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その人は日向の様、「陽」の文字を贈ろう

それは暑い日の出会い。
「陽」は街で長と偶然会い、意気投合し街に住んだ人

最初は違う職業に就いてました

長「今、ある職が足らないのです、唄いもし踊りもします、貴方に相応しいと思うのですがその職に就いてみませんか?」

陽「良いですよ~、私も、まだどれを本職にするか迷ってまして、丁度良かったです~」

徐々に職に馴染む「陽」

長「本当に良かった、こんなに頑張ってくれるなんて、もう安心して、その職を任せられそうですね」

陽「いえいえ、大した事してませんし、この街好きですから~」



ある夜の寒い日に事はおこりました…

突然に姿を消す「陽」
必死になって探す、長
数日後、他の街でやっと見つける

長「なぜ?去ったんです?何かあったのなら、相談してほしかった…」

陽「ごめんなさい…」

「陽」は何かを伝えようとしている…

「陽は…闇…消え…」

しかし、小声で長には聞こえない…

その瞬間、落ちる様に消えて行く…

なぜだか解らぬまま塞込んでる、長を見兼ねて女官が



長「それは…気付きませんでした…でもなぜ?何も言わず出て行くとは、悲しすぎます」

女官「それは彼女にしか、わかりませんわね」

長「人の心は他人が計れる訳もなく…あなたなら大丈夫などと、解ってる気がしてるのが浅はかか…」

女官「此所で全てをさらけ出す人は少ないでしょうね…」

長「私は信じていたい、安易な世界かも知れませんが、安易なだけに最高の自分を演じる事も出来るでしょう、この街を好きって言ってくれたんです」



再び偶然出逢う…

「陽」は日向で気持ち良さそうに寝ている

あの時と同じ姿、どうやら職業は変えてないらしい

違うのは見た目で解る、かなりの風格

懐かしそうに眺める長、そっと小声で囁く…

長「私の我儘を聞いてくれた事、本当に有難う、今でも感謝してます」
聞いてはないと思っても、満面の笑みで話す長、一礼をして立ち去る

「陽」の寝息が止る

目が開く、長の立ち去った方向を細目で眺める…

立ち上がり、一礼

逆方向へ歩き出す…





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最終更新日  September 12, 2008 07:55:26 AM


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