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カテゴリ: カテゴリ未分類
楽園の片隅にある、日本一安くて高級な立ち食いうどん屋。

親子づれや昼休みのOL、サラリーマンの楽園。それは、デパートの【屋上】であった。屋上を舞台に繰り広げられる物語。連作短編?(表紙などには長編推理小説とある)


フィルターを噛みちぎったエコーをふかす、さくら婆ァを中心に、
興行師の杜田(もりた)、高校生のタクが屋上で起こった事件に迫る。

人工物の語り、という珍妙なスタイル。
(お札、財布、土地、など他の方の作品にもいろいろあるようですが)
ここでは、稲荷社の狐の像、観覧車、地蔵、ベンチ、ピンボールマシンなどなど・・・・
章ごとに視点が変わっていきます。

スタンドを考え出して、好き勝手に何でも出きるようになった荒木飛呂彦のように(違うか)。
と思っていましたが、そこまで無茶はせず。
狛犬、ベンチなどは、そのもの“独自”の観方というか世界があるように感じたが、他のはそうでもなかった。せっかく色々な視点を使うのだから、口調だけではなくもう少し変化があっても良かったかも。

この変わった語り手と、存在感のあるユーモラスなキャラクター。
何かがありそうなワクワク感、期待感がある。
コメディタッチのさわやかな話になりそうでいて、そんなことはなく突き進む。
事件はかなり起こるし、現場は陰惨であったりもする。
一つの事件の一応の目途がたつ。が次の話では、続きがある。サイドの話がメインへと。
この展開の仕方が面白かったが、話の結末そのものは後味が良くはない。苦くて哀しい。しかし、さくら婆ァ、タク、ロクさんらのキャラクターに救われている部分がある。


この本を読んでから、いったいどれだけの人が池袋にうどんを食べに行ったのでしょうか?

内容とは関係ないですが、バビロニアの王、ネブカドネザルニ世の名が懐かしい。


『屋上物語』 北森鴻 祥伝社文庫 (平成15年6月初版発行)





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最終更新日  2004年01月23日 08時59分57秒
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