楽しい南の島

ミチュアミ。ミチュアミ。

『ミチュアミ。ミチュアミ。』

朝ご飯を食べ終えて、目がハートになっている豚吉を、
ズルズルと引きずってホテルに戻る。
男性陣は早々と、ゴルフに行くと張りきっていた。
ここまで来て、ゴルフするかな普通。

そんな趣味の無い私達は、ビーチに行ってみる事にした。
ホテルの前の道を5分位歩けば、到着。

レギャン・ビーチは、厚い波が押し寄せてくる、サーファー大喜びのビーチだった。
つまり、泳ぐのは無理ってこと。

水着でゴロゴロしていたら、色んな物売りがやって来た。

綺麗に飾り切りしたパイナップルや果物。
冷たいジュース。アイスクリーム。
Tシャツや短パン。
有名なミチュアミにオイルマッサージ。

同じ年頃の女の子が、短パンを沢山頭に載せて
ゴロゴロ転がっていた私達に声をかけてきた。

おばさんとは違って、恥ずかしそう。
なかなかカワイイ柄のがあったので、みんなで見せてもらう事にした。

「これは、いくら?」
「全部同じ値段です。」
いくらだったか忘れてしまったけれど、
それは、とてもとても安かった!

思わず、目が輝く女4人。
たかが短パンなのに、異常に盛り上がり、
「ねえ、どっちが良いと思う?」
「水色の方が似合うよ!」
まるでデパートでの買い物のよう…。

結局、3枚づつお買い上げ。
売り手も買い手も大満足!

「ミチュアミ?」
と彼女は言った。

「ミチュアミもやってくれるの?」
「はい。やりますよ。」

1度はやってみたいミチュアミ。
おばさんにやってもらうのはチョット怖いけど、彼女ならいいかもしれないなー。

気分はノリノリ。勢いでやってもらう事に。

「子供は何人?」
唐突に聞かれ、焦る私達。
「まだ結婚してないよ。」

スゴ~ク驚く彼女!
ええええええ??????
って言う感じ。

「子供いるの?」
「はい。いますよ。」
当然じゃない、と彼女は頷いた。
「4才と2才ね。」

ウッヒャ~!
スゴイスゴイ。母なのね。
自分を振り返ると、ただのボケ旅行者だ!
日本に帰れば仕事はあるけど。

彼女は子供の写真を見せてくれた。
カワイイ女の子2人。

自分で短パンを縫って、売りに歩いている事。
ミチュアミをしたり、果物を売る時もある事。
色々な話をしながらも、手は休まずにミチュアミをし続けている。

すっかり打ち解けて、一緒にジュースを飲んだりした。

30分後、私達の髪は
見事なミチュアミになっていた。

ボン!! ボ~~~~~ン!!

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