RED STONE 増殖☆寄生日記

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November 21, 2006
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カテゴリ: 小説

「今ちょうどギルドの集会やっている頃だ。さっそく行っておいで。彼女には耳しておくから。」

「TUBASAさんのギルドって強いところなんですよね。そのピンクの王冠の紋章の噂、聞いたことがあります。」

「あ、うん、まあ・・・。けっこうね。」

「そんな高レベルな方が集まっているところに、私みたいなのが訪ねていっていいんですか?気分を悪くされたりしないかしら・・・?」

「大丈夫、うちのギルメンは皆優しいよ。なにしろ、ボクが知る限りそのレベル帯で最弱のへっぽこアチャ飼ってるくらいだからね。」

 そういってTUBASAさんは何かを思い出したようにワンテンポおいてクスリと笑った。

 そのレベルで最弱のへっぽこ・・・。どんな人かは分からないけど、ちょっと親近感沸くなぁ。少し勇気づけられ、TUBASAさんに教えられた場所へ急ぐ事にした。



 ぴちょん、ぴちょん。天井から滲んできた雨水なのかそれとも結露した水滴なのか、したたり落ちて床にはじける水の音が響く。薄暗い地下の空気は雨にぬれた地上よりもさらに湿気を含み、ねっとりと肌に纏わりついてくる。誰が舗装したのだろうか、たくさんのモンスターが蠢くこのような場所には不釣合いなほど立派な石畳が敷き詰められており、気をつけて歩いていてもこの洞窟のような空間じゅうに足音が鳴り響いてしまう。それほど強い敵はいなさそうだけど用心にこしたことはない、靴を脱いでそろそろと進む事にした。石畳はうっすら濡れていて足をとられそうになるので慎重に歩を進めると、奥のほうから話し声が聞こえてきた。この先を左に曲がったところだ。

 ぱしゃ。人の気配に気を緩めてしまい、うっかりと水溜りに足を入れてしまった。

「誰だ!」

 闇を切り裂くように、闖入者を誰何する声が響いた。大きく威厳のある声に、雷に打たれたように震えて動けなくなり、声も出せなくなった。

「西くん、やめぇ!」

 張りのあるの高い女性の声が続いた。

「見てみ、まだ子供やんか。」

 闇から抜け出たように黒い衣装の女性が人の輪の中心に立っていた。テイマ特有の丈の短いスカートからすんなりのびた形の良い足が、夜目に白く浮かび上がり艶かしい。大きな瞳、人形のように整った顔立ち、童顔といってもいいようなあどけなさを残しているが、しっとりと落ち着いた雰囲気の大人の女性だ。

「ごめん、えり。最近妙なやつがうろうろしてたもんやから。」

 さきほどの厳しい顔から一転、叱られた子犬のようにうなだれているのは彼女のすぐ傍に控えているビショップだった。浅黒い肌で体格の良い大人の男の人が小柄な女性に怒られてしょげている姿はなんだか可笑しかった。

「さっきはごめんな。迷子になったんやったら、入り口まで送ろうか?」

 本来はとても温厚な人らしい。その一方で辺りに気を配る事は忘れてはいないようで、他の人が個々に談笑する中ただ一人、厳しい視線をあちらこちらへ走らせている。そしてその目が輪の中心を通るときだけはとても優しいものになるのだ。そうか、この西くんと呼ばれたビショップは、えりというこの美貌のテイマを守るためにあんなに過敏な反応をしたんだ。・・・恋人なのかな?

「いえ、あの、ツバサカフェのマスターのご紹介で・・・。」

「ああ~、聞いてるよ。プッチニアさんね。」

 壁近くに座っていたプリンセスがそう言って優雅な身のこなしで立ち上がり、こちらに近づいてきた。繊細なレースをふんだんに使った純白の豪奢なドレスを着ているが、年のころは私とそう変わらなさそうだ。オレンジがかった明るい栗色の髪は華やかにカールし、活発そうな印象だ。

「わたしはぷりんせすくらら。テイム支援はプロだからまかせて。」

 そういって微笑んだ。幼く見えても彼女はそうとう高レベルの人らしい。

「厚かましいお願いをしてすいません。よろしくお願いします。」

 あわてて拙いお辞儀をした。

「じゃあ、うちらはそろそろ狩り行ってくるわ。西くん、行くよ。」

「わかった。じゃあ、またね。」

 ペアハンかぁ。なんだか羨ましいなぁ、と連れ立って消えた二人を見送った。

 あれ、黒衣のテイマで・・・えりって・・・、まさか『えりちゃま☆』? 『えりちゃま☆』と言えば、もともと強いテイマとして村で有名だった。さらに最近はその冒険に関する著書を出版し、ベストセラーとなっている。

 思わぬ有名人との遭遇にぼーっとしてると、

「暗殺エルフが希望なんだって?でも貴女はまだあんまりレベル高くないんだよね。じゃ、テレット・トンネルのやつにしようか。」

「はい!」

 そうだ、本題を見失うところだった。親切で手伝って下さる方の前で、こんな浮ついた気持ちでいたなんて・・・、気を引き締めなくちゃ。

 薄暗い地下を抜け出し、古都から南へと下っていった。







つづき

 昨日の続きです。TUBASAさんが言った『そのレベルで最弱のへっぽこアチャ』とはもちろんエシェリキアのことです(・∀・)ニヤニヤ 今でもへっぽこですが、ギルドに入れてもらった当初はもっともっとへっぽこでした・・・。レベルが低いだけでなく、装備、スキル、ステに関する知識が全くなかったんです(つд⊂)エーン ここに来て初めてHP効率、致命打抵抗、呪い抵抗をつけたんですから・・・ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ! 

 これからもご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします(`Д´)ゞビシ

・・・自分でも勉強しろって~の!ヾ(・∀・;)オイオイ






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Last updated  August 21, 2009 11:47:35 PM
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