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2022年08月12日
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帝劇もS席15,000円かあ・・・。上がったなあ・・・。
2022年8月、いまだコロナ禍から抜けず、ウクライナ×ロシア戦争は続き、物価は上がり続けている。
なぜこんなことを書いたかというと、過去の自分の「ミス・サイゴン」の記録を読み返してみたからだ。
前回は、2016年だった。2回観劇している。1回目のエンジニアは駒田さん、2回目が市村さん。

2016年1回目の観劇ブログ(駒田エンジニア)

2016年2回目の観劇ブログ(市村エンジニア)

6年前か。まだコロナはなく、戦争もなかった頃。私が大学院を受験した年で、翌年から2年間仕事を休職することが決まった頃だ。

​「2022年現在、市村さんまだ現役です!!」​

さて、久々の「ミス・サイゴン」。

やはり帝劇のこの看板を見ると心躍る。



観劇するたびに書いているが、「ミス・サイゴン」はプッチーニ作曲のオペラ「蝶々夫人」のミュージカル版。舞台を日本からベトナムに移している。そしてこれも観劇する度に書いているが、
​クリス、お前が一番悪い(-_-)。​
以上。
いやいやいやいや、まだ書くけどね。
今回のエンジニアは ​伊礼彼方​ くん!レミゼのジャベールといい、こっち系統も素晴らしい。こっち系統というのは、最初はヒーロー系だったから。昔ならクリスを演じていただろうか。でも声質が深めだし、正統派ヒーローは若手がいくらでも出てくるし、この枠は貴重かもしれない。
イケメンエンジニア(笑)やっぱいかっこいいですよ。華があるし。この日はチケットサイト「オケピ貸し切り」で、途中でアドリブも入れてくれて盛り上がった。
キムは ​屋比久知奈​ さん。思い出した、レミゼのやさぐれたエポニーヌだ!!(いい意味です)
クリスは ​海宝直人​
ジョンは ​上原​ さん。6年前も彼だった。相変わらず伸びやかな歌声。
エレンは ​知念​ さん。相変わらず声が細い、でも張り上げる所は力強い。
トゥイの ​西川​ ​阿部サダヲ​ さんに見えてきた・・・。
ジジ ​青山​ さん。最初声がかなりかすれていた印象。でも歌手の方って途中から調子が良くなってくるのがすごいところ。

前作と歌詞が若干違っているところがあるようだけど、前回が前過ぎて覚えていないのでよく分からない。
やはり最初のビキニの女性のシーンは苦手。でも、演者は見事なスタイルを維持するために努力しているんだろうなあ。あ、この人腹筋割れてるとか(←そこかい)。馬鹿騒ぎをしながら、内心は悲しい思いをしている、というのはレミゼの娼婦達の歌と同じ。 ​ミス・サイゴンの方が短調で悲しいメロディ​ の曲だからダイレクトに悲しさが伝わる。この曲、とても好き。
何度観ても ​トゥイに同情​ する。子供を殺そうとするのは許せないが、それも、キムのためだと思っている。あげくにキムに撃たれて死ぬ。この人、本当に報われない。キムも殺したくて殺したわけではない。親が決めたとは言え元婚約者で、自分を好きでいてくれた人、その人を子供を守るために殺してしまった。抱きしめて絶望の中で叫ぶ。キムの一番の見せ所だ。バックには「ミス・サイゴン」のテーマとも言える美しいメロディが劇的に流れている。そしてやはり子供を守るために逃げていく。後半に現れるトゥイの亡霊はキムの良心の呵責。 ​やはり彼女は彼を本当に憎むことはできなかった​ のだと思う。
印象的だったのは、トゥイの副官(?)らしき人が、 ​トゥイの亡骸を見て心から悲しんでいた​ 。前のシーンから一緒にいた人だと思うので、ずっと一緒に生きてきたのだろう、だからこの嘆きなのだろうと思わされた。
アメリカ人チームは、どうしても敵役にうつってしまう。
エレンは難しい役だ。この人が一番かわいそうなんじゃないか。自分達も子供が欲しいと言っているのにキムの子供を託されてしまうのだから。そしてずっと生き続けていくのだから。
ジョンとクリスは自業自得だ。ブイドイのための救済運動も、自分の良心が痛むからそれをやわらげたくて活動をしていると言えなくもない。それでも、しないよりはマシなのだろう。

などと書けるのも、私が当事者ではなく、平和に幸せに暮らしているからだ。
実際にこの物語のようなことはあっただろうし、それぞれが選択したことは、 ​戦争の状況下​ で行わなければいけなかったということ、 ​どこまで正常な判断が働いたか​ ということ。
危険じゃない場所からだから、私も好き勝手言えるのであり。
ただの舞台の感想というのではなく、今このブログを書いている最中にも、同じ地球上で戦争が起きているということを考えてしまうのだ。
歴史は同じ過ちを犯さないためにきちんと後世に伝えられなければいけないと思っているけれど、それでも、人は同じ過ちを何度も犯してしまう。
このミュージカルも、根底は戦争の悲劇そして繰り返してはいけないという暗黙のメッセージがある。
幸せな世界で、なんでこんなことをしちゃったんだろうね、と観劇後にいえることは、とても幸せな世界に自分がいるからだと実感させられた、今回の観劇だった。





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最終更新日  2022年08月12日 15時17分36秒
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