「のり2・クラシカ」鑑賞日記

「のり2・クラシカ」鑑賞日記

2003年 特選コンサート 一覧



 5月のアルゲリッチ、マイスキー、ラクリンたちとの室内楽、7月のミョンフン、樫本大進、長谷川陽子、ポール・メイエたちとの室内楽、10月のアルゲリッチ、フレイレのピアノ・デュオなども強く印象に残った演奏会でしたが敢えて室内楽は除外して選んでみました。

 音楽の完成度とかではなく、いまでも心に残って忘れられないコンサートを選んでみました。

 個人的にはナマ演奏会の魅力とは一寸先に何が飛び出すかわからない、しかも二度とプレイバック出来ない一期一会の真剣勝負が面白いのです。奏者達の時々のミスもこれまた微笑ましささえ感じるくらいです。

 足腰が立たなくなるまでナマ演奏会にこだわりたいとおもいます。

 CDでの鑑賞はそれから後の音楽人生にとっておきます。
 尤もその頃にはライヴ収録盤しか聴かなくなるかもしれませんね。

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尾高忠明指揮
札幌交響楽団

1・ウオルトン
   戴冠行進曲「王冠」


2・エルガー
   チェロ協奏曲ホ短調
      ロバート・コーエン(チェロ)


3・エルガー
   交響曲第1番変イ長調


 2003.03.25 札幌コンサートホールKitara 18時45分開演 1階11列14番

尾高さんのエルガーは絶品! 札響も気品豊かに熱演、
UKでもこれほどのエルガーはなかなか聴けないのでは、
アンコールのニムロット 堂々の熱演、札響の響きが分厚く圧倒された。
★★★★★
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アントニオ・パッパーノ指揮
東京藝術大学別府アルゲリッチ音楽祭特別オーケストラ

1・ヴェルディ
   歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲


2.ベートヴェン
   ピアノ三重協奏曲
     F・ブラレイ(Pf) J・ラクリン(Vn) M・マイスキー(Vc)


3・ベルリオーズ
   幻想交響曲


 2003.05.09 サントリー・ホール 19時開演 2階LA4列4番


 幻想交響曲に★★★★★
プロ・オケでもここまで熱い演奏は・・
パッパーノ氏 恐るべし!素晴らしい統率力。
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アンドレ・プレヴィン
   オペラ「欲望という名の電車」 日本初演

原作:テネシー・ウイリアムズ
演出:鵜山 仁


ブランチ・デュボア:釜洞祐子
ステラ・コワルスキー:三縄みどり
スタンリー・コワルスキー:宮本益光
ハロルド・ミッチェル:経種簾彦


   芸術監督・指揮 若杉 弘  東京交響楽団

東京室内歌劇場104回定期公演

2003.06.10 新国立劇場 中劇場 18時開演 14列63番


プレヴィンの音楽が素晴らしい! 歌手陣もオケも文句なし。
★★★★★
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ヤロスラフ・キズリンク指揮
チェコ国立ブルノ歌劇場管弦楽団&合唱団


1・ドヴォルザーク
   テ・デウム


2・ヤナーチェク
   タラス・ブーリバ


3・ヤナーチェク
   グラゴール・ミサ


ソプラノ:ラダ・ビリウツォフ
メゾ・ソプラノ:ヴィクトリア・マイファトヴァ
バリトン:ウラディミール・フメロ
バス:リハルド・ノヴァーク
バイオリン・ソロ:イジー・ヤホダ
オルガン:松居直美


 2003.07.10 東京文化会館大ホール 19時開演 3階R2列24番


非常に純度の高いグラゴール、オケの響きも素晴らしいし声楽陣、合唱とも最高
★★★★☆
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ユベール・スダーン指揮
東京交響楽団

1・ブラームス
   ピアノ協奏曲第2番変ロ長調
     ゲルハルト・オピッツ(ピアノ)



2・ベートーヴェン
   交響曲第7番イ長調



 2003.07.12 サントリー・ホール 18時開演 1階18列23番



ベト7がドイツ色濃厚な音色で出色の出来。オケの合奏能力もいささかの隙もなく
スダーンの棒に最後まで応えて立派、王道を行くベト7。
オピッツのブラームスもスケール豊かな一級品。
文句無しで★★★★★
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飯森範親指揮
NHK交響楽団

1・チャイコフスキー
   ヴァイオリン協奏曲ニ長調
     アナスタシア・チェボタリョーワ(Vn)



2・マーラー
   交響曲第1番ニ長調「巨人」



2003.09.20 NHKホール 14時開演 2階R11列13番



艶めかしくしかも凄まじくキレのある巨人 N響からこんな響きを引き出した
飯森範親 只者ではない!
★★★★☆
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椿姫
ワレリー・ゲルギエフ指揮
メトロポリタン歌劇場管弦楽団/合唱団


ヴェルディ
   歌劇「椿姫」全3幕


ヴィオレッタ・ヴァレリー:ルネ・フレミング
アルフレード・ジェルモン:ラモン・ヴァルガス(MET/デビュー)
ジョルジュ・ジェルモン:ディミートリー・フヴォロストフスキー
 トーマス・ハンプソン他
演出:F・ゼッフィレツリ

 2003.10.11 メトロポリタン歌劇場 20:30開演 1-SR-61

R・フレミング、少しおばさんのヴィオレッタという感じだが演技、声ともに素晴らしい。テオドッシュウやゲオルギューよりも役者だ。

父ジェルモンのフヴォロストフスキー、”プロヴァンスの陸”で本日一番の拍手をうけた。
舞台装置もなんとも豪華で堪能の一夜でした。
★★★★★
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ジェームズ・レヴァイン指揮
メトロポリタン歌劇場管弦楽団


1・ベルリオーズ
   序曲「海賊」


2・ベルリオーズ
   「イタリアのハロルド」
     MICHAEL OUZOUNIAN(Vla)



3・ブラームス
   ピアノ協奏曲第2番変ロ長調
     エフゲニー・キーシン(ピアノ)


 2003.10.12 カーネギー・ホール 15時開演 1階PARQ AA18

キーシン、31歳のピアニストとは思えない堂々の風格、テンポ感も自然で無理がない。MET管もシンフォニックな響きを奏でキーシンをよくサポート。
ホールの音響の良さと相俟って極上のブラームスを堪能した。
★★★★★
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 マーラー
    交響曲第2番ハ短調「復活」



 @井上道義指揮 東京交響楽団 佐藤しのぶ(S) エルザ・モールス(Ms)
         合唱:東響コーラス

 2003.10.18 サントリー・ホール 18時開演 1階19列28番


 @準・メルクル指揮 NHK交響楽団 ミカエラ・カウネ(S) リオバ・ブラウン(Ms)
         合唱:二期会合唱団

 2003.10.23 NHKホール  19時開演 1階C13列30番


 同じ月に2回も復活を聴く珍しい体験をした。
 メルクル/N響が”剛”の復活としたら井上/東響は”柔”の繊細な解釈でした。
 本来のイメージからすると逆の感じもしたが、両方ともオケが安定していて圧巻であった。
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リッカルド・シャイー指揮
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団


1・ヴェルディ
   レクイエム


ソプラノ:カルメラ・レミージョ
アルト:マリア・ホセ・モンティエル
テノール:市原多朗
バス:ジュリアン・コンスタンティノフ
合唱:ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ合唱団


 2003.10.15 NHKホール 19時開演  3階C1列23番


 若く瑞々しいオーケストラ、声楽陣も期待に応えて立派、合唱団も素晴らしい!
 シャイーの解釈は奇をてらわずオーソドックスで風格すら感じさせて見事。
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クリスティアン・ティーレマン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団


1・ワーグナー
   楽劇「トリスタンとイゾルデ」から
     前奏曲と愛の死



2・ブルックナー
   交響曲第7番ホ長調(ノヴァーク版)



 2003.11.17 サントリー・ホール19時開演 2階C11列13番


 ブル7も勿論素晴らしかったが最も感動したのはトリスタン&イゾルデの前奏曲と愛の死です。ぞくっとするような弦楽器の奏でる響きと管の艶めかしい響きがブレンドして暫し狂気の世界に没入させられ、やはりウィーン・フィルの音は他のオケでは真似の出来ない独特の音色を醸し出すのですね。
ティーレマンの20年後が楽しみ!逸材には違いない。
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