福内鬼外(月日が往く)

福内鬼外(月日が往く)

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

http://buycialisky.com/@ Re:コメント読めんと(07/07) which works best viagra cialis or levit…
http://cialisvu.com/@ Re:コメント読めんと(07/07) alternare cialis e viagracialis clonete…

バックナンバー

2024年12月
2024年11月
2024年10月
2024年09月
2024年08月
2024年07月
2024年06月
2024年05月
2024年04月
2024年03月
2004年04月09日
XML
カテゴリ: → 読んだんよ ←

弟の伝之丞は、かつて道場に出入りしていた本庄茂平次が下手人だと確信する。
忰(せがれ)の伝十郎を留守に残し、兄の敵討の旅に出るが・・・


『敵討』と『最後の仇討』の2編収録。

『敵討』は天保九年から始まる話。
伊予松山藩の熊倉伝之丞親子による敵討。
伝之丞が敵を求めて出立するも、行方不明に。
忰の伝十郎も同じように・・・

【敵討】
藩に願書 → 藩から幕府に届出 → 公認!(全国どの地でもOK)

随分簡単に書きましたが、当然そう生ぬるいものではありません。
敵討のためとはいえ、この行為は脱藩を意味し流浪の身となる。


敵を探し出せるのは極めて稀なこと。
公務的性格もあり、果たすまでは帰れない。
収入はなくなり、餓えて行き倒れになるものも多い。
残された妻、母、子供ら。相手の剣の腕前は?
そう簡単に決断出来るものではありません。

伝十郎は、まず父の足どりを辿り、行方をおう。
伯父(伝兵衛)の門人だった浪人、小松典膳も探索に加わる。
二人は江戸市中を歩き回る。が、手がかりを見出せない。
茂平次の背景にある大きな影。時が経つ・・・

と、書きすぎか。

もう一つの『最後の仇討』は、


書かなすぎか。

吉村さんの作品は、淡々としていて遊びが少ない。
主人公が心情を露わにする、口にする場面などはあまりない。
だが、これでもか、これでもかと
行動、状況、背景が描き込まれ、その積み重ねがずっしりとくる。


だから、読むときも集中力がないと、ただただスゥーと進んでしまう。
今回は残念ながら、ちょっとそんな感じだった(涙)

解説で野口武彦さんが言っているように、
敵討は美談としてとりあげられることが多いが、それは成功したから。
苦難の末、討ち果たす。
それ以外の結果のほうが、可能性としては大いにあった。
そんな中での、愛するものを奪ったものへの復讐劇。
想いは重い。

『敵討』 吉村昭 新潮文庫 (平成15年12月発行)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年07月26日 08時57分19秒
コメント(0) | コメントを書く
[→ 読んだんよ ←] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: