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2015.10.04

「イミテーション・ゲーム　エニグマと天才数学者の秘密」をみて

テーマ： DVD映画鑑賞(14236)

カテゴリ：映画鑑賞

原作は、アンドリュー・ホッジス著の伝記"Alan Turing: The Enigma"です。

アカデミー賞8部門(作品賞・監督賞・主演男優賞・助演女優賞など)でノミネートされ、

脚色賞を受賞、他にも43もの賞を受賞しています。

主人公アラン・チューリングの功績を広く知らしめたことでLGBT権利の推進団体ヒュー

マン・ライツ・キャンペーンからも表彰を受けたそうです。

アメリカでPG-13指定、日本ではGです。

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あらすじ

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1928年、寄宿制男子校チャーボーン・スクールに通うアラン・チューリング少年(アレッ

クス・ロウザー)は、級友らから露骨ないじめや暴力を受けていました。

くれ、やがて2人は親友になります。

クリストファーは、君に向いていると思うよと暗号の本を勧めます。

チューリングのクリストファーへの信頼はやがて愛情へと変化しますが、想いを伝えよう

と思った矢先に、クリストファーが結核で亡くなったと校長から聞かされてしまいます。

1939年、27歳の数学研究者となったチューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)は、

ブリッチリー無線機器製造所に面接を受けにきます。

面接官のデニストン中佐(チャールズ・ダンス)に対し、チューリングは、ドイツ軍暗号

の解読プロジェクトの仕事なんでしょう？と問いかけます。

それを横から見ていたMI-6のスチュアート・ミンギス少将(マーク・ストロング)。

チューリングは採用されますが、天才気どりで協調性を見せないチューリングの希望に

反し、他にもチェスの元チャンピオン、ヒュー・アレグザンダー(マシュー・グッド)、

チームとして先に採用されておりました。

ドイツ軍が開発した暗号機エニグマは毎日設定が変更されるため、日々傍受する暗号は

日を跨ぐともう解読不能となってしまいます。

チームの他のメンバーは、暗号の解読に取り組みますが何ら成果もあげられずに四苦八苦、

一方チューリングはエニグマ暗号を解読する機械の開発に一人埋没しておりました。

首相に「マシンに打ち勝つマシンを作るため、自分をリーダーにして開発資金を用意して

くれ」と直訴状を送り、認められます。

リーダーになったチューリングは、人材を増やすため、クロスワードパズルを新聞に掲載し

回答者を集め、その中から唯一の女性メンバーでケンブリッジ大卒者ジョーン・クラーク

(キーラ・ナイトレイ)ともう一名の男性を採用します。

1940年、10万ポンドかけて作った機械の組み立て作業が始まります。

ジョーンは男性だけの職場で働く仕事を両親から反対されてしまったため、姿を現しません。

チューリングはジョーンを説得に行き、暗号傍受係の女性達と同じ場所でジョーンが働ける

ように取り計らい…。

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私の感想

アラン・チューリングという人物は、第二次世界大戦中に解読不可能と言われていたドイツ

軍暗号の解読機開発に成功、解読できたことがドイツ軍に悟られないため攻撃は受けつつも

早く戦争を終結させるため効果的な取捨選択を可能にするなど、戦争終結を2年以上早め、

1400万人以上の命を救ったことになると映画で述べられていました。

戦時中の業績などは長年機密扱いにされていたものの大英帝国勲章を受章し、チューリン

グ・マシン研究は、現在我々の生活に欠かせないコンピュータ誕生をもたらしたのだといい

ます。

しかし、1952年に当時違法だった同性愛が世間の知るところとなり逮捕され、服役を免れ

るために化学的去勢を受け入れますが、暗号コンサルタントの仕事を続けることができなく

なり1954年に服毒自殺したそうです。

アラン・チューリング生誕100年となる2012年に、チューリング恩赦の法案が提出され、

2013年12月24日エリザベス2世女王の名をもって正式に恩赦が発効(名誉回復)されたとか。

実に長い道のりだったのですね。

軍機密にかかわる業績を挙げた人物でも、存命中にその業績にスポットライトは当たって

いなかったでしょうから、罪人のレッテルだけが目立ってしまっていたのでしょうか。

チューリングと同じ罪で裁かれ投獄されたもしくは化学的去勢された、または自殺した

4万9千人もの同性愛者の人達の恩赦を求める署名活動も行われているとのことでしたが、

達成できたのでしょうか。

主演のベネディクト・カンバーバッチ、確かに熱演していたかもしれませんが、私は

特段のインパクトも感動も感じられませんでした。

なので、☆3つです。

アラン・チューリングの名誉回復に貢献したという点で、本作の意義は大きいのかもとは

思います。

☆☆☆

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