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2004.11.23
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(この感想日記はメイン日記から移してきたものです)

このあいだ、レンタルしてきた「トロイ」についての感想を一つ
まずはストーリーから・・・ちょっとネタ風に。



ストーリー


ギリシャ・スパルタの港。トロイとスパルタの間になった和平を祝う
宴席が催されていた、席にはスパルタの王と王妃、トロイの使者である
二人の王子の姿が。

盛り上がりをよそにそっと抜け出す王妃とトロイの弟王子
王妃の部屋でだめよいいだろうやっぱりだめいいじゃないかと


恋の炎は盛り上がりついに王子は王妃と一緒にトロイに帰ってしまう
当然、激怒するスパルタ王、怒り心頭!あのガキャー!ただじゃおかねー!

「おらの嫁っ子さ、てぇー出しやがって!ただおかねぇ!!!」


一方、トロイへの帰路にある船上

「兄ちゃん、嫁さん連れて来ちゃった( ̄∇ ̄*)ゞ」
「アホか!お前は!!!」
「だって好きなんだもん(・ε・)」
「(_ _,)ゞ お前な・・・」

てな、やりとりが有ったか無かったか(笑)
とんでもない事になったと青ざめる兄王子、予想できる戦争の影に頭を抱える・・・


一方、スパルタ王の兄でギリシャ連合王国の当主であるミケーネ王は

よっしゃー!大軍率いて、トロイを攻め取るべー!と気合い入れるも家臣から

「んでしたら、大将、アキレスさぁとアキレスさぁの部隊がいりごわんど」

「・・・なんで?あいつ要るの?あいつ面倒なんだよなー、言うこときかねーし」

「そのアキレスさぁでいくつの戦ば戦い抜いたとでごわんど?」

「・・・そこ疲れるといてーな・・・」


ギリシャ史上空前の大軍による渡洋侵攻作戦に必要な人材として無敵のアキレスに白羽の矢がたった


ギリシャ軍、最強の男アキレス(ブラッド・ピット)は数々の武勇を誇る歴戦の勇者
戦うのは名を挙げる為、その為のみに戦う、だから王だろうがなんだろうが俺にはかんけーねぇ!
傲岸不遜な態度がミケーネ王のひんしゅくを買ってはいるものの、やっぱり強いから頼っちゃう
それにアキレス自身もなんだかんだと理屈をこねても、やっぱり
戦いと聞くといてもたってもいられない!

参戦の承諾し、トロイへ船を出すものの気分はあまり晴れない、それというのも
また戦いに行くと母に告げたら

「あんた、トロイに行ったら、死ぬよ?いいの?それでもいいなら行けば?」

と、言われちゃったから、凹むって(笑)二度と観れぬと言われた故郷の景色を前に
気分の浮き立たぬ事、山のごとし!


トロイの悩める王子、ヘクトル(エリック・バナ)の悩みは深い
どーやら弟の愛情とやらは、今度こそ本物らしいが確実にやってくる
ギリシャ軍の事を考えると憂鬱になる、どう考えても勝てねー・・・
老いた父王や家臣どもは、トロイ全周に張り巡らされた、城壁に絶対の信頼を置いている
負けるわきゃねーと自信満々!更に太陽神アポロンがついってからぜってー大丈夫だって!

信仰は大事だけど、神さんが部隊率いて守ってくれる訳じゃねーだろうに・・・


トロイの弟王子パリス(オーランド・ブルーム)は事態の深刻さに気付いてるのどうか。
元王妃ヘレン(ダイアン・クルーガー)に「絶対旦那にブチ殺されるよ、まじへこむー」なんか言われて

「じゃあさ!一緒に逃げるか?どっかに馬でさ!」だとか
「僕が君を賭けて、旦那に決闘を申し込むよ、そして言ってやるんだ、本当に
ヘレンのことを愛してるのは僕だ!って」
あーんありがとうあなたなにいってるんだいこれがぼくの本心さハニー♪
だの・・・未だに恋の炎は収まってないご様子、いや、ここまで言ってないか(笑)


そんなこんなで数日が過ぎ、トロイの海の沖にギリシャの軍船の姿が!


歴史に残る、大いくさの幕が切って落とされた!



・・・多少の脚色がありますが、多少ね(笑)だいたいこんな感じの話ですね。



感想


面白いと思って借りた訳ではないので、期待はしていませんでした、が
それでも正直面白いとは思えませんでした。それは何故か?簡単に言うと

「なにもかも中途半端」だから。


最大の問題は脚本に有り。この映画の柱は二本あってそれは
ギリシャ側についた「アキレス」の話と、パリス王子がエライ事してくれちゃったせいで(笑)
滅亡の危機に見舞われる事になる「トロイ」の話の二本があって、このどちらも
メインにするには充分なボリュームのある話なのです。この二本の話のどっちに重点を置くか
ギリシャ版「ロード・オブ・ザ・リング」を作りたいと思わない限りそうせざるえないのですが
(上下二巻くらいにしないと収まりませんよ絶対!)

結局、二大主役のせいでほぼ均等にした為、どっちの話も
しっかり描くには全然時間が足りない、中途半端なものになってしまってそれがまた
フラストレーションの溜まること溜まること!

例を挙げればきりがないのですが、例えば
原作(といっていいのかな?)はギリシャの神々と密接にリンクしていて
この人間以上に人間らしい神々の遊ぶゲーム盤で、人間は駒として運命を左右され
それによって生じる悲喜こもごもに面白さがあったりするのですが
映画ではこの「ギリシャの神々」という要素は外されています、複雑になりすぎますから。
この選択は正しいと思います、けれどもここでも実に中途半端な描写がチラホラ・・・

アキレスを功名心に駆られる一人の武将として描いていて
あまりの強さに女神の子だから、傷を負う事は無いのでは?といった噂も

「あなたは女神の子だから無敵なのだと聞きました」「本当にそうなら、盾なんて使うか?」

といったセリフからも分かる通り、あくまで人間であるという描写をしておきながら
再び戦いに赴くと母親に言うと

「こうなることは分かっていました、あなたはトロイに行ったら戻ってこれません(死ぬよ)」

と、非常に神がかった予言をいきなり息子にかましたりします

この場面は実に突拍子も無い場面でして、母親が一体何者なのか?何を根拠に言うのか?
謎が渦巻くだけでなく、せっかく前に否定した発言があったのに突然「ギリシャの神々」という
要素に入ったセリフを、実の母親に言わせると。根拠無しで。

ほんと、どっちで行きたいの?と問いつめたくなるような展開に苦笑(笑)
更に追い打ちをかけるように「神がかったような」スゴイ槍投げをみせるアキレスっと
ほんと、どっちで行きたいの?(笑)

追い打ちついでにもう一つ
困った事に、この母親が悲しいのか、運命を知っているからのこの表情なのか
描写が無いどころか、この母親の出番がコレだけ!と言うのが何とも・・・物足りない
アキレス自体も、これを受けてどう考えるのかといった描写は無し、せめて感想くらい
いってくれよ、「何言ってんだよ!かーちゃん!」くらいはさー(笑)

アキレス自体にも問題があって、やたらに名を残す、後世に俺という人間がいた事を
知らせたいと、功名心にはやる武将とした面は充分に出ていたものの、彼という人間性
そのものへのアプローチが全然出ていないのは、いかにも中途半端!
アクションシーンにばかり時間を取られた影響がモロに出てしまってます。


もう一方のトロイ側にも問題が山積みでして。
最大のモノはパリス王子と王妃ヘレンとの間の恋愛の描き方がサラッとしすぎてねーか?と。

この一組の男女の恋愛が、戦争になった最大のキッカケなんですよ?
この許されない恋愛を観客にしっかりアピールして、この二人に感情移入して
もらわないと、イケナイんです!だって!

和平の使者として行った先の国の王妃と深い仲になって、挙げ句に国に連れて帰っちゃう
んですよ?この間まで戦争してた国とこれから仲良くしようって時に

嫁、お持ち帰りしちゃうんですよ? 相手の王子が!


「お前、何してんねん!」とツッコミの一つもいれましょ!いれなあきまへん!
ここに説得力なり、恋は盲目なるがゆえに愚行に走ってしまった若い二人・・・みたいな
描写をいれるなりしないとダメでしょう!
ここをさら~・・・と流しちゃったら一つの恋愛からの国の滅亡という悲劇が
成り立たないじゃないですか、これじゃコントじゃないですか!
アキレスの要るんだか要らないんだか、よく分からないシーンに時間は割くくせに
明日帰るって時に、実は王子と王妃は出来てました!以上!
みたいな描写で終わりなんて・・・

トロイに帰ってからも他の方々へ時間を割いちゃってるせいか、パリスは悲壮感無いし
ヘレンはどうしたいんだか全然分からないし・・・役者はそれなりに頑張ってるとは思う
思いますが、やはりオーランド君にこの役を少々重かったのでは?後から急に出てきた!
みたいな設定で「数々の浮き名を流したプレイボーイな王子」らしいって分かった時は

「・・・ミス・キャストだな~( ̄∇ ̄;)」

見えないって(笑)いいとこ純朴な田舎貴族のお坊ちゃんだって。
王妃ヘレンに傾国の美女の趣がこれっぽち見られないのも、ちょっと・・・
ま、この辺は単純に好みの差かも知れませんけど(笑)


この中途半端な脚本の中ただ一人、美味しい思いをしたのがヘクトル役のエリックですな
アキレス役のブラピがアクションに尺を取られて人間性に深く潜れなかったのに対し
バカな弟のせいで難問抱え込み、でも愛情が深いがゆえに切り捨てる事が出来ず
神官や威勢のいい将軍、いまだトロイの栄光を捨て切れぬ老いた父王との狭間で
なんとか現実的な対応で、生き残りを測ろうと画策していく、政治家・軍人としての面と
パリスやヘレンなんかよりよっぽどしっかり愛を表現できたと思う、子や妻を思う場面など

「美味しいな・・・( ̄ー ̄)」

与えられた役を見事に生かす確かな演技力と、結構やるじゃん!と思わせた
アクションシーンと、見せ場充分!

彼が居なかったら、どうなってたことか・・・この映画(笑)



え~と、だいたい言いたい事は済んだかな?最後にもうちょっとまとめましょうか?

公式サイトを見ると監督は様々な人間の思惑が交錯する、人間ドラマを作りたかった
らしいですが、そうだったとしても エピソードを詰め込みすぎです 、メインの柱でさえ
時間が足りてないのにそれに付随する、ミケーネ王の野望のくだりや、アキレスの母の話
アポロンの神官付き侍女になってたパリスの姪の話や、もっともこの姪はアキレスに関わって
来ますから要らないというより、膨らます気が無いなら最初から外せという意味ですけどね
トロイ前のアキレスの一騎打ちとか、トロイ後の人々への伏線とか色々・・・

もう一度書きますが、メインの柱アキレスとトロイだけでも映画一本では尺が足りません
だからこそどちらかに重点を置くべきだったのに、二大主役にしてしまった為に思う様に
配分する事が出来なかった、更に悪い事に詰め込みたいエピソードは山の様にある
おまけに切り捨てたはずの「ギリシャの神々」という要素が終始つきまとうという
この思いっきりの悪さ、これだけそろってしまう(そう僕が感じてしまったのです)、と


面白い、とは言えないですね。


やっぱり予告編の段階で「どうも・・・違うな」と思ったモノは
自分には合わないんだね、良い意味で裏切られたいのだけれどな(笑)


長々と失礼しました、久しぶりに文句のつけ甲斐のある作品でした(笑)


今日はこの辺で。ではでは








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最終更新日  2006.01.03 00:56:15
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