CANADIANA LIVING

スリ in 韓国


私は実姉ミミと友達の3人で韓国旅行を楽しんでいた。23日が天皇誕生日になって1日有給を取れば3泊4日の旅行が楽しめる!(そんな年末間際に休むなんて!と思う方もいらっしゃるでしょうが)

実姉ミミの今回の目的は「ムートンのコートを買うこと」。そうして私達が何人か現地の人に聞いて仕入れた情報は【南大門に行け】だった。(現在と違って東大門というのはあまりメジャーではなかった)そりゃ私達は行きましたよ~(笑)しかしそこから悲劇は始まったのだ。私達は南大門の年末のアメ横状態に混んでる路地を歩いていた。

大抵の女性がそうだと思うけど自身の買い物に熱中するため結構別行動になることが多い私たちである。(最終的にはぐれた時の待ち合わせ場所は最初に決めて置く)そのときも各自適当に見たい店を見ていた…間隔にして10m位離れてたかな?その間には何百人という人混み。

そこで突然実姉ミミが「ここは嫌だ~もう帰ろう!」と大きな声で日本語で叫んだ。確かにこの人混みは疲れるけれど買い物を途中で投げ出すなんてミミらしくないな~と思い、「どうしたの?」と近づいて聞くと…
「誰かが私をつけてる、同じ顔を短時間に2回もみた。目の端で捕らえただけだけど向こうもじ~とこっちを見てた。大きな声をだしたら離れて入ったけど何だか嫌な感じがする」と言う。
ミミは本当に嫌な感じになったらしくてちょっと顔色が悪かったので人混みを避ける為に取り敢えずその辺の店に入った。明るい店内で落ち着いてくると…バッグを切られている事に気づいた。そう、あの有名な韓国スリにあってしまったのです。

手口としてはショルダーバッグの内側からスパッと20cm位切り目を入れてそこから手探りで財布を抜くそうです。
ちなみに一緒にいた友人も全く気がつかなかったけど切られてました。その時歩いていた順番が私→ミミ→友達だったのできっと後ろからつけて来てたのでしょう…次は私だったのかという思いや刃物がこんなに近くにあったことに本当にあの時はビビりました。

ちなみに私達は通常、「みんなのお財布」というのを作って誰かが代表で持ちます。みんなの財布を持っていない人は自力でタクシーで帰れる程度のお金しか持ってません。
その時の代表はミミで…みんなの財布といっても6000円位しかなかったのですが幸い無事でした。しかしバッグはすっぱり切られています。
そのままじゃ帰れないだろうと心配してくれたお店の人がちょっと待っててといってバッグを持っていってしまいました。飛び込んだお店が洋服屋さんだったのでミシンで縫ってくれるらしいのです。

しかし…いつまで待っても帰ってきません。「トンズラか?」という思いが頭に浮かぶ(→今から考えれば非常に失礼ですが)。曲がりなりにもプラダのバッグだし切られた物でも欲しいのか?と。
違いました(疑ってごめんなさい)。待たされに待たされて約1時間、戻ってきたバッグには切られた箇所全域にそれはもう見事な薔薇の刺繍が!!(黒地に黒糸だから目立たない)本当に優しいお店の人でした。その人はその後、警察(保険請求のため被害届が必要だったので)にも一緒に入ってくれてタクシーに乗るまで見送ってくれました。

さて…待たされている1時間の間、当初の予定だった「ムートンのコート」の買い物をじっくり値切って(時間はたっぷりあったので)買って…お土産にする予定だった「垢すりタオル」(当初はまだ日本にはあまりなかった)も他店から持ってきてくれました。
お店の人も悲劇のヒロイン達からいきなりケロッとした調子で「あ、そうそう垢すり手袋50枚欲しいんだけど」と言われた時は少し驚いた様子でした。

ホテルに帰って…さすがにクリスマスイブでも出かける気にならずホテル内のレストランで夕食をしました(しょぼいホテルだからレストランもしょぼい)。食べたのは「オムライス」です…寂しかった(笑)
ミミが検証するには「あれは本物のスリではなくてスリになるためのテストをしたように思う、だってカバンを切った人(切られた感覚はなかったけど引っ張られた感覚はあったらしい)とじっと見てた人物は別人だもん」との事…一時日本にも上陸して大騒ぎだったけど今でもスリはいるのでしょうか?
とにかく、気をつけましょう。

ちなみに被害にあった見事な薔薇の刺繍つきプラダのバッグ(はっきりいってプラダより価値のあるものと思われた)は保険請求してお金が戻ってきたので没収されてしまいました(残念)
ミミのバッグは実は友人から1万で買ったものだったのですが(質屋さんの買取値段だそうだったらしい)保険は5万以上戻ってきました(当時の直営店売値が96,000円だった)【教訓】やはり旅行保険は大事です。カードに付帯してるものだったんですけどね~


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: