りらっくママの日々

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2009年11月11日
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今日の日記

おまけの日記 (ギターレッスン)



「ある女の話:カリナ9(初デート)」




目覚ましがちゃんと鳴るか気になってたせいかもしれない。
前の日に支度してたせいなのか、
サッサと支度も済んでしまった。

家族がいろいろ聞いてくるのがめんどうだから、
待ち合わせ場所に行ってることにした。

電車の中では、持ってきた文庫本も何だかドキドキして頭に入らないし、
携帯をいじっても落ち着かないし、
観念してぼんやり外の景色を眺めた。

待ち合わせた駅につくと時間があったので、
映画館に行って、タイムスケジュールを確認した。

戻ったら青山くんが時間より早く来てくれたのでビックリした。
同時にすごく嬉しかった。
私だけがワクワクしてたワケじゃないような気がして。

朝食をちゃんと食べてこなかったせいかオナカがすいてた。

「何か、むしょうにハンバーガーが食べたくて!いい?」

私が映画館に行く途中で見つけたファーストフードのお店は、
新しい美味しそうなハンバーガーを売りにしていた。
私はそこのファーストフードが一番好きだったし、
気軽な感じがしていいかと思った。

「タイムスケジュール調べておいてくれたんだ?
ありがとう。
実は前売り買ってきちゃってたんだ。
もしかして…買ってた?」

「ううん!買ってないよ!
ホント?うわぁ、ありがとう!
ごめんね~。」

青山くんは嬉しそうに笑った。
私も何だかとても嬉しかった。

うちの母親は結構金銭にうるさくて、
学生のうちはワリカンが基本だよって、ずっと言ってる。
だから私もそう思ってる。
じゃあ社会人ならいいのかな?
って気持ちも沸くけど。

だから、映画を観に行く前に飲物を買いにコンビニに行った時は、
私が会計を急いで出した。

青山くんにあまり奢らせたくない。
付き合っても無いのに変じゃない?
それにそんなの相手の負担になりそう。

私はそう思ってるけど、世の中はそうでも無いかもしれない。

交通費だけで、後は男が全部出すのが普通なのに~って、
文句言ってた友達は、かなりの美人だった。
合コンで会った男の子が友達同士で遊ぼうって言うから誘ったんだけど、
以来その子は何となく誘えなくなった。

でも、男の子はその子をまた連れて来てって言った。
無理って言ったら、
女って自分よりキレイな子は連れて来ないんだよな~
みたいなこと言われた。
その子のことを気に入ったから、私はどうでもいいらしい。

ホントのことを言うと、今度は悪口言ってるみたいに思われるし、
男ってバカなんじゃないかと思った。

青山くんはどう?
そんな人じゃない?

私は何気無く青山くんの行動を探る。
どんな人なのか。
私の思い込みじゃなく、
現実どんな人なのか。

正直、ミキやユウより私に声をかけてくれたことで、
かなり青山くんに好印象を持ってることは間違い無い。

私は映画を観ながら、青山くんのことも気になって、
チラッと様子を見る。

青山くんが笑ってる顔を見ると、
この映画を選んで良かったなぁってホッとする。

映画を観終わると、テンションも映画と同じく上がった。

「あ!コレも観たかったの~!この人カッコ良くて大好き!」

他の映画の看板を観て私がそう言うと、青山くんは吹き出して笑った。

「今度ね!」

その言葉は嬉しかったけど、そんなに可笑しいこと言った?

「何~?何で笑ってるの?」

「いや、だってさ…
赤木くんが言ってたんだよ、この映画は俳優と見比べられるって。」

そんなこと考えもしなかった。
だって、俳優と現実の男の子って、全く自分の中で別次元って言うか、
アニメの男の子と付き合いますか?
って位、私にとって身近じゃない。

でも、この俳優さんが目の前にいたら、確かに即付き合ってみたい!
う~ん、バカだな。

「う~ん、比べるってことは無いって言うか…、ええと、どうかな?」
私は苦笑いして誤魔化す。

赤木くんは、どうやら女の子といっしょにこの映画に行ったらしくて、
失敗したみたいなんだ。
って、青山くんは楽しそうに話した。

赤木くんって彼女いるんだ?
ミキのためにも探りを入れたいとこだけど、
余計なこと言って、私が赤木くんに興味があると思われるのは困る。
でも、私が聞かなくても、青山くんは、
その子のこと赤木くん好きみたいなんだよね~って言った。

もしかして、私への牽制かな?
だから赤木くんを好きになっても無駄だよって。

確かに赤木くんはカッコイイ感じはするけど、
自分とはどうかな?って言うか、身近な人に感じない。
付き合いたいってタイプじゃないって言うか。

だから大丈夫なのに。
だって、私が気になるのは青山くんなのに…。

ねえ、青山くんもそう?
私のこと気になってる?

「じゃあ、今度は違うの観に行こうね。」

私がそう言うと青山くんが嬉しそうに笑った。

…と思ったんだけど。


男ってやっぱりよくわかんない。
そう思ったのはこの後飲みに行ってから。


夕飯は青山くんが行ってみたいところがあるからって、
ちょっと洒落た感じのバーレストランに連れていかれた。

洞窟の中にある感じの内装で、
私達と同じ学生や社会人のカップルだらけで、かなり混んでいた。

「すごいね。この雰囲気面白い。
よく来るの?」

「ううん、赤木くんが、ここイイって言ってたから。」

なるほど、赤木くんってそういう人なんだ?
何だか遊び人っぽいイメージが私にインプットされた。
青山くんと逆な感じがする。
ミキには勧められないかな。

何となく自分と合わない場所に来ちゃった気がしたけど、
青山くんもこういう場所に慣れてない感じが何だか嬉しかった。

でも、青山くんとなら、
いっしょにこういうお店を探して、いろんなとこに行きたいな…
って思った。

お互いよくわからないカクテルを頼んで飲む。
青山くんが私のカクテルの色がキレイだねって眺めていた。

「飲んでみる?」

私は女友達とよくやることをつい聞いてしまった。
言ってから、しまったかな?って思った。

「うん。」

青山くんが取り替えて、何の気無しに飲む。
私は何だかドキドキしてしまう。

私だけがこんなにドキドキしてるのかな?

飲んだら青山くんのカクテルの方が美味しかった。
取り替えるか聞いてくれて、
そんなところも優しくて、
何だかやっぱり青山くんのこと、好きだな…って思う。

「青山くんは好きな人いるの?」

「え…?」




前の話を読む

続きはまた明日

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最終更新日  2009年11月11日 18時06分06秒
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