(09/14)  
ルー@Happy?さん
>選別してみてもらいたいです(汗
>「カラッポ」かも~。

ウチの夫婦の間でもそのような会話が~~(笑)
>うちの子たち、目の前でお菓子を燃やされた幼いウィリー・ウォンカにものすんごく同情してましたよ。

これはなあるほど、、ですねえ。
>家族揃って初めて字幕で観た洋画一号となりましたw

なんだか、おめでとっ!って言わせてもらったらヘンですか?

>そうなんですよね。何でも、過ぎたるは及ばざるよりまだ悪し。
>競争心だって、食欲だって物欲だって技術や能力だって。歯止めが効かないと身の破滅ってことですなぁ。

人間は自由であるべきだけど、同じく自由であるべき他人と一緒に暮らしている。このへんのバランスが難しいんだろうなあ。う~ん。
(2005.09.26 20:00:24)

ジョニー・デップの演技  
ルー@Happy?  さん
うん、夫は長いこと演劇やってたので、わりと映画を俳優で観るほうなんですが、すべてのジョニー出演作を観ている夫に言わせても、やっぱり、何かジョニーに迷いを感じる、そうです。
私は、迷いというかね、今までの他の役に比べると、
人間味が薄いんですよね。えっと、人外の生物だったノイズ、シザーハンズは、人間味がない、けど個性があるところがミソ。
子供から、一足飛びに中年の役で、バートンが、彼を中心には描いてませんし、背景が希薄なところで、
子供時代のチョコとパパのトラウマ、部下に裏切られた、という(こっちはわりとオトナならありがちなことですし)というヒントだけで、ヒネた人物を演じなきゃならない。どうしたって深みにかけるんですが、
意図的なのかな。チャーリーが主人公なのだから、
ウォンカ氏を濃く描きすぎちゃバランス悪くなるのかもしれないですね。
でも、面白い作品ですよね。
普通は、少年と中年のふれあいなら、少年のほうが成長して終わるもんですが、チャーリーは何ひとつ、変わっていないんですよね。もとが立派なんだもの。
こういうのは、経験豊かなオトナに導かれ成長する少年、って映画を観すぎたクチには痛快です(笑) (2005.09.26 21:24:33)

Re:ジョニー・デップの演技(09/14)  
ルー@Happy?さん

うんうん、今回バートンって子どもたちの描写に力入ってるな~とつくづく思ったの。ウォンカ氏はジョニデ氏にまかしてるのかな、みたいな。
でも、観客はジョニデ氏を見るしな~、でもって、興行的にもジョニデ氏が演じることに追うところが大きい。そのへんが難しい。

ウォンカ氏は強くするには、たぶん、子どもたちを案内するウォンカ氏はもっと邪悪じゃないといけないんだろうな、と思う。悪の方が印象が強く、存在感も濃くなる。ジョニデ氏主演の映画としては万々歳なんだろうけどな。んっとに、難しい。

個人的には、いやな子どもが出てくるって設定あってこそかな、と思うので、今回はこのバランスなんだろうな。映画って俳優の魅力と、ストーリーとの兼ね合いがどうしてもある。難しいな~~。 (2005.09.30 20:13:27)

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