♪ ★ ♪ ★ ベリー's History ♪ ★ ♪ ★ |
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2000.4.8 ベリーと最初に出会った日。 それは、私達が東京から引っ越して来て、5日目の事だった。 4月だと言うのに、まだ雪が残り、陽射しは標高の高さからか、きつめの陽気だった。 荷物も大体、片付き、居間でほっと一息ついていると、窓のサンに手をついて、 中を覗く様にしている茶トラの猫が私達の目に飛び込んできた。 『うわぁ~、茶トラだぁ!!』 私は思わず、その猫に駆け寄りながら、叫んでしまった。 と言うのも、私が幼少の頃から飼っていた猫が代々、茶トラだったからだ。 元々、雑種の猫が好きなのもあって、街で野良ちゃんを見かけると、触らずにはいられない性質で それが茶トラだと、余計に親近感が湧くのか、思わず声をかけていた。 駆け寄ると、その茶トラは、人懐こくて、スリスリと足にまとわりついてきた。 どうやら、人に飼われた事がある猫らしい! 首輪はしていないが、丸々としているし、毛艶も良い! 『どこかの飼猫かなぁ?』 等と、主人と話しながら、すり寄って来る茶トラに心、奪われていた。 飼猫という可能性もあるので、やたらと餌をやる訳にもいかず、その日はお家に帰る様に茶トラを促した。 茶トラもそれを拒む訳でもなく、裏庭へと姿を消して行った。 『あ~ぁ、あの子はうちの子にはなれないのかな?』 茶トラを見送りながら、そう呟いた。 主人も私も根っからの猫好きで、田舎に越して来たら、猫を飼おうと決めていた。 と言っても、ペットショップで買ったりと言うのは、性分では無いっ! きっと、縁が合って家にやってくる子は居るだろうと、よく話し合っていた。 『あの茶トラは、縁が無かったのかな?』 そう思う反面、茶トラと縁が無いはずが無いと何処かで、思っていた。 次の日・・・ 朝、寝室から居間へと降りてくると、ナ、ナント!! あの茶トラが昨日と同じ様に、外から窓のサンに手をつき、中を覗くようにしていたのだ! 『この子は、やっぱり、うちの子になりに来たんだ!』 私は、そう確信した! とりあえず、家にあった竹輪を与えると、スゴイ勢いで食べ尽くした。 あまり、与え過ぎても良くないと思い、ホームセンターへキャットフードを買いに行き、 茶トラをうちで飼う事に決めた! 名前は、スグに決まった! 越して来て、スグに植えた記念樹がブルーベリーだったので、『ベリー』と命名! 名前もスグに覚えてくれて、人懐こく、賢い猫だった。 数日後・・・ 越して来たお家は中古で買ったので、ボイラーの使い方や、業者さんなどの連絡先などを 教えてくれる為に、前のオーナーさんが我家を訪ねて来た。 家の駐車スペースに車を止め、家に来ようとした時、何やら慌てて携帯で何処かへ電話をかけていた。 『どうしたんだろうねぇ!』 主人と2人で、庭をいじりながら、前のオーナーさんの妙な行動に頭を傾げていた。 前のオーナーさんが電話を終え、その謎は一気に解けた。 車を止め、家に来ようとした前のオーナーさんの目に飛び込んで来たのは、1匹の猫だった。 その猫を見るなり、携帯で自宅に電話をかけたと言う訳。 何故、猫を見るなり、電話を掛けたかというと、 その猫は前のオーナーさんの新居から、逃げてしまった猫だったからだ。 もちろん、その猫と言うのは、数日前にうちの猫になった『ベリー』のこと。 前のオーナーさんには『ヒカル』と呼ばれていたらしい。 外猫だった『ヒカル』は、新居へ車で一緒に連れて行かれ、車から降ろした瞬間から逃げてしまったそうだ。 新居から、我家までの距離は5~6kmある。 逃げた日から、私達が発見した日までは、一週間ほど。 猫は家につくと言うが、そこまでして家に帰りたかったとは… 感動の再会だと言うのに、『ベリー』は知らんぷり。 前のオーナーさんもまた無理矢理、連れて帰っても、逃げ出したら危ないし… という事で、そのままうちで面倒を見る事になった。 こうして、我家のファースト猫として、迎える様になった訳! と~っても、気難しくて、わがままだけど、甘えん坊で、フニ~ィ顔は最高なベリー! いつまでも、若々しく、長生きしてネッ!! |