MILANO‘S REVIEW

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『げんしけん』

■げんしけん■(木尾士目 作 アフタヌーンKC 講談社

れは大学の『現代視覚文化研究会』の略ですね。

■1■

■まず
東京郊外の大学に入った、ちょっと見フツーな『カンジ君』が
アニ研でもなく、マン研でもなく、単なる買い専、ゲーマー、コス野郎の溜り場『げんしけん』にはいるトコロ。


ムサイ先輩達の着メロ(ガンダムとか)に、いちいち反応したり、
これまでは自分では買えなかったエロッポイフィギュアの中身を覗いたのがバレて恥かしい思いをしたりと、
(オレは中身はオタクなんだけど、でもあんな外見な人達と一緒に見られるのもチョット抵抗あるし~)
というプチ葛藤が次々と粉砕され、本来の自分が晒されていくところがオカシイです。

同じ新入生に、『高坂』クンという、見た目はメチャメチャカワカッチョ良くて、ステキなのに、中身はどっぷちおたくという天然な人間(黒くなくてオタクな不二ってカンジ)がいて、どうやら友達になる予感。

でもって、そんな高坂を好きな、美人の咲さんは全くオタクのことを知らず、つっこみまくりなのもオカシイ(多分、オタクは厳しく糾弾されるのも好きなんだ。美人な彼女だったら)
ミラノとしては、『せっかくキレイなんだから、もっとアニメチックもしくはコス的にカワイ子ぶりっ子したら、高坂を手早く落とせるのになー』とか思ったんですけど、後で気軽にチューしてもらってたから、いいや。

■それから、『げんしけん』のむさい先輩達と『カンジ君』は、『新入生歓迎秋葉原探検』に出かけます。ちょーど、私達が『池袋』や『中野』に行く感じ。

同人誌を買うだけでも『薄くて安いのを買うか』『高くて厚いのを買うか』悩んだり、先輩みたく『サークル買い』して安心するか、それとも『元ネタ』で選んで新しい発見をするか、
『値段を見ないで買う』先輩もいるし…(笑)
男なんだけど「やっぱり…同士かも」と、思わせられます。(ブルブル)

↑この間、高坂は、咲にひっぱられて原宿デートだったのですが、
飲んだ後、彼女が、 「このアト、予定あるv?」 と吐息混じりに聞くと(デフォルメです)

「うん!」アキバ行ってね~、0時売り(ゲーム?)の行列に並ぶんだ~v」
と、明るく答えるのでした。 

■それから、正しいオタク道を進むべく、今度はコミケ3日目に初挑戦する『ガンジ君』、大手を皆で手分けして買って、とある先輩はコスだから写真交換したりしてて…と

とてもひと事とは思えないオハナシです。

けっこう興味深く読みました。

こんなディープなオハナシが、商業誌ベースで出ているのが凄いと思います。

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