ベリー’s History


ベリー
ベリー

性別:♀
年齢:推定15才
性格:気難しい
好物:酒粕
特技:後足チュパチュパ

ベリー's History

2000.4.8
ベリーと最初に出会った日。

それは、私達が東京から引っ越して来て、5日目の事だった。

4月だと言うのに、まだ雪が残り、陽射しは標高の高さからか、きつめの陽気だった。

荷物も大体、片付き、居間でほっと一息ついていると、窓のサンに手をついて、
中を覗く様にしている茶トラの猫が私達の目に飛び込んできた。

『うわぁ~、茶トラだぁ!!』

私は思わず、その猫に駆け寄りながら、叫んでしまった。

と言うのも、私が幼少の頃から飼っていた猫が代々、茶トラだったからだ。
元々、雑種の猫が好きなのもあって、街で野良ちゃんを見かけると、触らずにはいられない性質で
それが茶トラだと、余計に親近感が湧くのか、思わず声をかけていた。

駆け寄ると、その茶トラは、人懐こくて、スリスリと足にまとわりついてきた。

どうやら、人に飼われた事がある猫らしい!
首輪はしていないが、丸々としているし、毛艶も良い!

『どこかの飼猫かなぁ?』

等と、主人と話しながら、すり寄って来る茶トラに心、奪われていた。

飼猫という可能性もあるので、やたらと餌をやる訳にもいかず、その日はお家に帰る様に茶トラを促した。
茶トラもそれを拒む訳でもなく、裏庭へと姿を消して行った。

『あ~ぁ、あの子はうちの子にはなれないのかな?』

茶トラを見送りながら、そう呟いた。

主人も私も根っからの猫好きで、田舎に越して来たら、猫を飼おうと決めていた。
と言っても、ペットショップで買ったりと言うのは、性分では無いっ!
きっと、縁が合って家にやってくる子は居るだろうと、よく話し合っていた。

『あの茶トラは、縁が無かったのかな?』

そう思う反面、茶トラと縁が無いはずが無いと何処かで、思っていた。


次の日・・・
朝、寝室から居間へと降りてくると、ナ、ナント!!
あの茶トラが昨日と同じ様に、外から窓のサンに手をつき、中を覗くようにしていたのだ!

『この子は、やっぱり、うちの子になりに来たんだ!』

私は、そう確信した!

とりあえず、家にあった竹輪を与えると、スゴイ勢いで食べ尽くした。
あまり、与え過ぎても良くないと思い、ホームセンターへキャットフードを買いに行き、
茶トラをうちで飼う事に決めた!

名前は、スグに決まった!
越して来て、スグに植えた記念樹がブルーベリーだったので、『ベリー』と命名!
名前もスグに覚えてくれて、人懐こく、賢い猫だった。


数日後・・・
越して来たお家は中古で買ったので、ボイラーの使い方や、業者さんなどの連絡先などを
教えてくれる為に、前のオーナーさんが我家を訪ねて来た。

家の駐車スペースに車を止め、家に来ようとした時、何やら慌てて携帯で何処かへ電話をかけていた。

『どうしたんだろうねぇ!』

主人と2人で、庭をいじりながら、前のオーナーさんの妙な行動に頭を傾げていた。

前のオーナーさんが電話を終え、その謎は一気に解けた。


車を止め、家に来ようとした前のオーナーさんの目に飛び込んで来たのは、1匹の猫だった。
その猫を見るなり、携帯で自宅に電話をかけたと言う訳。

何故、猫を見るなり、電話を掛けたかというと、
その猫は前のオーナーさんの新居から、逃げてしまった猫だったからだ。

もちろん、その猫と言うのは、数日前にうちの猫になった『ベリー』のこと。
前のオーナーさんには『ヒカル』と呼ばれていたらしい。

外猫だった『ヒカル』は、新居へ車で一緒に連れて行かれ、車から降ろした瞬間から逃げてしまったそうだ。
新居から、我家までの距離は5~6kmある。
逃げた日から、私達が発見した日までは、一週間ほど。
猫は家につくと言うが、そこまでして家に帰りたかったとは…

感動の再会だと言うのに、『ベリー』は知らんぷり。
前のオーナーさんもまた無理矢理、連れて帰っても、逃げ出したら危ないし…
という事で、そのままうちで面倒を見る事になった。


こうして、我家のファースト猫として、迎える様になった訳!
と~っても、気難しくて、わがままだけど、甘えん坊で、フニ~ィ顔は最高なベリー!
いつまでも、若々しく、長生きしてネッ!!




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