私的にハイライトは「Love of My Life」。昔と同じブライアンのアコギで、ボーカルもブライアンが取る。目頭が熱くなる。もう目を開けていられない。我が青春時代を象徴する音楽が、当時と同じようにそこにある。感極まらずにいられようか。これだけでも\12,000の価値は十分にあったし、富山から遠征した甲斐もあった。
しかし聴衆のノリは、危惧したように一枚岩になりきれない。加えてポールの持ち歌の時は、明らかにシラケたような感じが伝わる。とりわけ若い層に顕著だ。クイーンの曲は予習してきても、フリーやバドカンまでは手が回らなかったと見える。「I Was Born to Love You」は「Love of My Life」と同じくブライアンがアコギとボーカルを担当したが、アレンジが元歌と全く違ってしまったため、日本だけで演奏された曲にもかかわらず、聴衆の反応はイマイチだった。
「We Will Rock You」「We Are The Champions」「God Save The Queen」と続くいつもの流れでフィナーレ。聴衆の層が広がったことで、当時と同じようなノリではなかったものの、私的には十分に堪能し、かつ満足した。