産婦人科医の生活

産婦人科医の生活

インフルエンザ

<インフルエンザ>
最近インフルエンザが流行しだしているようですが、妊婦さんにとっても大きな問題です。
「ワクチンは安全ですか?」という質問をよくされますが、日本では公には「まだ分かりません」と答えなければならないようです。
インフルエンザワクチンは不活化ワクチン(感染力や毒力をなくした病原体ないしその成分で作ったワクチン)であるため、欧米では妊婦の摂取が推奨されていますが、やはり日本のお役所は頭が硬いのか、せっかくの予防策を無駄にしてしまっているようです。
ワクチンを使用するかどうかは医師の判断に任されるようなので、心配な方は総合病院などで相談されてはいかがでしょうか?


妊婦さんは通常より免疫機能、呼吸機能が低下しているため、症状が悪化しやすく、重篤な合併症を引き起こすこともあります。ご家族にインフルエンザにかかった人がいる場合は、症状があれば必ず受診して検査をしてもらって下さい。
胎盤を通しての赤ちゃんへの感染は、今のところ報告されていませんので心配ないでしょう。奇形の発生率、流早産率も変わらないと報告されています。
現在はタミフルという特効薬が開発されていますが、妊婦への安全性は厳密には分かっていません。私の病院では薬の影響が出やすい時期を避けて処方してます。
治療は上記のタミフルの他は対症療法になります。脱水に注意して水分をよくとって下さい。解熱薬はアセトアミノフェン(ピリナジン、カロナールなど)が使用できますので、処方してもらうとよいでしょう。


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