ナラティヴ ひとり語り

ナラティヴ ひとり語り

・・・『オバケちゃん』



 小学1,2年頃に娘が良く読んでいたのはおばけの本だった。
 小学校に入学してすぐの頃、本離れの危機に直面したのだった。毎日の音読の宿題(本読み)を、娘は「本読みすると咽喉が痛くなる」と言って嫌がったのだ。それも、内言語が発達して黙読が出来るようになるにつれて解消したが、絵本から児童書へどう繋げるかが次の課題だった。そんな時に探したのが、かわいい、楽しい“おばけの本”だ。
 松谷みよ子の『オバケちゃん』は、『オバケちゃん ねこによろしく』『オバケちゃんとむわむわむう』『オバケちゃんとおこりんぼママ』等、シリーズで出ていて、最初の1冊だけ読み聞かせてやると、次の巻からは自分で読むようになっていった。久しぶりに大人の私が読み返してみても、おばけのくせにおばけをこわがるオバケちゃんの様子が面白かったり、それでいてじっくり読ませるものがあったり、パパおばけの「人間ほどおそろしいものはない」という言葉などにも昔話の再話を手がけてきた作者の人間洞察の鋭さが表れているようで、とてもいい。『ねこによろしく』には猫にまつわる昔話が三つ挿入されていて、そういった点でも作者の強みが出ている作品ではないかと素人ながら思ったりする。
 このころ読んだもう一つのおばけの本に、角野栄子の“小さなおばけ”シリーズがある。『おばけのアッチねんねんねんね』『おばけのコッチあかちゃんのまき』『おばけのソッチぞびぞびぞー』等だ。これは読み聞かせなくても、図書館に行って「こんなのがあるよ」と教えると自分で借りて読んでいた。
 この後に続く“おばけ本”が末吉暁子(作)、原ゆたか(絵)のコンビの“シルカ小学校のブキミともだち”のシリーズ。『大足くんのぴかぴかスニーカー』『理科室のがいこつボキボキ』『カレーおばけのあかいぼうし』等。このシリーズなどは、本を読むのが嫌いな男の子でも読んでくれそうだ。小学3年生の教室に、自由に読める本として置いておいても良いかもしれない。

“小さなおばけシリーズ”(ポプラ社)
“シルカ小学校のブキミともだちシリーズ”(偕成社)
“ぞくぞく村のおばけシリーズ”末吉暁子=作(あかね書房)

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