りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年11月20日
XML
今日の日記




「ある女の話:カリナ18(グループデート)」



オノダさんは、いつも通りに私が失敗すると叱った。

何も変わってないじゃん。
あの日は何だったんだろ?

そう思っていたら、
変に叱らない日もある。

調子が狂う。
優しかったり、そうじゃなかったり。
話しかけてきたり、
避けてるみたいだったり。

その日によって違うオノダさんの態度に、
最初はハラが立ったり、
ホッとしたりしてたけど、
だんだん慣れてきた。

きっと、気分屋なんだ、この人。
ふりまわされちゃうと、
こっちが疲れてしまう。
そう自分に言い聞かす。

今日はキヨカワさんが私と同じような失敗しちゃってたけど、
オノダさんは、

「いーよいーよ、やっとくから。どんまい!」

とか言っちゃって。

何だか私とホント態度違うんですけど?
って思っちゃった。

私だったら多分、

「ミゾグチ~、オマエまた何やってんだよ!」

…かな。
そうじゃなきゃ無言で後始末とか。

ま、いーけどね。
優しくして欲しいとは言わないけど、
フツーにして欲しいんだけどな。フツーに。


青山くんと遊園地に行くことになった。

ホントはユウとミキを誘うことになってたけど、
二人とも彼氏優先でダメだった。

スギモト先生には申し訳ないけど、マッシーを誘った。
マッシーは不思議そうに言った。

「あのさぁ、コレってほぼカリナたちのデートだよね?
何で二人で行かないの?」

「ん~?わかんない。
青山くんが大勢で行くのが楽しいからって思ってるからかなぁ?」

「ふぅ~ん。」

マッシーはちょっと納得いってないようだった。

最初は海のメンバーで行くことになってたからなぁ。
私が二人で行く?って言えば良かったのかも…。

でも、二人で?って躊躇されたら嫌だったので、
何だか言えなかった。

「ま、いっかー。
青山くん、どんな人か見たかったんだよね!」

「ホントにゴメン、マッシー!
そうそう!赤木くんはね、カッコいいよ!
って、そんなこと言うとスギモト先生に悪いかな?
好きな人がいるみたいだけど、フリーなんだって。」

「あ、タッチャンは大丈夫だよ。
ちゃんと話してあるから。
噂の人物に会えるから、私が楽しみで~。」

「先生、ヤキモチとか焼かないの?
大人だな~。」

「ん~?
私がモテないって知ってるからじゃないのぉ?
あるいは、余裕があるのかも…ね。
私が他の人好きにならないって。」

そっか。
二人の雰囲気を知ってるだけに、
私は、じゃあ、ま、いっかーって思った。
スギモト先生には今度埋め合わせさせて下さいって言っておいて、と。


遊園地で、マッシーは丁寧語の連発だった。

私は知ってる。
マッシーがしゃべるのは、少し緊張してるからだ。

私のためにガンバってくれてる気がして、
申し訳ないような、嬉しいような気持ちになった。

マッシーは赤木くんとグルグル回る系の乗り物に乗りに行った。
あの二人は何だかウマが合うみたい。
マッシーが楽しそうなのがわかってホッとする。
反面、先生にゴメン!って、ちょっと思う。

その間、青山くんと二人で飲物を飲んでいると、
何か青山くんが、
ミキに彼氏がいるかどうかにこだわっていた。

もしかして、青山くんはミキがタイプだったの?
ミキ、綺麗だもんね…。

今彼氏がいて、ラブラブだよって言ったら、
結構驚いて、何か考えてるみたいだった。

今日もミキが来るの期待してたとか…。

私は何だかガックリする。

私を友達にして情報引き出したかったのかな…?
そう言えば、電話するのはこっちからが多いかも。
この前もちょっと元気なかったのは、
私の電話がウザったかったからなのかな?

私の恋愛がうまくいったか必ず聞いてくるのも、
自分に協力してくれるのを期待してたり…?

そんなネガティブな考えが、バンバン頭をかすめていく。

以前もそんなことあったけど、
私は女と言うより、友達になりやすいタイプかもしれない。
ちょっとヘコむ。

マッシーは、すっかり赤木くんと仲良くなって、
笑いながら乗り物から戻ってきた。

マッシーが変な丁寧語を連発するし、
それに合わせて赤木くんがしゃべるので、
オナカが痛くなるほど笑った。

まあいいや~。って思う。
みんな楽しそうだし、
青山くんもすごく楽しそう。

このままでいいかな…。
って、思った。

こうして友達になって、
楽しい会話をして過ごせれば、
その方がいいのかもしれない。

深く男の人を好きになって、
ミキやユウみたいに、泣くような恋は嫌だ。

恋をするならマッシーたちみたいに、
自然で、楽しそうなのがいい。


無理に青山くんを振り向かせようとは思わなかった。

やっぱり自分が傷つくのが嫌だからだと思う。

相手に好きになって欲しかった。


「アオヤン、今日楽しかった~。
ありがとうね!」

私が言うと、

「また行こうよ!」

って青山くんが言った。

ホント?

私はまだ半信半疑だ。

男って、よくわからない。




前の話を読む

続きはまた明日

目次





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年11月20日 17時43分42秒
コメント(2) | コメントを書く
[ある女の話:カリナ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

りらっくままハッシー!^o^

りらっくままハッシー!^o^

カレンダー

コメント新着

千菊丸2151 @ Re:アカデミー賞授賞式(03/11) りらっくママさん、お久し振りです。 「君…

バックナンバー

2024年12月

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: