「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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マルチリンガルへの道~英語と中国語お勉強日記~
中国映画
香港映画とも違う、中国独特の雰囲気は、経験したこともないのになぜか懐かしいような気持ちになります。
古いかと思えばすごく新しかったり、単純なストーリーのようで深い中国魂を感じたり、優しい気持ちになった瞬間、大どんでん返し(古)で悲劇!など一くくりにできない魅力が満載です。
このページで言う中国映画とは大陸のもの、という意味で、香港・台湾映画は除いています。(そっちも大好きだけど、キリがないので・・・)気に入ったものからちょっとずつ感想アップしていきます)
~おすすめ中国映画~
1.鬼が来た!(鬼子來了)製作 2000年
姜文監督2作目。
全編白黒。タイトルではないけど、終始鬼気迫るものを感じる映画。レンタルの分類だと戦争映画に入れられてしまっているけれど、もっと狂気でパニックで謎な映画です。なぜか『時計仕掛けのオレンジ』を彷彿とさせます。主役の日本兵役で香川照之が熱演。前半はかなりおかしなコメディで笑える。監督の姜文自身も登場。
2.山の郵便配達(那山 那人 那狗)
王道の感動作。
地元の映画館で上映していたので、5回観に行き必ず泣きました。中国でVCDも手に入れ、原作も手に入れて読む熱の入りよう。冷静になってみると、1980年代のひなびた山村にしては主役の青年(リゥイエ)がかっこよすぎる。あと少数民族の娘も菊川怜似。映像も演技も泣かせます!という雰囲気がなくもないが、それに素直に入り込める人でありたい。原題(那山 那人 那狗)のとおり、犬(名前は次男坊)がいい味出してる。
3.太陽の少年(陽光燦爛的日子)1995年 中国・香港合作
姜文初監督作品。
文革により都市に大人がいなくなった。大人の思惑をよそに子どもたちの生き生きとした姿がまさに青春真っ只中という感じ。主役の少年を演じる役者は夏雨という名前で、この作品にマッチしてる。
ヒロインの寧静が演技のためにこごではわざと太っているが、そのときの彼女に似ているといわれフクザツでした・・・。映画祭で見た彼女は元のスレンダーな体型に戻ってた!
残念ながら、レンタルで貸し出しのところが地元にはない。(そして買うと高い!)VCDを中国で探してきた。最近のチャンイーモウだけじゃなく、ちょっと昔のこういういい映画も入荷してほしいなあ・・・。
4.紅いコーリャン(紅高梁)1987年
私の中ではチャンイーモウ最初にして最後の傑作。
そしてひいきの姜文が出演しています。あと山の郵便配達のお父さん(滕汝駿)もでています。(主演はコンリーだけど・・・)たぶん、初めて見た中国映画。
ちょっと衝撃的なシーンもありますが、大地の大きさ、夕日の美しさ、ユーモア感など中国らしさを味わえます。
一昨年リバイバルで300人劇場に行ったら満員でびっくり!はじめは大学の図書館で見ました。大学時代の恩師、白井啓介先生が字幕を担当。先生の授業『中国映画特講』は昔の中国映画を観る貴重な機会でした。単位に関係ないのにサボらず出席していました。
5.スパイシーラブスープ
6.北京ヴァイオリン(和ni在一起)2002年
(ストーリー)ヴァイオリンの才能ある息子を一流のヴァイオリニストにするため、貧しい父はお金をコツコツためて、息子と北京へ。そこで出会った人々との交流を通して、親子のきずなを描く。
美しい空とヴァイオリンを持つ少年のパッケージがさわやか。
映像も柔らかな光をつかっていて、優しい雰囲気。
親子の愛情、人の優しさに見る人は胸を熱くし、涙する感動作。というのが一般的な評価。
そう、そうだけど監督はチェンカイコー。ただ優しいだけの作品なわけがない。主人公の少年チュンの奏でるヴァイオリンはすごく激しく、奏者の見た目と対照的。母のような初恋のような相手リリ(陳紅:ホントのチェンカイコーの奥さん)はあまりに美しすぎて風景から浮いている。監督自ら教授で登場、いい役とっちゃった。私の好きなのは最初のヴァイオリンの先生。猫好きの変わり者っぷりと芸術家らしい繊細さとクタクタの服の着こなしがいい感じ。スカパーのドラマでたまにでてくる俳優だ(王志文)。変わり者ぞろいのなかで、典型的な田舎の中国人を演じるお父さんにほっとする。
英題は「TOGETHER」意味は原題に似ているけどダサい。「北京ヴァイオリン」の方がすてき。
7.こころの湯
8.黄色い大地
9.心の香り
10.あの子を探して
11.生きる
12.初恋の来た道
13.息子の告発
14.哀恋花火
15.きれいなお母さん
16.LOVERS
17.ションヤンの酒家
18.至福のとき
18.天上草原 2002年
(ストーリー)母親に捨てられ、ショックで口の聞けなくなった漢民族の少年が、モンゴルの家庭に預けれ、そこでの生活を描いている。このモンゴルの家庭も微妙なバランスの上で成り立っているのだが・・・
内蒙古自治区を舞台にした映画だ。
中国語、といってもほとんどモンゴル族の言葉なので、残念ながらあまりお勉強にはならなかったが・・・。たまに成長した少年のモノローグで普通話がでてきます。監督もキャストもモンゴル族orモンゴル人。なのでまるでモンゴル映画。
草原の美しさとモンゴル族の無骨でやさしい民族性に胸を打たれる。
結婚して10年以上たっている方が観たほうが理解できるのではないかな~。私にはまだ彼らの愛情が理解できない部分があった。ちょっと間が長くて眠くなってしまったけれど、良い映画でした。
張芸謀の田舎が舞台の映画が好きな人にはいいかも~。
「紅いコ-リャン」よりも淡々としていて、「初恋のきた道」よりも大人、な映画です。そういえば音楽は「あの子を探して」「初恋のきた道」を手がけた方だそう。
19.「故郷の香り」2003年 原題「暖」
監督は「山の郵便配達」のフォ・ジェンチイ
原作は「紅いコーリャン」のモォ・イエン
そして俳優に「鬼が来た!」の香川照之が名を連ねている。
コレは期待しないわけにはいかない。
ストーリーは10年ぶりに故郷の農村を訪れた主人公ジンハーが、以前自分が捨てた初恋の女性ヌアンに再会して、昔の楽しかった思い出を蘇らせるというもの。香川照之はその女性の現在の夫ヤーバで口のきけない役である。思い出は美しいほど、それと対照的に決して恵まれた状況でないヌアンの現在を案ずる主人公。
登場人物はこの3人と夫婦の娘のやり取りがほとんどで、進行もゆっくりだ。大きな事件もなにも起こらない静かな映画。「山の郵便配達」のような分かり易い感動を求めていたらちょっと肩透かしだが、その分俳優が地味だけれど丁寧に心の機微を演じていて大人の映画だと思った。ラストはあっけなくおわってしまったが、香川照之の演技に感動。
美しい農村の風景は江西省で撮影されたもの。豊かな自然の残る湿地帯なので雨や川など湿度の高い風景がストーリーとマッチしている。
中国語に関しては、ジンハーの言葉は聞き取り易いが、ヌアンはちょっと早口。中国語って男性の発音の方がやわらかく聞こえる。外国人にとっての中国映画の醍醐味の一つは、音楽のような心地よい響きの中国語を聴きながら映像を見るということだと思う。
20.「花嫁大旋風」(原題:花腰新娘)2004年
監督 :章家瑞(チァン・ジアールイ)
出演 :印小天(イン・シャオティエン)、張静初(チャン・ジンチュー)、趙家芝(チャオ・ジアージー)
ストーリー :雲南省紅河区の花腰彝族の娘たちは、華やかな民族衣装に身を包み龍舞を踊る。自由奔放で美しい娘、鳳美(フォンメイ)は、龍舞を司る幼馴染の阿龍(アーロン)と結婚するのだが、村には「結婚後、夫婦は3年間結ばれてはいけない」という風習があった。やがて阿龍は龍舞隊のコーチとして12人の娘たちを率いることになる…。
感想:パンフレットやHPの表紙もすべてこの作品なので、今回の目玉なのでしょうか。それにしてもタイトルの「花嫁大旋風」で損してる気が・・・。もっといいタイトルなかったのかなあ。鳳美役の張静初がかなり美しく、生き生きとした演技で(若干オーバーなところも)写真より動画を見て初めて彼女の魅力が際立つ。雲南省の風景や民族衣装、民族音楽すべてがマッチして私の好きな少数民族系の作品。恋愛もストレートな表現で、夫婦の衝突が気持ちいい。
この映画が好きな人にオススメです:「山の郵便配達」ストーリーは全然違うけど、風景とか村の娘、村人のやり取りなど。
21.「学校へ行きたい!」(原題:上学路上))2004年
監督 :方剛亮(ファン・ガンリアン)
出演 :(ヤン・シューリン)、呉旭(ウー・シュ)(アイ・リーヤー)
ストーリー :黄土高原の小さな小学校。夏休みを目前に控えて「新学期には、1人24元8角の雑費を持ってくるように」と先生が子供たちに話す。家にお金の余裕がないことを知った王燕(ワンイェン)は夏休み中に何とかして24元8角を稼ごうと決意。たった1つの卵で大きな財産を手に入れた童話を真似て10個の卵を元手に稼ぐことを考えるのだが…。
感想:最近、お金儲けの本、はやってますよね。主人公の女の子イエンが卵を売っ多お金でペンを買って売ってヤギを飼って売ってクコのみを採りに行く車代を払って・・・とわらしべ長者式の話ですが、それぞれの工程で全然上手くいかないのでオウエンしたくなってしまう。売り買いでは常に強気の交渉をし、弟2人を1元の飴で雇って手伝わせたり、ヤギ売りの仲介業もしたり、お金儲けの原点だと思いました。24元8角って350円くらい?それがすべて来学期の学費のため、というのだから泣かせる・・・。何事も諦めずにどうすればいいか考え行動することが大事なんだと教えられました。
この映画が好きな人にオススメです:「あの子を探して」田舎で貧しくも明るく元気な子供達の作品
22.「恋する地下鉄」(原題:開往春天的地鉄)2002年
監督 :張一白(チャン・イーバイ)
出演 :徐静蕾(シュー・ジンレイ)、耿楽(ゴン・ロー)、範偉(ファン・ウェイ)
ストーリー :大学を卒業した建斌(ジェンピン)と小慧(シャオホイ)は大都市北京に出てきて就職する。結婚して七年、互いの気持ちもかつてほどではない2人。会社をクビになった建斌はそのことを小慧に言い出せず、毎日定時に家を出て地下鉄の構内をさまよう。一方、小慧は喫茶店のマスターと知り合い、彼に求愛されるのだった…。
感想:香港映画!?のような都会の男女のすれ違いを描いたもの。
ところで、タイトルも「恋する惑星」みたいだし、なんでも「恋する○○」ってつけるのはどうも・・・
主演の徐静蕾、すごくきれいでビックリした。日本人の女優であんなに美しい人いるかな?
心の内をカメラに向かって語りかけてくるのがまた中国映画っぽくない。主軸2人以外のサイドストーリーも泣ける。
主人公に思いを寄せる男性役を『愛情麻辣湯(スパイシーラブスープ)』『洗澡(こころの湯)』の監督、張楊が演じている。
この映画が好きな人にオススメです:「花様年華」「恋する惑星」「ラブソング」など。都市恋愛モノ
~中国映画じゃないけど好き~
○小さな中国のお針子
(ホントはフランスを匂わせる中国映画っぽい、仏映画)
○さらば我が愛~覇王別姫~
(ホントは香港映画)
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