NIJIの夢

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用語豆辞典


用語豆辞典

鑑賞するに当たり 辞典用語豆辞典】 を添付致しました。
各ページの右上に 【当ページ】 にリンクを張って表示してございます。
歌を読む際の参考にして頂ければ幸いです。


【歌合】 うたあわせ
平安時代の始め頃から、宮廷や貴族の間に流行った遊戯です。
歌人を左右の組に分け、それぞれが詠んだ歌を左右一首ずつ組み合わせて判者が優劣を判定します。
判者が下した優劣の数によって勝ち負けを競うものです。
平安時代に始まったとされ、在原行平が主催した「在民部卿家歌合」が現存する最も古いものです。
一つの勝負を1番と言い、小さいものは数番から大きなものは1500番まであり、その規模は様々でした。

【歌集】 かしゅう
個人の歌集(和歌を集めて本にしたもの)のことです。
「家の集(いえのしゅう)」とも言います。

【通い婚】 かよいこん
平安時代の結婚は、男性が女性のもとへ通うという形でした。
夫婦は1日中一緒に過ごすのではなく、男性は夜に妻の家を訪れ、朝になると自宅に帰りました。

【後朝】 きぬぎぬ
「衣衣(きぬぎぬ)」とも書きます。
男女が共寝をして過ごした翌朝のこと。
また、その朝の別れを言います。
『新勅撰・恋三』には「後朝に なるとも聞かぬ 鳥だにも 明けゆくほどぞ 声も惜しまぬ」と詠まれています。
後朝に詠む歌が、いわゆる後朝の歌で、男性は女性のもとから自宅に帰ると歌を詠んで女性に贈りました。
それに対して、女性は男性に返歌を贈るという風習がありました。

【内裏】 だいり
天皇の住む御殿、御所、皇居の事を言います。

【入内】 じゅだい
中宮、皇后、女御などが正式に内裏に参入する事を言います。
今日の婚姻(結婚)にあたります。

【親王】 しんのう
親王宣下(親王と称することを天皇に許される事)のあった天皇の兄弟です。
また、男の子供や孫などの呼び名です。
親王宣下のない皇族男子は「王」と呼ばれます。

【中宮】 ちゅうぐう
天皇の正式な配偶者である皇后と同じ資格を持つ「后(きさき)」のことを言います。

【内親王】 ないしんのう
天皇の姉妹、皇女の呼び名です。
内親王宣下ない場合は「女王」と呼ばれます。

【女御】 にょうご
天皇の妃(皇后の次の位にある女性)の位の1つです。
中宮の次の位に位置し天皇の寝所に侍(はべり)した高位の女官のこと。
主に、摂関大臣などの有力な貴族の娘がなりました。

【女房】 にょうぼう
宮中の後宮に仕える女官の内、「房(部屋)」を与えられた高位の者を言います。
上皇以下、諸院宮や摂関以下貴族の家に仕える女性も、高位の者は女房と言われました。

【後宮】 こうきゅう
皇后や妃などが住む宮中奥向きの殿舎のことです。

【御簾】 みす
簾の尊敬語で、すだれの高級なものを言う。
竹ひごを赤い絹糸で編み、四週に緑をつけた簾のことです。

【行幸・御幸】 みゆき
天皇の外出の事を「行幸(ぎょうこう)」と言います。
上皇や法皇の外出を「御幸(ごこう)」と言いました。
訓読みにすると、どちらも「みゆき」となります。

【万葉集】 まんようしゅう
現存する最古の歌集で20巻から成っています。
約350年間の歌が集められています。
奈良時代の末に完成し、大伴家持が編纂の中心人物だったと考えられています。

【勅撰和歌集】 ちょくせんわかしゅう
天皇などの命令で編纂された歌集の事です。
後醍醐天皇の「古今集」から後花園天皇朝の「新続古今集」まであり、総称して「二十一代集」と言います。
その内、「古今集」「後撰集」「拾遺集」の3巻は三代集と呼ばれています。
また、平安時代前期から鎌倉時代初期までに撰進された和歌集を「八代集」と呼んでいます。
「古今集」「後撰集」「拾遺集」「後拾遺集」「金葉集」「詞花集」「千載集」「新古今集」

【百首歌】 ひゃくしゅうた
平安時代末期の「堀河百首」以降に盛んになった詠歌形式です。
春20首、夏10首、恋20首などという部立てにして、合計100種の歌を詠むものです。
源重之の百首歌は、現存する最古の作品の1つです。

【伊勢の斎宮】 いせのさいぐう
伊勢神社に仕えた未婚の皇女、または女王で、天皇の即位ごとに選ばれました。
記紀(古事記と日本書紀)の伝承によると崇神天皇の時代に始まったとされ、後醍醐天皇の時代に廃絶されました。

【賀茂の斎院】 かものさいいん
賀茂神社に仕えた未婚の皇女、または女王で、伊勢の斎宮にならって設置されました。
平安時代の嵯峨天皇の皇女から鎌倉時代初めの後鳥羽天皇の皇女に至り、その後、廃絶されました。

【遣唐使】 けんとうし
大陸の文化や伝統などを学ぶために、奈良時代から平安時代初期にかけ、十数回に渡って日本から唐に派遣された使節のことです。

【御子左家】 みこひだりけ
藤原俊成と、その子で百人一首撰者の藤原定家が確立した和歌の師範の家です。
定家の孫の為氏・為教・為相のときに、二条、京極、冷泉の三家に分かれました。

【御息所】 みやすどころ
「みやすんどころ」とも言います。
天皇の寝所に侍した女官のことで、女御、更衣、その他職名のない者をも含めた総称です。
本来は天皇の御休息所の意味であったと思われます。
息子や皇女を生んだ女御、更衣の呼び名とする説もあります。

【琵琶】 びわ
弦楽器の一つで、しゃもじのような形の木で作った平たい胴に4本(5本のものもある)の弦を張り、ばちで弾きます。
起源はペルシャ、アラビアとされ、インド、中国を経て奈良時代に日本に伝来しました。

【歌枕】 うたまくら
平安時代の中期頃までは古歌に詠まれた特有の歌語や枕詞、地名などを総称していました。
しかし、後期になると歌に詠まれた諸国の名所を指すようになりました。
百人一首の中には歌枕を用いたものが沢山あります。

【縁語】 えんご
一首の歌の中のある語と意味または音声上密接に関係のある語のことです。
歌の表現効果を増すために用います。

【掛詞】 かけことば
「懸詞」とも書きます。
同音意義の語を用いて、一語に二つの意味を持たせ、内容に奥行きを持たせる修辞です。

【枕詞】 まくらことば
特定の言葉の上にかかって、修飾したり句調を整えるために用いる語句です。
働きは序詞と似ていますが、一般的には五音以下で、慣用的に用いられる点が特徴です。

【序詞】 じょことば
ある言葉を導き出すために前置きする語句を言います。
枕詞と同様、修飾したり句調を整える働きをしますが、一句から成る枕詞よりも長く、二句または三句に渡ります。

【本歌取り】 ほんかどり
古歌を本歌として、そこに詠まれた語句や素材などを取り入れて歌を作る方法です。

【六歌仙】 ろっかせん
6人の優れた代表的な歌人の総称で、以下の6人を指す。
1.僧正遍昭(そうじょうへんじょう)
2.在原業平(ありわらのなりひら)
3.文屋康秀(ぶんやのやすひで)
4.喜撰法師(きせんほうし)
5.小野小町(おののこまち)
6.大伴黒主(おおとものくろぬし)

【三十六歌仙】 さんじゅうろっかせん
藤原公任撰の「三十六人撰」に基づいた代表的な歌人の総称で、以下の36人を指す。
 1.柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
 2.紀貫之(きのつらゆき)
 3.凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)
 4.伊勢(いせ)
 5.大伴家持(おおとものやかもち)
 6.山部赤人(やまべのあかひと)
 7.在原業平(ありわらのなりひら)
 8.僧正遍昭(そうじょうへんじょう)
 9.素性法師(そせいほうし)
10.紀友則(きのとものり)
11.猿丸太夫(さるまるだゆう)
12.小野小町(おののこまち)
13.藤原兼輔(ふじわらのかねすけ)
14.藤原朝忠(ふじわらのあさただ)
15.藤原敦忠(ふじわらのあつただ)
16.藤原高光(ふじわらのたかみつ)
17.源公忠(みなもとのきんただ)
18.壬生忠岑(みぶのただみね)
19.斎宮女御(さいぐうにょうご)
20.大中臣頼基(おおなかとみのよりもと)
21.藤原敏行(ふじわらのとしゆき)
22.源重之(みなもとのしげゆき)
23.源宗干(みなもとのむねゆき)
24.源信明(みなもとのさねあきら)
25.藤原仲文(ふじわらのなかぶみ)
26.大中臣能宣(おおなかとみのよしのぶ)
27.壬生忠見(みぶのただみ)
28.平兼盛(たいらのかねもり)
29.藤原清正(ふじわらのきよまさ)
30.源順(みなもとのしたごう)
31.藤原興風(ふじわらのおきかぜ)
32.清原元輔(きよはらのもとすけ)
33.坂上是則(さかのうえのこれのり)
34.藤原元真(ふじわらのもとざね)
35.小大君(こだいのきみ)
36.中務(なかつかさ)


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