5 結婚観の違い

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<日墺結婚観の違い>



(日記より)

今日の夫婦の会話。

 夫  「Sにも赤ちゃんが産まれたって」 

 私  「えっ彼って結婚していたの?」 

 夫  「していないよ」 

 私  「彼女とは一緒に住んでいるの?」 

 夫  「まだだって」 

 私  「・・・。信~じられない」(首をふりながら) 

 夫  「(笑) 日本人~」



オーストリアには実に多種多様なカップルが存在する。

同棲していて妊娠がわかってから結婚するカップル、
同棲していて子どもが生まれてから結婚するカップル、
子どもが生まれてから同居はするが結婚はしないカップル、
子どもが生まれてもしばらくは別居のカップル
妊娠安定期に入ってから結婚するカップル、
もちろん結婚してから子どもを授かるカップルもいる。

「結婚」という法律的な枠に縛られたくない人が意外と多く、
日本的結婚概念とはあまりにかけ離れていることに驚かされる。


確かに同棲している数多くのカップルたちは、
結婚しようがしよまいが、
それまでの生活のスタンスは変わらない。
ただ法律的に結ばれるかどうか、だけである。

日本と違って結婚前に同棲して“当たり前”のこの国では、
結婚に踏み込むキーワードが“子ども”になってくるのかもしれない。

(今は日本でも同棲するカップルは多いけれど、特に年配の方からは
まだまだ理解を得ていないような気がします。)



もうひとつカップルの形で驚くことは、
結婚してからも生活費を分担して払い、
私が買ったものは私の物、
あなたの買ったものはあなたの物、
というように、
きっちり出所や所有物を分けているカップルが少なくないということ。

夫の両親なんかがそうである。
確かにこれだと経済的に夫婦対等であるし、
万が一離婚になった時でもスムーズに事が運びそうだ。

だが気になるのは
支払いの度にどちらが払うかを決めなくてはいけなかったり、
借りた物を壊して弁償とかになったりと
細かいことでいろいろと揉め事になったりはしないのだろうか?・・ということ。

いつか夫に聞いてみたことがあったが、
彼の両親はよくそれで喧嘩になっていたと言っていた。

義両親から娘にプレゼントをもらうと、
これは義母からだろうか?それとも義父からだろうか?
と考えてしまう自分がいる(^^;


夫婦で出所が一緒なのと別々であること、
どちらにもメリットとデメリットがあり
どちらがいいとは一概には言えないが、
後者はお互いに(特に女性が)自立しているからこそできることではある。

そのバックアップとなる育児休暇の社会保障や経済援助が
行き届いている国であるからこそ、
そんな夫婦の形があるのかもしれない。

でも私としては後者をなんだか冷たく感じちゃうんだなぁ。
そんなにきっちり別けなくても。。
二人で買う、二人の物、家族の物って考えたほうが“温かい”気がする。
そう思うのは私が日本人だからなのかなあ。


「男性は女性を守らなくてはならない」
そう教え込まれてきた男性たちは本当にレディーファーストで優しいけれど、
日本人男性の多くがもつ?「俺が一生食わしてやらねば!」的な考えはないように思える。

うちの夫もお財布は別々にしたかったらしいけど、
今の状況では明らかに私の方が不利なので
お財布はひとつでやっています。

そのうち自分でガッポリ稼げるようになってやるぞい。

・・っとそのためにはやっぱりドイツ語か。

もがく




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