MILANO‘S REVIEW

MILANO‘S REVIEW

1、2巻

『のだめカンタービレ』1巻 二ノ宮知子

最初のきっかけは新聞の書評。

『メチャオモロイ』と書いてありました。

そこに載っていた絵は、たった数コマ…

のだめと、彼女の大好きな千秋先輩が、連弾の練習をするシーンです。

1コマ目:2つの鍵盤と手の絵
「冒頭は 2台のピアノの3オクターブにわたるユニゾンの…」

2コマ目
千秋先輩:「パキーン!」(落雷を浴びたかのごとく、目を見開く)
のだめ:(白目をむいてる)

3コマ目
千秋先輩:「たった2小節で間違えるなーーーー!!」(鉄拳)
のだめ:「ぴぎゃーーーっ!!」(のけぞり)

・・・クラシックマンガというよりも、ジャガーさんみたいで
インパクトがありました。

その書評には、
『超個性的な女の子、のだめが、大好きな千秋先輩に厳しくされつつも、
ふたりで音楽の道を歩んでいく話』
と、書かれていました。

早速買って来て読んでみて…

そうとも言えるけど、むしろ
『音楽の道を歩いている、大雑把なのだめと、オレ様な千秋先輩が… シュールなボケと過激なつっこみを繰り広げるまんざいのようなマンガ』 とも思いました。


■桃ヶ丘音楽大学ピアノ科の千秋真一は
ピアニストの息子にして実技も頭脳も優秀な生徒。(ついでにとってもハンサム)
ヨーロッパ在住の時には、
指揮者のヴィエラ先生にいろいろなことを教わり、絶対またヨーロッパに帰って来ると誓っていました。

ところが、その帰国便で恐ろしい目にあい
それ以来飛行機や船に乗れない…
つまり日本から出られない体質になっていたのでした。

自分より才能のない奴等がどんどん海外に留学していくのを見て
やさぐれた千秋は、
ある日、元カノにも冷たくされたあげく、酔いつぶれてしまいます。

学校でも一回聞いたことのある
 『凄く上手いけどメチャクチャな』ベートーベンのピアノの音色に起こされてみれば

ゴミ溜めの中で美しいピアノソナタを奏でるジャージー姿の女の子 がいたのでした。

■そのヘンな女の子の名前は『野田 恵』。
皆からは『のだめ』と呼ばれているそうです。
彼女の部屋は千秋の隣だったのでした。

優秀な生徒を教える厳しい『ハリセン』教授とケンカして
学生選抜もはずされたことで『千秋は落ち目』と噂され
ベランダでくさっていると、隣から、本当に『腐った』匂いが…
のだめがゴミをわんさかとベランダに溜め込んでいたのでした。

プッツンした先輩は、のだめの部屋にのりこみ、
掃除の鬼へと変身。
怒鳴りまくりながら部屋をきれいにしていくのでした。
部屋と先輩がなんとか落ちついたころ
のだめのピアノが千秋の耳に入ります。
やはりとても上手いと思う千秋。

雑な部分を教えながら、千秋はピアノの『楽しさ』を思い出していくのでした。

楽しんで、疲れて、
『ゴミがないと音が全然ちがうんだねー』という、のだめがカワイイです。

■厳しい先生とケンカしたので『ボンクラ』な先生の元へ回された千秋。
のだめと同じ先生です。
その、谷岡先生に、のだめとの連弾を提案される千秋。
最初に書いた通り、のだめは全く楽譜に弱くデタラメに弾くのでした。

しかし、耳はいいらしいので、また(既に汚くなっている)のだめの部屋に
『出張教師』に赴いて、弾いてみせる千秋…

なんだかんだ言っても人がよいのかもです。(のだめに対してだけ…希望)
厳しくのだめを絞りつつも(自分がハリセン教授に厳しくされてたことを思い出し)
イライラしてくる千秋。
そんな時、のだめのあたまが臭いことに気付き
またプッツンして、シャンプーしてしまうのでした。
(イライラしてると、のだめにボランティアしたくなる運命??)

本番では、思いなおして『自由にひけ』といった千秋は
メチャクチャな、のだめの演奏に合わせながら
(小さくだけど)身震いする程の感動を覚えるのでした。

■それから、ここに、また、ヘンな、個性重視なバイオリニストがおりました。
彼の名は『峰 龍太郎』実家は大学裏の中華屋『裏軒』です。
性格さを求められるクラシックを嫌い、ロックへの道を進もうとしています。

試験のピアノ伴奏に頼んだ千秋に「へたくそ」
と、言われ、今度はのだめに伴奏を頼みます。

のだめと千秋の仲は、晩御飯を(もちろんのだめが千秋の部屋に)
食べに行くまでに進展(のだめ視点)し
千秋は「なんでオレがお前に…」
と叫びつつも、なぜか無下にできず、料理をする毎日です(BLでもお約束な展開。笑)

なのに、
のだめと一回でピッタリ合ったからと言って
(本当は合ってなくて、峰が気持ち良く演奏できたというだけ)
峰がのだめを『運命の人』と呼び、実家『裏軒』で餌付け攻勢をかけたので
のだめが夕食に来ないと、それはそれで機嫌の悪い千秋(わがまま)

そこへ元カノ、彩子がやってきました。
彩子を部屋に入れる千秋を見て、のだめはショック!!!

■彩子と一緒に登校する千秋(実は飲み明かしただけ)を見て
どんより落ち込むのだめ。
峰との演奏も魂がぬけています。
試験を前にしてあせる峰は、相談にのりますが
相手が『声楽科のマドンナ』彩子だと知ると、あっさり
「あきらめろ」と身もふたもない態度。

一方、オペラの役を取られてヤケになった彩子に誘われた千秋は
前に自分がされたように彼女に厳しく当たるのでした。
のだめの部屋では、峰とのだめが練習していたのが
いつのまにか、千秋を『色仕掛け』する相談に。
(これがほとんどキモくて可笑しいのです)

そこへ踏み込んだ千秋は、またもや『お人よし』になって
峰(とのだめ)を教えてやることにしたのでした。

■楽譜が理解できないのだめにはCDを聴かせ
一回聴いただけで素晴らしく弾いているらしい(読者には聞こえません)のだめに
自分はヴァイオリンで合わせつつ感嘆する千秋先輩。
(ナニゲにのだめの横でヴァイオリン弾いてる姿がカチョイイ~~~vv)

ひとりで気持ち良く弾くことばかり考えている峰にも
(のだめの誉め言葉を交えて)言葉を与える千秋先輩。

が、試験当日、のだめは(セクシー衣装の薄着がたたって。笑)カゼ。
急遽交替した千秋から、ヴァイオリンでも相当努力したことを聞きます。
試験でも千秋に合わせてもらって、思うところあったのか
ロックへの道を捨て、クラシックへの道を進む決心をする峰なのでした。


文句をいいつつも、のだめの魔の手にからめられていく千秋先輩がステキです。
(文の脈絡ヘン?)

『のだめカンタービレ』2巻 二ノ宮知子

■第4の学生、『真澄ちゃん』の登場です。
自称、『打楽器科の女王』(注:男性です。外見はちょいヤセたパパイヤって感じですが、
内面はとても繊細。そして努力家…そしてこのマンガに出てくるんだからかなりヘン…)

彼女 、千秋に憧れているらしいです。
が、最近、のだめが千秋のまわりをウロチョロしてるのが気に食わないらしいです。
執拗に(こっそり)のだめをイジメていた真澄ちゃんでしたが
峰のおとり操作によって、あっさり御用となりました。

が、尚も敵対する2人は
千秋とのクリスマスデートを取りつけたほうが勝ちという
勝負することになりました。

のだめが部屋にさそうと(うわの空だったので)
よく聞かずにOKした千秋ですが
自分より力のないと思っていた同級生が
留学して、自分は会えないヴィエラ先生に習ったことを知り
また、自分の人生に悩む(というか投げ遣りになる)のでした。

■そのため、のだめにも
「そんな約束知るか!」と言い
張りきり過ぎてAオケでの練習で失敗をした真澄ちゃんをも
どん底に落とした千秋。

一度は地の底に落ち込んだ二人ですが
気をとりなおして、のだめと真澄と峰で、千秋の曲をアンサンブルで演奏することにしました。

一方、のだめとの約束を思い出した千秋は、気にかけるているのですが
なかなかのだめと会えません。
「とうとうのだめにまで忘れられたか」と
落ち込みも最低になった時、3人が自分の曲を練習している事を知り

ほのかに嬉しく思いつつ自分も演奏に参加するのでした。
(とっても厳しく教えたので、クリスマスどころか、
年内にも完成しなかったそうです)

■お正月は、誰も帰ってナイので、
千秋の部屋にまずのだめがコタツを持ち込んで
鍋やビールで先輩をゴマカシつつ、お泊り三昧。
コタツ初体験の千秋先輩も、その魔力には抗えず
ずるずるとのだめの連泊を許しています。(笑)
(ラブラブ度アップですねv)←のだめ視点

あげくの果てには、峰と真澄ちゃんまで乗り込んで
賭し越し宴会が新年宴会まで延ばされ
コタツ生活の怠惰さのせいか
千秋の部屋は地獄と化すのでした。

■見知らぬ外国人のオジサンにナンパされたのだめ。
でも食事をおごってもらうのは悪いと
いつもの千秋の部屋に連れていきます。

もちろん怒る千秋が、ヴィエラの元弟子だと知ったそのオジサン
(のだめには、自分の名をミルヒと言ったらしい)
急に機嫌が悪くなって、出ていきました。
のだめも一緒に(ホテルへ)連れていこうとしたのだけど
千秋が苦肉の『泊まっていっていいぞ腕枕してやるぞ』攻撃←全く実行する気ナシ
で引き止めます。(だまされたのだめ憐れ…でも助かったわけだし)

しかし、そのオジサンは、有名な指揮者にして
大学の新しい客員教授、シュトレーゼマンだったのでした。
ショッパナから敵対した千秋。

■それでも指揮科に転向したいという千秋ですが
シュトレーゼマンは受け入れ却下。
理由は千秋がムカツクからだそうです。
ワガママ同士だもんね…。じゃーなくて
彼とヴィエラは、趣味のオモチャ集めでもライバルで
そのうえヴィエラの妻が美人なのが気に入らないそうです。
(このエロオヤジ、イイ味出してます)

シュトレーゼマンは、Aオケ(大学で上手い人しか入れないオケ)とは違う
オーケストラを作りたいと、メンバーを発表し
真澄ちゃんや峰(コンマスです)、そしてのだめもマスコットガールとして選ばれました。

退学しようとする千秋を止める為に
のだめはミルヒ(=シュトレーゼマン)に千秋の転科をお願いします。
エロミルヒは「のだめがキスしてくれたら」
と、条件を出すのでした。

■しかし、のだめは、ミルヒを突き飛ばして気絶させてしまいます。
新オケの練習があったのに、気絶したままのミルヒ
のだめは千秋に新オケを振るように言い
千秋もオケが振れるチャンスに胸を躍らせます。

が、あまりの下手さに、いつものだめをシゴいてるように
厳しく当たり、のだめと違ってフツーの神経を持つ団員は
どんどん落ち込んで、ますます悪くなっていくのでした。

そんなメチャクチャになったオケを、一回で立てなおしたミルヒを
千秋は認め、ピアノ科に在籍したままでも師事することに。
ミルヒも千秋とナンパすると勝率が高くなるので弟子にしてくれたのでした。


相変わらず千秋は、日本から出られない自分に悩んでいますが
のだめのおかげで音楽の楽しさは思い出した様子です。
なんやかんや言いつつも、一緒にいるのが普通になって来ています。
新キャラの真澄ちゃんもミルヒも、
のだめに輪をかけた個性的や奴で
「ギャポー」と笑ってばかりな2巻です。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: