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さて普通の学会だと最終日、日曜日のプログラムと言うのはメインの演題は既に終了していて内容がスカスカなことが多いのですが、最近の日眼はプログラム改革に力を入れてくれていて日曜日の午前中にも勉強になるセッションがたくさん用意されていました。我々開業医を意識してくれているのでしょうが、本当に助かります。
日眼はメジャーな学会なので参加者が多く、また会場も巨大なのでまるで迷路のようです。
行きたい会場を探してウロウロしていると、あちこちに眼科専門書の出張本屋さんが出店しているのも楽しみの一つです。
さてこの日の午前中は緑内障のセッションに集中して参加しました。開業医になるとどうしても慢性疾患である緑内障の患者様の数が勤務医時代よりも多くなるので、緑内障に関してはとにかく常にしっかりと勉強し続けることが大切なんですね。
今日は私が勉強になった内容をメモ代わりに箇条書きにしてまとめておきます。眼科専門医向けのやや特殊な内容となっていますので御了承下さい。
大乳頭の過大評価、小乳頭の過小評価には本当に注意をする必要がある。 大乳頭は通常よりも目の視神経乳頭が大きいもの、小乳頭は逆に小さいものだが、大乳頭は緑内障に見えやすく、小乳頭は異常が隠れていても分かりにくくて正常に見えやすい。
視野異常=緑内障、ではない。白内障、近視性網脈絡膜萎縮、BRVO(網膜静脈分枝閉塞症)のレーザー治療後、頭部外傷後の視神経萎縮、SSOHなど、多彩な疾患が緑内障に似た視野異常を来たすので、冷静に深く鑑別する必要がある。
緑内障の進行具合を判定するためには視野検査で基準となるベースラインの設定が必要だが、そのためには「2年で6回」の視野測定が必要である。(chauhan BC、Br J Ophthalmol 2008) 達成できていない施設が極めて多いので更なる努力が求められる。
OCTはGON構造障害の一端しか捉えていない。そして視野検査は視路全般の機能障害・可塑性を反映している。そのため、OCTと視野は相補的・補完的検査であることを肝に銘じる必要がある。
非常に勉強になるセッションでした。(続く)
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