ロンドン ドックランズ・ストーリーズ~Stories of London Docklands

ロンドン ドックランズ・ストーリーズ~Stories of London Docklands

番外編1



離婚を決意しているカップルがいる。
その間には子供がいる。

で、妻は自分の精神状態と自立を最優先して、家を出ることを決意し、夫に同意を得ないまま別居先をみつけて、別居を始めた。

子供は連れて行かなかった。

そして、現在、2人は別居生活を始めている。

ところが。

別居を始めたのに、その妻は毎日その夫と子供のいる家にやってくる。
理由は、「母親をやりたいからだ」そうだ。

で、何をするかというと、夕飯を作るために帰ってくるのだ。
でも、長年主婦だったこの人は自立をしようと働いているので、最近働き始めた仕事のため、帰りが非常に不規則になる。

だから、子供に上げる夕食の時間もまちまちであり、しかも、ある日はお弁当になった日もあるそうだ。
お弁当を用意することにおいても、罪悪感もなにもないそうである。
また。
あるときは、自分がお腹がすいたからといって、本人が先にひとりで夕食を食べることもあり、必ずしも子供と食べるわけではない。
その家庭の夕飯はバラバラである。
家族の団欒の時間ではない。

夕食を作ること。
それが、彼女なりのせめてもの母親像らしい。

彼女は通常、夕飯を作るだけだ。
彼女が夕食を作ってくれるわけだから、たとえ別居しても、夕食の費用を別にするのも芸がないと思ったのか、彼女が作った日の夕食は彼女の分も夫の費用で用意することが最初の話しだったため(その後、彼女が作らなくても食事をしにくるようになったらしい!)、その家での夕食は彼女の財布にとっても多いに役立っているということになろう。


その他の家事は、ほとんどやらない。
子供の衣服を含む洗濯、その家の掃除、子供の朝食は、夫がやっている。


離婚しているわけではないので、夫は婚姻費用を彼女に払わなければいけない。
収入がない(或いは低い)主婦だった彼女に対しては、別居の間は夫が婚姻費用を払い、彼女の生活をサポートしなければならないことを法律で義務付けられているのだ。

彼女は婚姻費用と、自分の働いて得た収入を全て自分のためだけに使うことができる。
尚、この婚姻費用で、別居先のアパート代を浮かせることができると同時に、さらに毎月数万円が彼女の手元に残る計算らしい。



別居はしているのだが、友人等との夕食があるとき以外は、毎日その家に帰ってくる。

「ただいま」といって帰ってくる。
そして、洗濯もして風呂も入っていくのだ。
その家で、働いている会社の仕事もしていく。
そして、仕上げのプリントアウトもしていく。

他の家族が寝静まってもまだ、その家にいることがある。
そして、帰りたいときに、夜、1人「おやすみなさい」といって別居先に帰っていくのだ。
残りの家族は母親を玄関に送っていくわけでもなく、「おやすみなさい」と各部屋の中で答えるらしい。

家族には、それぞれの都合で様々な形態があっていい。
確かに、そうなのだけれど。

子供たちはこうした母親の行動が不自然でもなく「自然」の生活だと受け止めているらしい。


夫はいった。
「やりなおすつもりがあるのか」

彼女は、はっきり答える。
「ない。離婚の気持ちは変わらない。」

夫はいう。
「早く決着をつけて離婚しよう。子供たちのためにもよくない。なぜなら、2人が家に揃うと緊迫した家になってしまう。子供たちの前で喧嘩をしてしまう」

彼女は、答えた。「離婚したいけど、いますぐに離婚することはいや。そして、自分が自立するまで、夫のあなたは私を養う義務がある。今のあなたがあるのは、私のおかげなんだから」

しかし、彼女はもともと家事も育児もあまり好きではなく、過去もやってきた様子ではなく、忙しい夫がたまりかねて家事をやっていたようだ。

彼女は友人にもらしていたそうだ。
「2007年まで離婚は延期したい。2007年以降に離婚をした夫婦の妻は夫の厚生年金を半分もらうことができるから」

自立したいともらす彼女だが、転々と職を変えている。
大学院入試もする予定である。
その予備校にも通う予定である。

近いうちに自立なんてできそうもなさそうだ。

子供の入試についても、彼女は覚めている。諦めている。

「ああ、あの子はだめなんじゃないかしら。受かるとは思わない。なぜ、あんな子に育っちゃったのかしら? まあ、でも、今はいろいろな受け皿があるから、あの子が自分の責任をとっていきていけばいいんじゃないの? 通信もあるしね」


ある日、夫がたまりかねて言った。
彼としては、妻とも会話もしたくないのだ。
少なくとも、離婚をはっきりさせて落ち着くまでは。
仲の良い友人同士にはなれない。

でも、いわなければ、自分の精神が参ってしまう、そう思った。

「離婚するといって、別居を決めて出て行った君の顔を毎日見るのは不快感を感じると同時に、精神的に苦痛である」

そうだ。考えてもみよう。
あなたを嫌いといい、復縁の可能性もないといいはる女性が、毎日家にやってきて、夕食を供にしたり、顔を合わせて家族ごっこを続けるのだ。

でも、彼女はそれについて。
「それは、あなたの問題」といいはる。「私は、この生活で満足よ。あなたのことだって、子供の父親として尊敬しているし、そんなに嫌いじゃないし。ただ、一緒に夫婦はできないってことよ」

それは、満足ですよね。私だってしたいくらいです。相手方からお金をもらって別宅を用意してもらい、好きなときに、好きなうちにいるって...。だれだってやりたいですよね。

なるほど、人はそれぞれ考え方が違う。
彼女にとっては離婚したいといわれた相手と顔を合わせることは、苦痛ではないのだろう。


彼女は言った。
「プライバシーが守れないから、私は別居するって決めたの」

へ? プライバシー?


(続く)

Re:日本のある家庭の重いできごと1(10/16) Cinnaさん
続く、、があるので結論があるのかも知れませんが、、何なのこの女。。。
甘えるのもいい加減にしろ、って感じです。
要は全く自立できていないわがままなおじょーちゃん、って感じです。
自分のことをわかっていなくもわかっているふりしてかる主張だけ通す、困ったチャンだと思われます。。(2005/10/16 10:48:43 PM)

返事を書く
Re:日本のある家庭の重いできごと1(10/16) Q2000さん
よのなかこまったちゃんはいっぱいいますねえ。
旦那も本気なら弁護士を通して話しをすればいいのではと思いますが。(2005/10/16 11:15:29 PM)

返事を書く
ええーっ ●★あきこ★●さん
この話とよく似た、というか全く同じ話が身近にあるのでびっくりしました。最近多いんでしょか、こういうの・・・。私の知っている女性はお嬢さん育ちで、別居を親も応援しているような状態です。こういう人に関わった男性は不運としか言いようがありませんね。
(2005/10/16 11:48:43 PM)

返事を書く
Re[1]:日本のある家庭の重いできごと1(10/16) NinjaCatさん
Cinnaさん
>続く、、があるので結論があるのかも知れませんが、、何なのこの女。。。
>甘えるのもいい加減にしろ、って感じです。
>要は全く自立できていないわがままなおじょーちゃん、って感じです。
>自分のことをわかっていなくもわかっているふりしてかる主張だけ通す、困ったチャンだと思われます。。
-----
★う~ん。確かにお嬢ちゃん、かもしれません。(2005/10/18 02:54:43 PM)

返事を書く
Re[1]:日本のある家庭の重いできごと1(10/16) NinjaCatさん
Q2000さん
>よのなかこまったちゃんはいっぱいいますねえ。
>旦那も本気なら弁護士を通して話しをすればいいのではと思いますが。
-----
★どうやら、そのように進めている様子。
相手の意見がころころ変わるので、困っているらしいです。
(2005/10/18 02:55:27 PM)

返事を書く
Re:ええーっ(10/16) NinjaCatさん
●★あきこ★●さん
>この話とよく似た、というか全く同じ話が身近にあるのでびっくりしました。最近多いんでしょか、こういうの・・・。私の知っている女性はお嬢さん育ちで、別居を親も応援しているような状態です。こういう人に関わった男性は不運としか言いようがありませんね。
-----
★もしかして、同じ人たちだったら...
どうしましょう?(2005/10/18 02:56:45 PM)


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: