りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年04月21日
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カテゴリ: オレとボク
今日の日記


「アイツとオレ21」


会った時から、サキはハイテンションだった。

「うふふ~っ!わかるぅ?実はね、実はね~!就職、内定決まりましたぁ~!」

「何?どこ?マジで?」

「心配しなくて大丈夫ぅ~!ここに決まったよ。寮ついてるの!
ずっといっしょにいられるね!」

「何だよ~!やったじゃ~ん!」

オレはサキの肩を抱き、頭を撫でる。
でも、また寮か…と、ちょっとガックリする。

サキは、面接や、会社からの電話の内容をオレに話す。
その話を聞いていると、
何だか、サキがオレより一歩早く社会人になることに不安を感じる。

自分がまだ学生なことが歯痒いような、
まだのんびりできることが嬉しいような、
とても複雑な気持ちになる。

その日は、初めてサキを昼間に抱いた。

「女の体って、ギターとか、弦楽器に似てる…」

オレは、裸のサキを後ろから抱き締めながら言った。

「何言ってるの~?やらしー。」
サキがクスクス笑う。

「ほら、この腰のクビレとかさ、弾けば音が鳴るとことか。」
オレは指でサキの体をなぞる。

「もうっ、エッチだなぁ~。」

「やらしくないよ。
キレイじゃん、スゴク。見た目も。キレイな音。触ってると心地いいのも似てる…
オレ、サキのこと好き。スゴク好き。」

オレは、サキの体に顔を埋める。
サキがオレの髪を撫でる。

「そうなんだ…。
ねぇ、私のこと大事?」

「うん。大事。オレの宝物っ!」

オレはサキを思いきり抱き締める。
サキがはしゃいで笑う。

「大好きよ、シンちゃん!
ね、ずっといっしょにいようね?」

オレはサキの目をみて頷き、サキにキスをする。

長く長く。
このまま時が止まればいいと思う。


「ニヤけてるよ赤木くん。彼女のことでも考えてるんじゃない?いいなぁ~。」
呆れた顔したアオヤンが言う。

「へへっ!何だよ、オマエは、しけた顔してんなぁ~!」

オレは傍から見ても、顔がゆるんでるらしい。
今日は、久しぶりにアオヤンと飲んでいた。

「カリナちゃんは?もう会ってないのかぁ~?」

アオヤンは、オレをニラんで、ドボドボと酒を注いだ。

「もう、ボクのことはいいんだよ!自分の幸せに浸ってろ~!!!」

オレたちは、酒をグイグイ飲んでいく。

「誰か紹介してやろうか~?サキに頼んで。」

「え~、どうしよっかなぁ~。とりあえず、今はもういいんだけど~。」

アオヤンはどうも恋がめんどくさいらしい。

「何だかさ、怖いじゃん、恋愛って。
今こうして落ち着いてる自分に戻れなくなりそうでさ…。」

確かにそうかもしれない。
今、ここで突然サキがいなくなったら…

そう思うと、オレはとても怖くなる。

「赤木くん、サキちゃんと結婚考えてるの~?」

「うん…。考えてる…な。このまま付き合っていければだけど。
オレさ、ほら、両親共稼ぎだろ?
あんま、家族そろっての飯とかって、ねーんだよ。
高校までは、ねーちゃんいたけどさ、
もう、今なんか、みんなバラバラに食って、
自分の部屋とか、どっか行ってるしさ。

シュウんちなんかいいぜ~。
兄妹4人でさ、賑やかで。
いつも誰かしら、迎えてくれてさ。
ああいうの見てると、
結構、早く、自分の家族とか持ちてーなぁ、とかって。」

「赤木くん、淋しんボだもんね。
ボクは一人になりたいよ…。」

「オマエは、ばーちゃんいたり、
みんなで過ごすこと多いからだろ?
部屋もにーさんといっしょだしさ!」

「そうだよ。
兄貴は最近、彼女のとこばっか行ってるから、
あんまりいないけど、
時々いきなり帰ってくるから、落ち着かないよ。
赤木くんが羨ましいよ。」

オレは、アオヤンの家に泊まった時のことを思い出した。
広いアオヤンの部屋。
襖で仕切られるようになっていた。

アオヤン兄は、アオヤンと同じく温和そうで、
あまりしゃべらないのに、うまく相槌を打つせいか、
頼れる兄貴っぽい感じで、
オレたちの飲みにも付き合ってくれたっけ。

どこの家も、人の家のせいか、
何だか賑やかに見える。
オレはそういうのが羨ましかった。

「そーかぁ?ずーっと一人で家にいると、それはそれで淋しいもんだけどな。
まぁ、気楽だけどさ。」

オレは帰ってから、自分の部屋のベッドにゴロリと横になって思う。

親はもう眠っていた。
明日の仕事に備えて。
オレはなるべく物音をたてないようにする。

親はオレをかなり信用しているらしくて、
もう何も言うこともない。

最近あんま話してないな~。

あの人たちも、
こんなふうにお互いを好きになって、今の家を築いたんだろうか?
すごいことだと思う。

あの二人は、未だに子供にはわからない友達の話をして、
まだヤキモチをやいたりする、男と女現役な夫婦な気がする。

でも、お互いに相手の悪いところが子供に遺伝したとか、ののしりあって、
恋愛の行く末がああかと思うと、
笑えるような、もっと違う夫婦になりたいような…。

どちらにしろ、その相手がサキだといいな…とオレは思った。


次にサキに会った時、
サキはずっと元気が無く、暗い顔をしてる気がした。
話も何だか、笑っていても上の空みたいだった。

「どうしたんだよ?何か今日、体調悪い?」
オレは痺れを切らして聞いてみた。

「うん…、あ、そうじゃなくて…」

今日のサキは、何だか歯切れが悪い。

「何だよ、言いたいことあるなら早く言えよ。」

サキは、下を見ながらボソリとつぶやいた。

「生理が来ない…。」


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最終更新日  2010年03月27日 16時16分28秒
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