「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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MILANO‘S REVIEW
『のだめカンタービレ』
■のだめカンタービレ■二ノ宮智子
■9巻■
のだめ:「今日、『のだめカンタービレ』9巻発売ですよ先輩。8巻が3月発売でしたから、早いですネ。」
千秋先輩:「そうか?(無頓着)」
のだめ:「そうですヨ。ジャンプのコミックスと同じくらい早いです。こっちは週刊じゃないんですケド。やっぱり出版社としても先輩と私のラブシーンを早くご披露したかったんですネ!。」
千秋先輩:「どこがラブシーンだ!?勝利のゴールシーンだろ(本人マジ)」
…いや千秋先輩、ラブシーンじゃないって思ってるの、先輩だけだから…
■さて、前巻から続いている、のだめちゃんの『マラドーナ・コンクール』の本選です。
千秋の指揮コンクールが『プラティニ』で、のだめのが『マラドーナ』かい!!じゃ、次のコンクールは『ベルゴミ』にしてちょ←微妙にマイナー
でも、直前に熱を出して寝込んでしまったので、一曲仕上がりませんでした。
1曲目のモーツァルトと2曲目のシューマンは、千秋も千秋母も聴衆も聞き惚れて、ほっぺが高揚する程の演奏をしたのですが、3曲目のストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』では、演奏が止まって、その後即興で弾いたりしちゃいました。
コンクールなので、当然賞は逃しましたが、聴衆には一番の感動を残したのだめ。
でも、事前にボクチャンでイヤな奴、瀬川悠人(せがわゆうと)に会って、昔の先生も来てるだの「ぼくはもうキミに負けないよ」だの言われたせいか
はたまた、賞をとれなかったせいか(とるつもりだったのか!)
ひどく落ち込んで会場を後にするのでした。
そんなのだめを呼びとめて、千秋先輩は
「オレと一緒にヨーロッパに行かないか」と誘います。
(いや~~ん、まるで乾先輩から海堂へ河原のプロポーズ『ペアを組まないか』と同じじゃーん!!)
なのになのに、
「なんでそこまでして勉強しなくちゃならないんですか?」というのだめ。
千秋先輩~~~。のだめは今、自信を失って、落ち込んでいるんだから、まず、演奏が良かったって言って、誉めてあげて欲しかったデスヨ。(後で冷たく誉めてたけど)
それから、のだめが落ちついたとこでそんな話をすれば良いのに…
まったくこの人はジコチューだなぁ。
そんでもって『オレが誘ってやったのに』『断わりやがった』
って、自分がすごぉ~~~く親切だって思ってるんですよ~~。
(確かに最初の頃、餌付けとレッスンをしてくれたことは親切だったけど)
絶対になぐさめてはくれないんデスネ。ひょっとして、変人ではないけど、『ハチクロ』森田と同じ???
好きになる娘はツライかもしれませんね。
実は、『このオレ様が』『断わられた』ことが、1番ショックかもしれない千秋先輩なのでした。
(「野放しにはしておけない」って言ってたくせに、すぐに引き下がりすぎデス。ひょっとして、打たれ弱いんですか?おぼっちゃまだから…)
■「もう、おれには関係ない」とか言ってる千秋先輩。
新年に向けて、R&Sオーケストラ(千秋や若手実力者達で構成するオーケストラ)のニューイヤーコンサートの準備で忙しそうです。
峰クンも卒業試験の準備やコンサート等で忙しい。
でもでも、いくらこれからドイツへ帰るとはいえ、ヴァイオリンではまだまだの峰くんに、三木さんがずっとくっついてるのが不思議です。峰くんって実は凄い奴なんですか?
確かにオケの幹事とか、率先してやってるけど。
のだめは、早々と実家に帰ってます。就職も決まってないのだめは家族から『不良債券』と呼ばれたりしても沈黙のまま頭カラッポ状態でゲーム三昧。
(でも、実は、今の有明海の、のり養殖業者って、大変なんですよ。諫早湾が埋めたてられたおかげで、潮の流れや水質が変わったらしく、のりの質が大幅に悪くなっちゃって、収入殆どないとこもあるんですよ。大丈夫なんですか???)
R&Sオーケストラの新年コンサートは大成功で、一時は参加を見とめられず涙していた鈴木姉妹も新メンバーになってるし
千秋が好きなホモ高橋クンは新しいコンマスになってるしで
相変わらずステキで面白いオケなのでした。
コンサートも終わり、打ち上げで、新しい指揮者についても連絡した千秋先輩。
すべての仕事が終わり、最後に
どうしても連絡のつかないのだめのために、とうとうエラソーな重い腰を上げ、九州=外国?へと足を向けるのでした。
「どうやって説得しようか」と悩む千秋。
しかし、意外にものだめは、恩師『ハリセン』のメルを読み
(恩師が完璧にのだめ攻略法を会得し、メルに『プリごろ太NEWS』とタイトルつけて読ませることに成功してる辺り笑えます)
自分を認めてくれたフランスのオクレール先生の申し出通り試験を受けて留学することにしたのでした。
別に九州までいかなくても良かった千秋先輩…
のだめの方から携帯に電話してきて、それを伝えられ、
「オレはなにしにきたんだー!?」←すでにのだめの故郷、大川に入っている
と言ってるコマの涙ひとつぶがキュートです。
このあたりの2人の位置がイイですよね。
先輩が東京にいると思って電話で話しつつ、川沿いの道を歩いているのだめ。
そんな彼女とタクシーですれ違ったあと、すぐに降りて、のだめの背中を見ながら話している先輩。
そして、感動の…
うしろから羽交い締め~~~!!!
じゃなくて、後ろから抱きしめ~~~。デスヨ。
ああ、ここで何億人の読者がため息をついたことか(のべ人数)
あの時、皆の空耳には、チャペルの鐘だの、冬ソナのテーマだの
プリごろ太のテーマだの…色んな感動的なBGMが鳴り響いたのでしょうね。(クラシックだと何なのか、言えないところがクルシヒ)
…なのに、
…どうして千秋先輩ってば、その後も
「ただの学校の友人で」とか
「福岡ダイエーホークスの応援に来た」とか
「オレは絶対フランスへは行かない!」とか
反抗的な態度をとるんですか???
まるで、余裕たっぷりな攻め愛されていても、「でもオレは好きじゃないんだ」と、抵抗する受けクンのようですよ。(ちょっと腐れた例えでスミマセン)
のだめが完全に自分に惚れてると思って、自信マンマン、余裕のヨシコちゃんなんですか??
それとも先輩って…既に…枯れてるんですか???
のだめもヘンな娘だけど、先輩も充分ヘンですよ。(と、言っても絶対本人は認めないでしょうが)
■LESSON 53■
(『KISS』09号掲載)
雑誌では、久しぶりに『のだめカンタービレ』の再開です。
ジャンプのように別冊もついていて、それが、(峰くんや他の人たちの)『卒業』のあたり(笑)のエピソード。(のだめは出席日数が足りずに留年+中退で留学だって。)
本誌の方ではのだめと千秋先輩がパリ生活をスタートさせています。
結構ご機嫌な千秋先輩とは反対に、フランス語ができず、どよんと落ち込んでいるのだめ。なぜか皿一杯のエスカルゴを注文しています。
そんなのだめを、千秋先輩は
「大丈夫、お前は今だって
『大川弁と標準語のバイリンガルだから』
(あああ、私も良く使ったフレーズ~~)」と笑うのでした。
先輩の鬼畜言葉攻め、絶好調です。(恩知らず)←飛行機にひとりで乗れない先輩を、のだめが助ける為に、同じ時期に来ました。
この2人、千秋はのだめの実家であんなに公認され、のだめも留学試験中はすべて千秋母に頼っている(らしい)のに、相変わらずな設定みたいデスネ。
く~~~!!!じれったいんだけど、
2人がラブラブになったら漫才のオモシロさも半減するしな~~
一応、千秋先輩が『本来なら6月渡仏でいいところを、自分の都合でのだめも4月に連れてきた』ことを認識し、『お前だってがんばったんだよな』と
寝顔を見守ってくれていたのは嬉しかったです。(BL読書時にくらべてなーんて欲のないワタクシ!)(BLなら、『え?部屋が無い?』とかでソク同室。朝起きたら『え?』←驚くのは千秋先輩の方? …な展開なのにな~。惜しいな~書いてるうちにそっちも見たくなったかも~v。BLじゃないけど)
下宿に、早くも
のだめラバー
でも絶対当てウマ
な男の子が出てきました。
けど、千秋先輩の反応、全然描いてありません。読者も
「きっと、どんな男が出て来てのだめを好きになっても、オーボエ奏者の黒木くんの時のように先輩は、
『あいつは
オレだけ
が好きだから』
と無意識に自信満々なんだろうなー」と考えている事でしょう。
(いやひょっとすると、のだめのレンアイとか、考えてないのかも)
それよりも、ラヴェルの『鏡』を弾いて、下宿生仲間に挨拶しているのだめに
「いつの間に楽譜に忠実に弾けるようになったんだ!!!」
と思った私は正統派のだめファンといえますね。(レンアイよりも音楽重視??カナシイぜ)
■LESSON 54■
(『KISS』10号掲載)
のだめがすごい。
『プリごろ太』のフランス語バージョンビデオを100回くらい見る
…という方法で、もうフランス語をマスターしようとしています。
可笑しスギ…
その昔、古代への情熱に燃えたシュリーマン氏は
発掘する為にまず金を儲けよう、その為にも勉学に励もうと
色んな言語の聖書を書き写したり暗記したりして、たくさんの言語を習得したそうですが、それを体現してるのだめ…。
キミもトロイを再現できるかもね。
と、いうことで、のだめの、あまりにも凄い『オタク』さに、恋の予感もあったフランス人青年が音をあげ、
彼のうちでビデオを見つづけるのだめに
千秋先輩は焼きもせず…心配はすれども…
相変わらず恋愛要素は薄いんですね~~~。二ノ宮さん。
ミラノ的願望では、好青年のフランス人(そんなものはいない??そういえば、フランツの見栄えはドイツ人ぽいかも)にフランス語を習うのだめに、千秋先輩がやきもきして
指揮者コンクールの準備が滞る…というすんぽうだったのに…
もっとベタベタして欲しいかも。(ダイレクトな言動のBL読みすぎ病)
■LESSON 55■
(雑誌『KISS』11号掲載)
いよいよ千秋先輩が、指揮者コンクールに出かけるようです。
本人、いつものように自分の世界に入ってますが、
その横では、のだめとフランクがおたく会話。
どうやら、指揮者コンクールの近くの場所で、同じ時期に、
フランスのアニメフェスティバルが催されるらしいです。
フランク:「そしてなんと今年はプリごろ太の作者が来るんだ。」
のだめ:「ふぉ~~~。ハラヒロシ来るんですか。」
千秋先輩:「おまえら、なぜ人の部屋に集う…」
先輩、「来なくていい。」と言いつつも
のだめが「絶対行きますよv」と言うと、一応嬉しいらしいです。
もっと素直になれよ
しかし、2次と同じ日に、アニメフェスタでも
シャトーでパーティ
があると聞き、あっさり「3次はいつですか??」と聞くのだめ。
アニメに負けている千秋先輩…υ。愛はないのかのだめ。(笑)
でも、アニメに負けて怒りはしても、のだめがフランクの実家に一週間も泊まり込むことには何のヤキモチもないのね。千秋先輩??そんなに自身満々???
なんやかんや言いつつ、一緒にTGBに乗り込む3人。
列車はフェスタに向かうアニメファンで、まるである時期のりんかい線のよう(いや、さすがにりんかい線の中にはコスはいないけど、オタク密度の高さが…)
*注:りんかい線とは、多くの人がコミケに行く時に利用する鉄道路線です。新橋からゆりかもめで行くより早いんです
おたく達の中に異彩を放って、日本人のヤな女と、スカしたフランス人の男(名前もジャン)。どうやら指揮者コンクールに出る模様。
その女言うには『ジャンはヴィエラの若手の弟子の中では一番の有望カブ』らしい。
千秋先輩、「ヴィエラの弟子…そんな奴、何人もいることくらい…わかっている」と言いつつ、実はショックかも。でもとにかく、ヨーロッパに来れて、指揮者コンに出れたことを喜び、このチャンスをものにしたいと超前向きなのでした。
クールな千秋先輩とは対照的に、
「千秋先輩だってミルヒ・ホルスタインの弟子です」
と、わけわかんないことを言ってるのだめがカワイイです。
能あるブタの爪はチョキ!!もとい、自慢はしないってことですか。二ノ宮先生。
ジャンに「『マサユキ・チアキ』と関係あるか。」と聞かれても「ノン」なんですね。渋いです~~~千秋先輩。
1次の選曲くじ引きで、指揮者泣かせのハイドンを引いてしまった千秋。
のだめは『動物持ち込み禁止!!』と、そのままアニメフェアに追いたてられ、ひとりの千秋先輩。
「ハイドンが当たるなんて光栄だ。」
と、言いつつ、興奮して寝られず、遅刻寸前だったらしい(笑)
寝癖のついた髪のまんまで、出番です。小澤になるのか??千秋先輩。
と、今回は。指揮者コンの前振りだけで終わってますね。
盛りあがり足りないとはいえ、イロイロ大切なシーンなのでしょうね。
特に、のだめが、先輩の指揮棒にプリごろ太のゆび人形を装着するところなど…(笑)
この指揮者コンクール、その名を『プラティニ国際指揮者コンクール』というそうです。
あはははは、プラティニだってさ~~~(有名なサッカー選手です)ということは、開催地はサンテチエンヌですか(プラティニの出身地のフランス中部の町です)
でも、モデルは、小澤さんや佐渡さんが出た(というか、フジミの圭クンも優勝した)『ブザンソン』ですよね。
それをイチイチ笑わせて下さるところがステキです。二ノ宮先生。
さて、次号では、2次で千秋先輩がピンチになるらしいので、
それをどう切りぬけるのか、果たしてのだめがアニメを選ぶのか、2次に来るのか、早く読みたいです。
次号は6月10日発売。そして、コミックスが6月11日発売ですね。(何を宣伝してる)
ところで、作者の二ノ宮先生は、HPでも紙面でも、『トランペットとフルートを買いました』って言ってましたけど、それって経費なんでしょうかね
■LESSON 56■
(『KISS』12号掲載)
なんとか2次予選を通過して、評判も上々のようです。
でも、今回は、千秋先輩予選の様子だけだったので、少々物足りなかったです。(予選の様子は、フジミを読んでる人なら、結構想像できるので目新しくはないし、フジミの時は、1冊で結果までわかり、二人も充分ラブラブできて終わるので、こっちの『おあづけ』は苦しいです~~)
アニメフェアにどっぷりつかってるのだめが3次を見に来てくれるのか、読者も心配してますし、ちょっとおつかれ気味の先輩も待ってる様ですから、次回はのだめちゃんの方からスゥイートに
攻め
応援してあげてほしいものですね。
なんやかんや言って、千秋にはのだめが必要なんですから。
大川に行く時も言ってたでしょう?
「おれさまを2度も振ったら、許さない。」って。
深層真理では、分かってるんですよ。
でもね、何となく、何となく~~ですけど、
ひょっとして、千秋がのだめにちゃんと『好きだ』と言う日は、(マンガでは)来ないんじゃないかと…恐れてる私です。
その危機感が、また、読みつづける原動力にもなってるのかもね。
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