音の棲む場所より

音の棲む場所より

私たちの時代(台本)



ピアノをセンターに配した「弾き振り」のスタイル
合唱団は思い思いに「当時」の服装をしている。
(例:軍服・学生服・ゲートル・もんぺ・花売り娘などなど)
舞台花道には、書道部の書(お題:21世紀に向けて)を配置


舞台暗転のまま 

音楽 ピアノソロ「少年時代」 静かに


上手花道にスポット


朗読A(モンペ・割烹着)
  「あぁ・・・ こんな夕日をたしか・・・
   そのあとはどうしても 思い出せない
   いつだったか
   どこでだったか
   心の底に そのときの記憶が
   うっすらと 沈んでいるのだが」
(前後入れ替わり・・・朗読A 合唱位置へ)

朗読B(花売り娘)
   「この一面に にじんだものを
    そっと ひとところにあつめたら
    あの日のにおいが たちのぼるだろうか
    あの日の風が ふくだろうか」 

   (工藤直子:思い出)

朗読Bが合唱位置にもどったところで
音楽、あざやかに変化して「リンゴの歌」前奏へ
合唱団 上下手から、それぞれ音楽に乗って行進して登場
合唱台前で(合唱台に乗らないで)手拍子しながら歌う

合唱「あかい リンゴに くちびるよせて
   だまって、みている青い空
   リンゴは なんにも いわないけれど
   リンゴの きもちは よくわかる
   リンゴ かわいや 
   かわいや リンゴ」

間奏(おりじなる・フル・ヴァージョン)に乗って
隊列を組み直し、一列ずつ、合唱台に上る
(気をつけて!ゆっくり!カウントはたっぷりあります!)

合唱(男声)→女声はすこし腕をひらいて揺れて(かわいく)
  「あの子 良い子だ きだての良い子
   リンゴによく似た かわいい子」

合唱(女声)
  「どなたがいったか、うれしいうわさ
   かるい くしゃみも とんでくる」

合唱全員
  「リンゴ かわいや
   かわいや リンゴ」

間奏 短いヴァージョン 4小節(16数え)です!

全員(隣の人と、手をつないで ゆすりながら)
「歌いましょうか リンゴのうたを
 二人でうたえば、なお楽し
 みんなで歌えば なおなお うれし
 リンゴのきもちを つたえよか
 リンゴ かわいや かわいや リンゴ」
 (さいごの♪リンゴは 高い声の出る人はひとつ上で!)

後奏 4小節 最後は大きく手を上にのばして

(ライト 青くなります。暗くなるので気をつけて)

伴奏、異国の丘前奏 8小節(ゆっくり手をおろして、したを向いて)

(ここまでに、朗読C・D・E・F・G(男声 学生服・軍服)上手花道へ)

異国の丘 ハミングで暗く(全員)

朗読C(学生服・ゲートル)
 「思えば、焼け跡に流れたこの歌に励まされて 
  再び 歩き始めた 私たちでした。
  あまりに、たくさんの犠牲。
  目をおおいたくなるような、むごい風景。
  でも、忘れてはいけない。
  忘れられるはずもない。」

朗読D(軍服)
 「しかし、わたしたちにとっては
  あれもまた 青春、と呼べるものでもあったのです。
  間違っていたかもしれないが、
  それぞれが、懸命に生きた時代。
  命の尊さと、 はかなさを知った。
  あれが・・・私たちの時代。」

音楽代わって、「戦友」やはり ハミングで

朗読E(学生服・ゲートル)
 「お母さんだけは・・・私を知っていてくれるので
  私は 安心して ゆけます。
  私は お母さんに祈って つっこみます。
  いつでも、また お母さんに会える。
  そんな気がするんです」 
 (聞けわだつみの声より「特攻隊員の手紙」)

朗読F(軍服)
 「今の私は 強くあらねばなりません。
  生きることは もちろん。
  死ぬことすら、忘れて戦います。
  いつかは、あなたたちの上に
  光栄の平和の日が訪れてくれることと、思います。」
 (聞けわだつみの声より「特攻隊員の手紙」)


朗読の終わり、音楽 鎮魂のファンファーレのように荘厳に
それを合図に、軍人のようにきりりっと合唱位置にもどってください。

(朗読G(もんぺ・かっぽう着)はこの間にすれちがうようにスタンバイ。)

舞台暗転、上手花道のみスポット
(ダンスクラプ2年生の方は、暗いので気をつけて定位置に移動してください。)
(ダンス:上手3組、下手3組 それぞれ前列1組 後列2組です)

静寂(絶対におしゃべりしないこと!)

朗読G (もんぺ・かっぽう着)
「そして、戦争が終わり
 世の中は 音楽に乗って、
 悲しいほど、軽やかに変わっていきました。
 私たちは、そのまぶしさに 驚き、あこがれ
 やがて、すべてを
 当たり前のように、身につけていきました。」

朗読のおわりで、ライト・フルに明るく

音楽テネシーワルツ 前奏。

合唱「るるる」で歌う。

ダンスの終わり・・・レベランス(礼)

音楽「上を向いて歩こう」アレンジ
1年生ダンスメンバーも位置に入って、隊列を変えて。

合唱(揺れながら、手拍子で)
 「上を向いて歩こう 涙がこぼれないように
  思い出す春の日 ひとりぼっちの夜」

 「上を向いて 歩こう にじんだ星をかぞえて
  思い出す 夏の日 ひとりぼっちの夜」

 「しあわせは 雲の上に しあわせは 空の上に」

 「上を向いて あるこう 涙が こぼれないように
  泣きながら あるく ひとりぼっちの夜」

音楽、しっとり・ゆっくりになる。
ダンスメンバーは、ゆっくりと合唱位置に入ってください。
(全員が入るまで、音楽を続けますので、あわてないで!)

再び合唱への前奏(ゆるやかに)

合唱「上を向いて 歩こう 涙がこぼれないように
   思い出す 秋の日 ひとりぼっちの夜」

   「悲しみは星のかげに 悲しみは 月のかげに」

  「上を向いて 歩こう 涙がこぼれないように
   泣きながら 歩く ひとりぼっちのよる。」

(ゆっくり・・・指揮を見てください!)
   「ひとりぼっちの・・・よ・・・る・・・・・」

すこしの静寂。
音楽「少年時代」前奏(8小節)になる。
この間に朗読H・I・J・K(女先生風・ブラウスとスカート)は上手へ移動。

合唱(ハミングで)


朗読H 「わたしが いちばんきれいだったとき
     まわりの人たちが たくさん死んだ。
     工場で。海で。名もない島で。
     わたしは、おしゃれのきっかけを
     なくしてしまった。」

朗読I 「わたしが いちばんきれいだったとき
     だれも やさしい贈り物をささげてはくれなかった
     男たちは 挙手の礼しか 知らなくて
     きれいなまなざしだけを残し 皆 発って行った」

朗読J 「わたしが いちばんきれいだったとき
     わたしは とても ふしあわせ
     わたしは とても とんちんかん 
     わたしは めっぽう さびしかった」

朗読K 「だから 決めた
     できるだけ、長生きする事に
     年とってから すごく 美しい絵を描いた
     フランスの ルオーじいさんのように」
     「ね?!」
 (茨木のり子:わたしがいちばんきれいだった時)

(最後の「ね?!」ぜひ!元気に可愛く客席に向かってお願いします!)

朗読の終わりで音楽大きく、合図のための前奏2小節あって

合唱「夏が過ぎ 風あざみ
   だれの あこがれに さまよう
   青空に のこされた
   私の心は 夏模様」

  「夢がさめ 夜の中 長い冬が 窓を閉じて
   呼びかけたままで 
   夢は つまり 思い出の あとさき」

  「夏祭り 宵かがり
   胸のたかなりに あわせて
   八月は 夢花火
   私の心は 夏模様」


間奏4小節(この間に朗読L(団長:現在の服装) 上手に移動)

  「目がさめて 夢のあと 長い影が 夜にのびて
   星屑の空へ 
   夢は つまり 思い出の あとさき」

  「夏がすぎ 風あざみ
   だれの憧れに さまよう
   青空に残された わたしのこころは 夏模様」

合唱 オブリガード「ふ。ふ。」のところを歌い続ける

朗読L(団長)

   「これが あの 夏の日にはじまった
    私たちの時代です」

音楽、盛り上がって言葉を乗せて。
以下、パートリーダー&団長がセリフの「書」を掲げながら

全員 「これからも」

   「けんめいに」

   「いきていく」

   「わたしたちの」

   「時代です」

音楽荘厳に、全員手をつないで大きく上に、
手をはなして、客席に大きく手を振ってください。


幕が下ります。最後まで笑顔で!



お疲れ様でした。
前列から順に、下手(右手側)より退場してください



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