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どんな奴でもかかってこい。俺は寝台の上の血塗れの男を切って切って切り開いて切り散らかして最後に縫い合わせて元通りの形に戻してやる。

第19回メフィスト賞受賞作(問題作?)です。

↑の文では、内容わかりませんね(笑)初めの方の本文の抜粋です(P7)
句読点が少なかったり、改行が極端に少なかったりという特徴ある文章。
(もちろん、全部が全部ではなく、そういうところがチラホラという感じ)

裏表紙には
「ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー」
「密室?暗号?名探偵?くだらん、くたばれ!」
とあるような挑戦的な態度。


内容的には、ノワール?ピカレスク?(あまり意味わからず使ってますが)

もう少し詳しく内容をおっていくと。

サンディエゴのERで外科医として働くシロー(奈津川四郎)のもとに
「母が怪我した。できれば戻れ。一郎。」 というメールが入る。
福井県、西暁町に戻ると、おふくろは意識不明。脳へのダメージがある可能性有。
そして、連続主婦殴打生き埋め事件の被害者でもあった。
四郎は犯人を見つけ出し復讐することを決意する。

と、ここからミステリーっぽく展開していくのですが・・・
やがて話は、四郎の家族の話に。
父・丸雄、そして、一郎、二郎、三郎。
とくに、丸雄と二郎の確執について。暴力と憎しみが延々と続いていく。


正直、ミステリーとしての魅力(トリック、謎解きなど)はそれほど感じず。
むしろ、キャラクターの人物造形が面白かった。
先に挙げた家族の他にも、四郎をとりまく、ルパン、ウサギ、マリックなどなど。
ただ、肝心の母親のインパクトがあまりないような気がします。

どうもミステリーは後付けで、家族間の話こそ、書きたかったのでは?と。

うちも4人兄弟ですが、とてもとても。いや、ここまでいってたらまずいです(笑)
ある意味、自分の欲望に正直すぎるのでしょうか。
家族。親子。兄弟。羨望、嫉妬。愛情を求め、憎しみに転じ、拒みきれずに受け入れる。
最後はちょっと、センチな気もしますが。


さて、この題名『煙か土か食い物』。
はじめ見た時は、何?とわけがわりませんでしたが、由来をきけば、なるほどと頷けます。
この話にあっているとてもいい題名だと思います。

そして、作者の名前【舞城王太郎】。
王太郎、ってなかなかいませんよね。つい、舞王城太郎と書いてしまったり(笑)
油断したらどちらかわからなくなる可能性大です。

暴力描写などが苦手な人はパスしたほうがいいかもしれないです。
文体のクセもありますし、この世界観はかなり読む人が限定されてしまいそう。
私は嫌いではないです。メフィスト賞とは結構、相性が良い私。







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最終更新日  2003年07月06日 18時46分19秒
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