りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年04月30日
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カテゴリ: オレとボク
今日の日記


「アイツとボク25」



カリナはすぐに出た。

「青山ですけど…」
「アオヤン?えっと、明けましておめでとう。元気だった?」

ボクの声と、カリナの声が交錯した。
ボクはつい笑ってしまった。

「元気だよ。明けましておめでとう。年賀状届いたよ。」

「ビックリしちゃった?」

「うん。…でも、嬉しかった。
就職決まったんだね?おめでとう。ボクも決まったんだよ。」

そんな感じで、ボクらはお互いの近況を話し始めた。
気持ちが3年前に戻る。
あの頃のボクらに戻る。

「良かったら、会える?いつが空いてる?」

ボクはカリナに尋ねた。
付き合ってる人がいるかは聞かなかった。

いても、もう関係無いと思った。
ボクは、カリナにどうしても会いたい。

「今週ならいつでも大丈夫だよ。」

「明日か明後日…って、早いかな?」

「空いてるよ。暇人なの。」

就職に内定が決まったり、落ちたりするうちに、
ボクは何となく思ったことがある。

これはもう、縁ってやつなのだろうと。

ボクとカリナに運命の何かがあれば、
また以前のように付き合えるはずだ。

でも、そういった何かが無ければ、
今回会っても、それで終わるだろう。

それでも、ボクは、あの時のことを繰り返したくない。

ボクの中でカリナが理想だけで膨らんでいなかったら…
会った時に、ボクの気持ちが変わってなかったら…

告白をしようと思った。
今度こそ。

昔、初めて待ち合わせをした場所で、ボクらは再会した。
初売りのせいで、駅はごった返していた。

「久しぶり!アオヤン!」

「うん!何か…」
ぼくはカリナを眺める。

「何?どうしたの?」

「いや、大人っぽくなった感じがする。」

「え?そう~?老けたって意味じゃないよね?」

「何言ってんだよ、まだ22だろ?」

「え~、だって、アイドルは20歳過ぎたらオバサンらしいよ~!」

ボクらは笑いあった。

3年ぶりのカリナは、
ちょっとキレイになったように見えた。
化粧の仕方なのか、大人っぽくみえた。

ボクはどうだろう?
彼女を失望させなかっただろうか?

「アオヤン、変わらないね。何だか嬉しい!」

カリナがニコニコしながら言うので、ホッとしてしまった。
二人で、カリナが行ってみたいと言う、デザートが美味しそうなカフェに入る。

そこで、ボクは、カリナに聞かれるままに家庭教師のバイトの話や、
就職活動、教育実習のこと等を話した。

「女子校に行くことなんてあるんだね~!
どう?モテた?」

「そりゃあ、あんなに沢山女の子がいれば、
一人位は、もの好きもいたりするけどね。」

「え?そうなの~?まさか危ないことになってないよね~?」

楽しそうにカリナが聞く。
女って、こういう話、好きだよな~。

「残念だけど、なってないよ。
なかなかの美少女だったんだけどね。」

「ええ!もったいない!
付き合っちゃえば良かったのに~!女子高生だよ?」

「本気で言ってる?」

ボクはちょっと残念な気持ちになって言ってみた。
カリナはボクとまた友達になりたいだけなんだろうか?

「え?」

カリナがちょっと驚いたようにボクを見た。
ボクもカリナを見たけど、
目を逸らしてコーヒーを飲んだ。

隣の席にいた、女の子の二人連れが、
こっちの話に聞き耳をたてているような気がする。

ボクはちょっと恥ずかしくなった。
一体、いつ告白できるんだろ?
この空気じゃ無理っぽいよな。

ボクは車で来なかったことを後悔した。
でも、いきなり車で二人きりって緊張しちゃいそうだしな。

じゃあ、今日もまた昔と同じなのか?

一人でそんなこと考えてしまってたら、
カリナが懸命に弁解し始めた。

「ううん。付き合ってなくて、良かったよ!
ほんっとうに良かった!
だって、付き合ってたら、私とこうして会ってなかったでしょ?
あ~、ホント良かった!」

そう言って、カリナは、自分の就職活動に話を持って行った。

ダメだコリャ。
隣にいた女の子たちは、いなくなったけど、
彼女は、ボクが告白するような空気を与えそうにない。
3年前と同じでマイペースだ。

どうしたら、この女の子をうまく口説けるんだろう。
ある意味、
3年前にカリナを彼女にした男に、
感心した。

どうやって彼女をモノにしたんですか?教えて下さい。

いやいや、そうじゃないだろう。

普通はその男に嫉妬してもいい位なのに、
あまりにもカリナがサッパリしすぎているのだ。

「さっき、付き合ってたら、会ってないって言ってたよね?
ってことは、ボクに言ってた彼とは別れたの?」

ボクはつい口から、その男のことを尋ねていた。

「うん。付き合ってすぐにダメになっちゃった。
やっぱり、付き合うのってダメね。
ほら、私、あんまり女らしくないから。」

「そんなこと無いと思うけど。」

ボクはカリナの見た目を再確認して言った。

「ありがとう!じゃあココ奢っちゃおうかな~」

彼女は照れたのか、そんなことを言っている。

「じゃあ、どうしてすぐにボクに連絡くれなかったんだよ?
そしたら、すぐ会えたのに。」

カリナはストローで氷をカラカラと混ぜた。

「そんな都合のいいこと…。」

そこで会話が止る。
ボクはずっと疑問に思っていたことを口にする。

「でもさ、あの時、ボク、ホントに驚いたんだよ。
好きな人はバイトの近くで知り合ったって言ってただろ?」

「だって、私のバイト先、海に近かったから~。」

ボクは絶句した。
カリナのバイト先と海なんて、考えたこともなかった。
あれ?
慌てて思考を戻す。

「そんなに近くないじゃん!」

「海は、繋がってるんですぅ~。」

カリナは頬を軽く膨らませた。

「あまのじゃくだな~。そんなのわかる訳ないじゃん。」
ボクは、呆れたように言った。

「えー、だって~。そんなのはっきり言う訳ないじゃん。」

カリナがボクの口調をマネする。

「ちゃんと言わなきゃ伝わらないよ。」

ボクがカリナの顔を呆れたようにニラんで言う。
もう、教え子のヤンチャな生徒に近い。

でも、考えてみれば、彼女はこんな子だったのかもしれない。
ボクに出してなかっただけで。

ボクも3年前は、舞い上がっていて、
彼女をちゃんと見ていなかったのかもしれない。

まだまだカリナのことを、
ボクは何も知らないんだと思った。

「私ちゃんと伝えたもん。」

「気持ちが終わってから伝えてもしょうがないんだよ…。」

もう堂々巡りだな。

ボクは決意を固めた。

「じゃあ、ボクは今度は、ちゃんと言うよ。
ボクは、キミを好きだったから、ココに来たんだよ。
そっちはどうなの?」

カリナが絶句した。
顔が見る見る赤くなっていく。

「ほら、どうしたんだよ?
返事して。」

開き直ったボクは、
教え子に言うように聞いた。

「知らな~い!」

カリナは目を逸らして、わざとカラカラと飲物をかき混ぜて飲んだ。

さて、この女の子をどうしようか?

言うことは言ったけど、
前途多難なようだ…。



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最終更新日  2010年03月27日 16時24分10秒
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