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作家の民子、自由人の理枝、主婦の早希。
そして彼女たちをとりまく人々の楽しく切実な日常を濃やかに描く、愛おしさに満ち満ちた物語。
江國香織“心が躍る”熱望の長編小説。
「会わずにいるあいだ、それぞれ全然べつな生活を送っているのにーー。会うとたちまち昔の空気に戻る」--作家の民子は、母の薫と静かなふたり暮らし。
そこに、大学からの友人・理枝が、イギリスでの仕事を辞めて帰国し、家が見つかるまで居候させてほしいとやってきた。
民子と理枝と早希(夫とふたりの息子がいる主婦)は、学生時代「三人娘」と呼ばれていた大の仲良し。
早速、三人で西麻布のビストロで、再会を祝しておいしい料理とワインを堪能しながら、おしゃべりに花が咲いて・・・・・・
江國さんの最近の小説は、ご自身に合わせてなのか、大人の女性のお話が多いですね。
それは、私にとっても近い年代の女性たちのお話になるので、とてもありがたいです。
いや、ありがたいって言うのもどうかと思いますが(笑)
江國さんの書く文章の、独特の抜け感って言うのか。
そういうのがとても好きで。
この文章のリズム感が、私をどうも堪らない感じにさせてくれます。
とはいえ、同年代の方のお話と言っても、私の今いる環境とは全く違う、おしゃれな空気が漂っていて、ただただふぅっと息を吐く感じになってしまうだけなのですが。
この内容紹介にもあるように「会わずにいるあいだ、それぞれ全然べつな生活を送っているのにーー。会うとたちまち昔の空気に戻る」っていうのは、今年1年でしばらくぶりに味わった感じでして。
久しぶりに、学生時代の友達に会う機会があった年でして、なんでこんなに久しぶりに会うのに、あの時の空気にすっと戻ってしまうんだろうなーと不思議に思っていたところでした。
外観が全く変わらないなんてことは本当はないはずなのに、「全然変わってないねー」なんてお互いに言いあったりして。
これは、私たちだけじゃないんだなーと。
ちょっと不思議な感覚ですよね。
いやー。
やっぱり江國さんの書く文章が好きだなー。
そう改めて思った1冊でした。
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