りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年07月18日
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カテゴリ: ある女の話:ユナ
今日の日記



<ユナ13>



私は自分の分の夕飯を適当に済ませていた。
私の好きな俳優くんが出るのだ。

冷蔵庫を覗く。
明日は買い物しなくちゃな~。
何も無いや。

今夜は飲み会ってあらかじめ聞いてあったから、
サトシの分は作らない。
何て楽なんだろう。

お風呂から出るといきなり電話が鳴った。

「あ、ユナ?実はさ、後輩がうちに来たいって言うんだよ。
連れて帰るけどいい?」

「えー!嘘でしょ?!何も無いよ!」

「あ、電車来ちゃった!ごめん!じゃあ、あと30分で着くから。」

電話は即切れた。
人を連れて来るのはいいの。構わない。
でもさ、もっと早く言ってよ~!

とりあえず、私は服を慌てて着替えて、髪を乾かした。
メイクしてない…。
何か食べる物あったっけ?
泊まるってこと?

布団無いけど…。

まあ何とかなるか。
せめて化粧を軽くしておく。

ピンポーン。

「お帰りなさい~!どうぞ~!」

「いやぁ、すみませんね。」

ビックリ!後輩だけじゃなくて、先輩もいるじゃん!
何も無いのに…
勘弁してよ…って私は思った。

でも、これお土産です~って、
自分達でつまみとお酒も持ってきてる。
一応気は遣ってくれてるんだ。
お客さんに罪は無い。
もう仕方無いよね。
それに何だか二人でいつもいるから新鮮で楽しい。

私は、飲めるように準備する。
あ~、見たかった番組録画しておくの忘れちゃった!悔しい!

でも、しばらく飲みに行ってないし、
うちが居酒屋になってもいいか。

彼らは週末ってこともあって、夜中まで飲んでいた。
結局、独身の二人は泊まっていくことになった。

しかも雑魚寝。
いいんだろうか?

「いーんですよ~。勝手に来ちゃったんだし。」
「悪いね~。」

申し訳ないけど、仕方が無い。
私は風邪をひかないようにエアコンをかけっぱなしにして、
とりあえずあった夏用の布団やら、
余分な毛布やひざ掛けがあったので渡した。

今度来客用買わないとダメかなぁ…。

そんなことを思った。

ずっと嬉しそうに飲んでいたサトシが、寝る前に言った。
「ごめんな、急に連れてきちゃって。」

「ううん、いいよ~別に。楽しかったし。」

「ありがとう。ユナ、大好き。」

軽くキスしてくる。
それだけで、まあいいかな~って思えるから不思議だ。
あ、でも今度は早く言っておいて欲しい。
それだけは釘を差す。

男の人のノリに混ぜてもらえたし、楽しかったし、感謝されるし、
たいしたことしてないのに、
こんなんでもいいんだ?って思った。
一人で食べてるより、よっぽど楽しい。
私はホントに淋しかったんだ。

ちょうどうちもマンネリ化してきたので、
ぜひまた来て下さい。
本気でそう思った。
彼らが帰っちゃうとつまんないな~って思った。

そんな感じだったから、
うちは誰でもウェルカム状態だった。

実家から布団をもらってきた。
これでいつ誰か来てもオッケー。

そんなことしてたら、
誰も来ない二人だけの方が何だかつまんなく感じてきた。
週末二人で出かけるけど、
新鮮味に欠けるし、お財布もいっしょだから、
何となく無駄遣いしてるみたいに感じた。

だから家で遊べるようにテレビゲームを買った。
そのうちサトシの友達の誰かしら来て、
うちでゲームしてったり、
飲んで行ったりすることが増えた。

そしてサトシは、
だんだんこっちから誘わないと私を抱かないようになった。
私も弟と暮らしてるような気分になってきた。

ときどき弟の友達が遊びに来る。
うん。
そんな感じ~。

だから私の態度もだんだんフテブテしくなってくる。
「今日は見たいテレビがあるから、あっち行っちゃうね~。」
とか、
「眠いから先に寝ます~。」
とかって、もう帰ってきたら即メイクも落とす。

それを聞いた会社の人たちは、
半ば呆れてるみたいだった。
何だか、終わってるよ。おもてなししないの~?とかって。
そんなこと言われると罪悪感がうずく。
悪い嫁。悪い嫁。

でも、もういいの。
楽しければ、世間の理想の家庭なんてどうでもいい。

来るメンツも決まってきていて、勝手にやってる。
楽しそう。
賑やかでいいじゃん。
それでもツマミだけは作ったりした。

時々、サトシの友達が台所に手伝いに来るとドキっとする。
「ここ寒く無い?大丈夫?」
とかって。

「うん。慣れてるから平気だよ~。飲んでて。」

「いつもありがとうね、ユナちゃん。」

そう言って、氷やお酒を持って去って行く。
そんな言葉に、
優しいな~。嬉しいって思う。

そういう日があると何だか怖い。
自分の心が揺れちゃったような気がして。
そんなこと思う自分が、すごくサトシに悪いことをしたような気がして。
あの人は、あんまり連れてこないで欲しいと思ってしまう。

でも、連れて来るとちょっとソワソワしたりもする。
これはある意味浮気なんだろうか?

そういう気持ちって伝わるんだろうか?
そんな日に限って、サトシが私を抱いてくる。

今日も少し残業をして帰る。
窓に明かりが灯っている。

あ、嘘!今日は早いんだ?
私は少しウキウキした気持ちで、足早に階段を登る。

サトシがこたつに入ってゲームをしている。

「ごめんね~、今日早かったんだね!
今夕飯作るから。」

「あ、うん、いいよ、いいよ。
今日はさ、外に食べに行こう。」

「何?何かあったの?」

今日は何か記念日だったっけ?
私は自分が何か忘れちゃったんじゃないかと思う。

「実はさ、転勤が決まっちゃって、
来月には引越さないといけなくなっちゃった。」

「え…?」

「ユナは仕事どうする?
って、変か?
結婚してるんだし、来るだろ?」

全く知らない土地の名前をサトシが告げる。
初めて実家から遠い街で住むことになるんだ。

私の心は不安でいっぱいになった。






続きはまた明日

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最終更新日  2009年07月19日 11時55分54秒
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