ケイバの本

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ケイバの本


ケイバ好きな人も、そうでない人でもオススメの馬の本です。


 ・最強の競馬論  森秀行 著 (講談社現代新書)
 ・競走馬私論  藤沢和雄 著 (祥伝社黄金文庫)
 (平成11年に刊行された本で、文庫化されたものです)


・最強の競馬論は、栗東の森調教師が書いた本です。

なかなかおもしろかったですよ。
以前より、森厩舎の馬は贔屓にしていました。
(なんせ、私の大好きだった、レガシーワールドがいましたから)
そして、今回、森調教師の本を読んだわけですが、
競馬初心者から競馬マニアまで満足させてくれる内容でした。

厩舎を会社にたとえて、調教師は社長で馬主はお客。
お客を満足させるためには、勝つことよりも賞金を稼ぐ方がベター。
下級条件戦でも入賞を繰り返す方が、より賞金を稼げるとか、
無理をしてでも海外のG1レースを挑戦すれば、優勝賞金は低くても、
名誉による信用が、後々大きな金になる...などなど。
今の日本の競馬社会の問題点を、彼独自の理論で斬るあたりは痛快です。


・競走馬私論は、美浦の藤沢調教師の本です。

藤沢師の本では、いかにして馬を故障させないように調教するかが
かなり詳しく書かれています。
前述の森調教師の本と読み比べてみると、非常に興味深いです。
両調教師とも、海外競馬へ積極的に出かけて行く稀有な調教師です。
両師とも似ている様で、どこか違います。
しかし共通しているところは、馬のことを第一に考えているという姿勢です。
そして、実際に両師ともに現在の東西のトップトレーナーとして君臨しているあたり、
いかに今までの競馬社会が旧態依然としていて、そこに風穴を開けているかというところです。

どちらの本も、一読をオススメします。


 ・シービスケット  ローラ・ヒレンブランド著 奥田祐士訳 ソニーマガジンズ刊

これは、映画にもなったので、ご存知の方も多いと思います。
映画も良かったのですが、やっぱり、本の方がいいですねえ。

シービスケットとは、1930年代に大活躍したアメリカの名馬です。
私も名前だけは知っていたのですが、この本を読んで、大感激しました。

ちなみに、本の解説を抜き出しますと...

『世界恐慌に苦しむ1938年、マスコミを最もにぎわせたのは、
ルーズベルト大統領でも、ヒトラーでもなかった。 ルー・ゲーリッグでもクラーク・ゲイブルでもない。
その年、新聞が最も大きく紙面を割いたのは、脚の曲がった小さな競走馬だった。

馬主は自転車修理工から身を起こした西部の自動車王、チャールズ・ハワード。
謎めいた野生馬馴らしの過去を持つ寡黙な調教師、トム・スミス。
片目が不自由な赤毛の騎手、レッド・ポラード。

馬の名は、シービスケット。
これは、悲運の名馬と男たちの奇跡の物語である。』


ノンフィクションノベルなのですが、内容は、もう、小説以上のおもしろさです。
淡々と主人公や馬や、レース状況などを述べているのですが、それがまた、見事なのです。
もう、読むと、ドキドキ感がいっぱいで、クライマックスでは感涙モノです。
競馬好きな人も、競馬に興味の無い人でも、この本は、十分に満足の出来る作品です。
一度読んで欲しいと思います。


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