りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年11月14日
XML
今日の日記




「ある女の話:カリナ12(片想い)」




青山くんと会ったことで、
自分が思っていた以上に、
青山くんのことを好きになっていたことがわかってしまった。

今度はみんなで遊園地に行こうって話になってる。
このまま会えなくなるのが嫌で言ってみたけど、
会ってたら青山くんのこと、
友達って気持ちにそのうちなるだろうか?

青山くんが私のこと好きになってくれる可能性はあるのかな…

ちょっとそれに希望をかける。

遊園地には赤木くんが来るようだから、
ミキを誘おうかと思っていたのに、
ミキはサークルで知り合った男の子と付き合ってしまっていた。

え~!
こないだ彼氏と別れたって話が出たばっかなのに~!

ミキは幸せそうだった。

その男の子はミキがフリーになったって聞いたから告白してきたらしい。
ミキは彼氏にふられたことで自信喪失してたところだったから、
その彼は心の中にスルッと入ってきてしまったようで、
今はかなりのラブラブ状態。

赤木くんは遊び人そうだし、
下手に好きになってたら泣かされてたかも。

ミキ良かったね…って思いつつ、
あ~それにしても羨ましい!
って叫びたくなる。

みんな私の周りで恋の花を咲かせまくっている。
私だけが冴えない想いにグチグチと悩んでいる感じ。

青山くんからお義理みたいに電話が数回来て、
何度か気があるようなことを言ってみたんだけど、
青山くんは全く気付いて無いみたい…。
それとも気付いているのか…?

「ねえ、カリナから告白してみたらどう?
一応、青山くんて、フリーってことなんでしょう?」

マッシーについ愚痴ったらそう言われた。

「うん~、でもさ、電話のやりとりしてると、
何だか青山くんって、
私が好きな人どんな人か探ってる感じなんだよね。
そういうのって何だか嫌なの。
何だか私が青山くんのこと好きって言わせたいみたいで。」

「何で?いいじゃない?
だってカリナは青山くんのこと好きなんでしょ?」

「好きだと思うけど、
そこまで好きなのか、正直よくわからないんだよ。」

「そこまでって?告白するまでってこと?」

私は紅茶を飲みながら何て言ったらいいのか、
自分の気持ちを上手く言葉にできるように考える。

最近マッシーとバイトの時間までお茶するのが、
大学に出てきてからの日課になりつつある。

「だってさ、私が好きだから、
私のことそんなに好きじゃなくても、
ま、いっかーみたいな感じで付き合われるの嫌じゃない?
できれば、私のこと好きになって付き合って欲しいの。」

「う~ん、そりゃあ、それが理想だけどさ~。」

「うん、そうでしょ?
それに、こっちから言わせるなんて、男らしくないじゃない?」

「青山くんて、そんなにズルイ人?
それとも天然くん?」

「う~ん、わかんない。
でも好きになっちゃったから。
あ~、でも私バカかも、嘘ついちゃった。」

「何?嘘って?」

「この前電話した時に、
私が好きな人ってどこで知り合った人?
って聞かれたんだけど、
海って言ったらバレバレだから、
バイト先の近くって答えちゃった。」

マッシーがあははって笑った。

「カリナって素直じゃないね~。」

「何よ~、マッシーなら正直に言ってた~?」

「う~ん、そうだな。
私ならチャンスだと思って言っちゃうかもしれないなぁ。
私は直球しか投げられないから。
それに、別にいいよ、
最初は私のこと好きじゃなくても、
ちょっとでも気があればいい。」

その言葉を聞いて、
何だか脱力した。
私ってすごいプライド高い?

「マッシーは強いんだね。
私は無理。
それで拒まれたりしたら立ち直れないよ。」

「拒まれても、好きなものは好きだから。」

ああそうだよね。
マッシーはそう。
だから先生はマッシーのこと好きになったのかもしれない。

「うん…。
そうなんだよね。
きっと私もそう…。
多分それでも好き…だと思う。
話せば話すほどイイなって思うし、
最近ずっと青山くんのことばっか考えてるもん。」

私は紅茶を眺める。
自分の想いがあふれて、
独り言みたいに言葉が止まらなくなってるのがわかる。

「私は自分が傷つくのが嫌なだけなの。
ダメだよね…。
マッシーみたいになりたいなぁ…」

「ダメダメ!私みたいになっちゃ!
ダメなんかじゃないよ。
そこがカリナのカワイイとこだし!」

マッシーが慌てたように言う。
私はプッと笑った。

「マッシーにカワイイって思われてもなぁ~」

「じゃあ、そのカワイイ部分を青山くんの前で出しなよ~!
私は青山くん、何となく脈ありだと思うけど?
カリナさえぶつかれば、何とかなりそうな気がするよ?」

「困るんじゃないかなぁ~。」

「何とも思ってない女の子と連絡取るかなぁ~?」

私はマッシーの言葉が嬉しくてうふふって笑った。

「ありがとうマッシー。」

「いえいえ、どういたしまして。」

二人であははって笑った。
マッシーがいれば、私は男の子なんかいらないような気がしちゃう。

だって、男の子なんて、
私の心を一喜一憂させたり、
あんなこと言わなきゃ良かったとか、
ああ言えば良かったとか、
悩みの種になるだけなんだもの。

こんなふうに楽しい気持ちにさせてくれる存在じゃないんだもの。

でもね、
私はこの時のマッシーの言葉を聞いておけば良かったって後悔してる。
私はもっと早く素直になれば良かったんだよ、
きっと…。




前の話を読む

続きはまた明日

目次







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年11月14日 21時14分42秒
コメント(2) | コメントを書く
[ある女の話:カリナ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

りらっくままハッシー!^o^

りらっくままハッシー!^o^

カレンダー

コメント新着

千菊丸2151 @ Re:アカデミー賞授賞式(03/11) りらっくママさん、お久し振りです。 「君…

バックナンバー

2024年12月

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: