のんきにお茶でも飲みながら

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2014年06月28日
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観劇してからもう2週間過ぎてしまった。忙しくてなかなか書けなかったが、内容はよく覚えているし、その間に原作も読んだ!!

紀伊國屋ホールで観劇した 「トーマの心臓」。
萩尾望都 さん作の、少女漫画の金字塔だ。
Studio Life とは、演出家の倉田淳さん以外全員男性。
ゆえに、女性役も男性が演じている。
トーマ.JPG

まずチケットを持ってロビーに入ろうとすると、チケットをもぎる人が制服らしき格好をしており、「シュロッターベッツへようこそ!」と迎えてくれる。

しゅろったーべっつ?

芝居を観て分かった。シュロッターベッツ学院のことで、これから繰り広げられる世界で少年達が生活する、ギムナジウム(全寮制の学校)の名前だ。
舞台はドイツ。
いきなり、 トーマ という少年が陸橋から身を投げて自殺する所から始まる。
不幸な事故だと思われたが、実はトーマはその直前に遺書とも言える手紙を、同じギムナジウムの ユーリスモール という少年にあてて投函していた。
トーマはユーリを愛していた。しかし、以前「トーマは優等生のユーリをおとせるか」という賭をされていると知ったユーリは、トーマに冷たくあたった。
自殺と知ったユーリは心揺らぐ。キリスト教で禁止されている自殺をトーマがしたことは、秘密にしなければいけない。そんなユーリを見守る同室の オスカー
そしてユーリには、誰にも知られたくない秘密があった。
トーマの呪縛を解くように、彼の墓前で手紙を破り、帰ろうとした時に、ユーリはトーマにそっくりな少年 エーリク に出会う。彼は転校生だった。
そして、 エーリク、ユーリ、オスカーを軸に、ギムナジウムの少年達の世界が繰り広げられる。

オープニングにかかった曲は カッチーニの「アヴェマリア 」。もうこれだけで、世界観が分かるというのが選曲の妙だと思う。他にも、 シューベルトの「アヴェマリア 」、 モーツアルトの「アヴェヴェルムコルプス 」など、クラシックの名曲が使われるが、どれも、キリストや聖母を連想させる曲だ。

全寮制男子校の、 思春期ゆえの清らかさ、不安定さ
後で原作を読んで分かったが、ほとんど、台詞など、原作に忠実だ。
男子同士で好きとか嫌いとか、若い人が観たらよく分からない世界観なんじゃないだろうか。
でも、昔の少女漫画は哲学的とも言えるような世界観があったんだよな。
そして、ただの青春群像ではなく、根底にはキリスト教の教えが流れていて、神に背を向けても、最終的には帰って行く。

この少女漫画の世界観を今の若い役者さんがよく表現していると思う。席は後ろの方で顔などはよく見えなかったが、それゆえか、あまり現実的にならず、色々想像しながら観ることができた。日常は現実でも1人1人が抱える重荷は非現実だったからなぁ。

異世界に足を踏み入れた気持ちだったが、なんだかドキドキする非現実的な世界だった。

舞台セットも、一瞬でベットが出たり引っ込んだりして、違う場所になったりする。
面白いなぁ。
パンフレットを見ると、キャストは主要な役で3~4人いるみたいだ。
きっと演じる人が違うとまた違った芝居になるのだろう。
色々なキャストも観てみたかったな。

おもしろかった!!機会があったらまた観てみたい。きっとまた再演すると思うから(笑)






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最終更新日  2014年06月28日 23時37分32秒
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