2015 年 12 月 2. SMW Saar Mosel Winzersekt GmbH
ホスピティエンの次に訪れたのが、 SMW
ザール・モーゼル・ヴィンツァーゼクト。日本人には有名かもしれない。社長のアドルフ・シュミットさんは大の日本好きで、毎年訪日しては一週間くらいかけて全国を行脚している。

日本からのお客さんは、けっこう頻繁にいらっしゃるようで、私の数日前にもクラシックの演奏家の人たちが来て、私の二日後には徳島からインポーターのお客様がお越しになるとか。そんな訳で SMW
には日本人スタッフがいる。また、韓国で実家が醸造所という韓国人も研修中だが、彼はまだドイツに来て日が浅いので、ドイツ語学校に通っているそうだ( 2015
年 12
月)。なので、訪れた時の会話は基本的にドイツ語に、時々韓国語に日本語、英語が混じるという、ほのぼのと国際的な雰囲気だった。 SMW
で扱っているワイン 12
本を皆で試飲。

ツェラー・ペータースボーン・カペルチェンは、シュヴァルツカッツの原点となった畑。この畑からシュヴァルツカッツが成功して、それにあやかって近隣の村も同じツェラー・シュヴァルツカッツを名乗ることを、法的にも可能にしてしまい、本家本元の単一畑は、いつしか忘れ去られてしまった。土地の味がはっきりとして、滋味深いリースリング。個人的にはグラン・クリュでもいいと思う。でも所有者に VDP に加盟している醸造所がないので、今も無名のままでいる。
一方 SMW のリースリングのアウスレーゼ・トロッケン ” S ” は、あいかわらず水彩画というか、水墨画のようなあっさりとした味で、通向けのワインかもしれない。シュミット氏は「一杯目を飲んだら二杯目が、二杯目を飲んだら三杯目が、三杯飲んだらもう一本飲みたくなるワインが造りたかった」と笑う。なるほど、この軽さなら一本はすぐ空いてしまいそうだ。
あと印象的だったのは、ザンクト・ウルバンスホーフの 97 のヴィルティンガー・シャルツベルクのリースリング・シュペートレーゼ。醸造所の腕が良いのだろう、とても味わい深い。 SMW ではなぜか、ウルバンスホーフの熟成したワインをしばしば扱っている。
ゼクトについては改めて言うまでもないけれど、 1990 と 1991 のエルプリング・ブリュットを、最近リリースしたそうだ。瓶内二次発酵 25 年と 24 年である。 1990 は古酒らしい癖のある香りに対して、味は素直で大変明瞭で力強い。 1991 は信じられないほど若々しい、明るく真っ直ぐな辛口。こうした原酒を早い時期に買い付けて、醸造所の地下 3 層のセラーのどこかで寝かせる訳だけれど、ゼクトに仕立てる原酒を見極めるセンスでは、シュミット氏の右に出る者は多分いないと言われている。

ともあれ、シュミット氏とトリーアで再会出来て良かった。どうかいつまでもお元気で。またお目にかかれることを楽しみにしています。
(つづく)
PR
Comments
Keyword Search