りらっくママの日々

りらっくママの日々

2010年04月10日
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カテゴリ: ある女の話:サキ
今日の日記







バーベキュー場では、行動に性格が出るかもしれない。

料理好きな子と料理ができることをアピールしたい子が必ずいて、

何気なくそれをチェックする男子と、
そんな空気は全く読まずにバーベキュー奉行になる男子がいたりする。

その兼ね合いが何だか可笑しい。

私はミサコちゃんの側にいて、ミサコちゃんがすることのお手伝い的に動いていた。

山川さんは、本当は車の運転が好きらしい。

でも、それ以上に飲みが好きだったらしく赤木くんに運転手を頼んだようだった。


私はみんなが集まっている川辺に。

みんな川に石を投げていて、
どれ位川の上をハネて行くか?ってことを競っていた。

そこも何だか自分の居場所を感じられなくて、
赤木くんが寝転がっていたレジャーシートに戻った。

最近の私って、仲良しがいないと、どこにいても何だか馴染めないし、楽しめ無い。

カズユキは会社の飲み会や大学時代の仲間としょっちゅう出かけてる。

私がいなくても楽しいから参加してるんだろうな。。

そう思うと、
自分の世界の狭さにウンザリした。

少し隣に転がる赤木くんは、日光浴してるみたいだった。


私と同じであまり楽しんでるようには見えないし、
この人、運転だけしに来たのかしら?

赤木くんが私の視線に気付いたのか、目を開けた。

目が合ったことにバツが悪くて、私は適当にさっき車で聞いたことを口にした。

「ねぇ、赤木くんは、ずっと学校休んでたんだよね?」



めんどくさそうに赤木くんが答えた。

あ、ちゃんと答えてくれるんだ?

私は少しホッとして、社交辞令的に会話を続けることにした。

「ふ~ん。何で?…とかって、聞いてもいい?」

「ヤダ。」

即、赤木くんが答えた。

「え~!何ソレ?」

会話になんないじゃないのよ~。
どうせ答えないだろうと思ってたけど、思った通りの返事だったので、つい笑った。

子供みたい。

「じゃあ、オマエは何で大学行ってんだよ?」

「ふん、教えな~い!」

私も赤木くんに習うことにした。

そっちがそう来るなら、こっちもちゃんと会話なんてするもんか。

そう思ったら、私の返事に赤木くんが、ちょっと面白そうに笑った。

ほーんと、マイペースなヤツ。

「赤木くん何型?B型じゃないの~?」

「クワガタ。」

ますます小学生みたいなことを言ってくる。

「何よ、それ~!」

「イッセイオガタ」

「も~!どっから仕入れて来るのよ~?」

子供の頃に男子とやりあった感じに似てる。

懐かしい気分になって、私はつい笑っていた。

川辺にいたみんなが、何楽しそうに話してんの~?って戻ってくる。

もしかしてイイ感じだった?
邪魔した?
とかって始まって、みんなそこで再び飲み会モードになった。

確かに楽しかったけど、私には彼氏がいるんだよね~。

みんながしゃべり出すと赤木くんは聞き役になり、また無口になってしまったので、
私はちょっと残念な気持ちになった。

学校の5分休みに隣の子とちょっとしゃべってて、
盛り上がってきたところで授業に戻るような感じ。

ちょっと残念。

そう思う私って浮気モノなのかな?


にしても、この人ウマイって思った。

会話が途切れそうな合間に何かボソっとテキトーなことを言って人を笑わせてる。

話を聞くのが上手いのか、それとも観察するのが好きなのか?

気付くと私はみんなの中にいる赤木くんを観察していた。




(続く)

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最終更新日  2010年04月10日 20時13分42秒
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