暫らくお付き合いの程を~。
朝、家事を済ませ「初生 萬斎さん行き」の電車に飛び乗りました。
それにしてもイイ天気! 前日までの悪天候とはガラリと様子が違う。
これは、幸先の良いスタートになりそう!
途中、2回ほど、電車の乗り換え。 東海方面に電車で旅するのは、18年振りくらいかしら。。。
通過する駅も初めてみるような感覚。
岐阜までは1時間ちょっとで着く。それまで本を少し読もうとカバンから取り出したのは「宇治拾遺物語」。
また、マニアックな。。。。 イヤ、本当は「ハウルの動く城」にしたかったのだが、本が重すぎる。
軽い文庫本を探していたけど、分厚い本しか残ってなかったので、宇治拾遺にしたのです。
何々。。「旅人のやどもとめけるに、大きやかなる家のあばれたるがありにけるによりて…」
つらつらと読んでいるつもりだけど、実は全然頭に入ってない。
頭の中は「萬斎さん」一色。 一駅過ぎる事に鼓動が早鐘を打つ。
ドキドキドキドキドキドキ。。。。
心臓発作でも起こしそうな気配。 周りの人を見ては「この人も萬斎さんの講演に行くのかな?」て、思う。
で、岐阜には12時過ぎに着きました。 ホールの開場は13時。 充分間に合う時間ですよね。
取り合えず、帰りの切符を先に購入。 出口を探してウロウロしてたらどうやら、違う方から出てしまったようで、メルサホールの反対側の歩道に出てしまった。。。
「まぁ、どこかの交差点で渡ればいいや」と思い、テクテク歩き始める。
プチ都会の岐阜駅前は商店が立ち並び、賑やかな所でした。
そこの一角に「岐阜バスターミナル」があったのですが、その場所を見て、ビックリ仰天!
「こ、ここは!確か夢に出て来た場所!」
あな恐ろしや~。この場所に近い将来来るという予知夢?!
モチロン、岐阜駅前を歩くのは生まれて初めてです。
「うひょ~」と思いながら歩き、15分弱くらいでメルサホールのあるビルに着きました。
時間を確認すると12時30分になってる。 すぐ、ホールに行って並びたい所ですが、お昼を食べてない。
本当は電車の中でパンでもかじろうと、バッグに忍ばせていたのですが、意外にも電車は満員状態。
とても、パンをかじるどころではなかった。
はたまた困り果てました。いくら緊張しているといえども、多分お腹が空いて「グ~~」と鳴る事は必定。
で、近くのマクド(関西ではこう呼びます)に入りました。
注文したのは、100円の「フィレオフィッシュ」(安上がり!)
急いで詰め込み、メルサホールへいざ出陣!
エレベーター前にあった講演内容の案内を携帯カメラに収めて(まったりブログ♪に載せました)8階に上がりました。
エレベーターを降りたつと、すでに長蛇の列。( ̄― ̄;)
やっぱり、遅いよな~。いや、でも腹の虫を抑える為には仕方あるまい。。。
受付を済まして、「最後尾はこちらです」と案内してもらいながら、陰陽師仲間のルビコンさんを探す。
若いママさんだし、目立つ色のお召し物だから見つけやすいかな~と思ったら、目の前にそれらしき方が。。。
その方も視線を彷徨わせていらっしゃるので、「この人だ!」と、思い切って声を掛ける。
「ルビコンさん?」
「はい」とお返事いただいたので、私は舞い上がりました!
「出会えたー!」興奮していたので、「つきうさです」と言うのも忘れ、「早く着いたんですねー。また、後で」と、その場を去ってしまいました。
そして、最高後尾とやらに並んでいるとまだ続々と人はやって来る。
私の後ろに並ばれた方が「凄い人ですね~。ビックリ。もっと早く来なくちゃ行けなかったわ」と仰り、少しお話をしました。
その方はお友達が笠井先生の講座の受講生で、今日の講演に来ないかと誘われたそうです。
で、講座のある前日に申し込んだんですって。まだチケットが残ってたんですね~。
当日券はありませんでしたけれど。。。
私が関西弁を話すものですから、関西方面から来たのが分かったようで、「凄いファンなんですね~」としきりに感心されてました。
いやいや、そんな立派なものじゃないんですけど~。
それで、その方が「一昨日に新聞にね。タイムリーにも野村萬斎さんが載っていたんですよ」とカバンからおもむろに新聞を取り出されると。。。
それは、巷で噂になっていた裕基君にお稽古を付けている萬斎さんのカラー記事!
ギャ~!卒倒しそうでした。大きく萬斎さんと裕基君がぁ~。
「すいません。新聞の写真を撮らせていただいてイイですか?」
こう言うのが精一杯。 快諾いただいて、2枚程撮らせていただきました。
するとその方が「そんなにファンなんでしたら、差し上げましょうか?」と仰って、何と私にその新聞を下さったんです!
こ、こんな事あり?! 凄いです!初めてお逢いした人なのに、こんなに親切にしてもらって、私は夢見る心地でした、ホント。
それからもその方とお話をしていたのですが、お友達が前の方に並んでおられたようで、そちらに移動されました。
その内、開場時間になり、長蛇の列が段々ホールに吸い込まれて行く。
その時にルビコンさんのお姿も見え隠れして、ルビコンさんに新聞の事を話したくなって、近付いて声を掛けたら「お席、取っておきますね」と言って下さいました。
そんな積りじゃなかったんですけど、結局、ルビコンさんに私の分の席も取っていただいた形になったんです。
ホールに入ってルビコンさんの姿を探したけど、見つからず。
「何処に行かれたのかしら~」とフッっと前の方の席を見ると、ルビコンさんが立って私を探していらっしゃる。
「ええー!あんな前に!」
3列目の左端。 前の席は講座受講生の優先座席になってますが、そこは対象外だったようで、ルビコンさんによると、「前の方も空いてますよ」と開場関係者の方に教えて戴いたそうです。
笠井先生と萬斎さんのお席は右端ですが、ここでも充分、そのお姿を間近で拝見出来る場所でした。
全く、ルビコンさんに感謝です。本当だったら、私がルビコンさんのお席を確保する予定でしたのにね。(⌒-⌒;)
それからはルビコンさんと、取りとめもない話をしてました。
どうでもいいような話ばっかりしていた気がします。もっと、肝心な話があったような。。。
二人とも緊張していたんでしょうね。ネットでしかお話した事なかったし。
でも、初めて逢うような気もしないし。。
ステージ中央にあるスクリーンを見て、「あそこに映像が映っても、きっとあっちの席の萬斎さんを見てるやろな」って二人で盛り上がってました。
そして、目の悪い二人は共にバッグからメガネを取り出し用意。( ̄m ̄*)
そんなこんなで笠井先生が登場し、昨日の日記に書いたように講演会は始まりました。
舞台の左端には丸~いスピーカー(?)のような物があって、左袖にあるドアがその隙間から少し見えるんです。
萬斎さんが登場され時、ドアが開きお姿がチラリを見えました。
それがお着物だったんで、「わぁ~、着物やぁ」の呟きになった訳です。(そう言えば、「つぶやきシロー」は何処行った?)
そのスピーカーを通り過ぎたら、ようやく萬斎さんの全身が見えた!
あぁ。これが夢にまで見た萬斎さん。やっと、やっとお逢い出来た。(やっぱり、私の中では“お逢いする”でこれからもいきますわ)
お着物がよく似合う。また一段と落ち着いた雰囲気ですこと~。( ´ ▽ ` )ノ
その後、「殿上闇撃」の映像が流れる時、萬斎さんは椅子を見やすい場所に移動して、自分の映像を見ていました。(自分の姿を見るってどんな心境だろう?もう、慣れっこよね)
最初、萬斎さんのプロフィール画面が出たのですが、なかなか次の画面に切り替わらないので、萬斎さんは照れくさそうに笑ってました。(スクリーンを見つつ、ちゃんとチェックしました(_≧∀≦)ノ彡)
スクリーンの映像を見ながら、目の端で萬斎さんのお姿を時々捉える。
萬斎さんは、顎をキュッと引いて画面に集中しているかと思えば、深呼吸されている時(胸が大きく膨らむ)や首を右に傾けて見ていたり。。。(o^-^o) ウフッ♪
映像が終わると、萬斎さんはまた椅子を元の場所に戻されました。
笠井先生との対談場面で萬斎さんが、大きな動きをされた事と言えば、狂言の「型」のお話の時ですね。
「我々が“右手を上げる”といえば、いつもここで手が止まるようにプログラミングされている」と、ゼスチャーを加えて話された時でしょうか。(萬斎さんファンなら何度も見た場面ですね)
着物の袖がハラリと落ちて、白い、おん手が見えた!
顔もこちらを向かれている。♪(ノ^▽^*)人(*^▽^*)ノ
後は映像が映る時以外は、ずーっと座られたままで同じ感じでしたね。
時々、喉が渇くと机に用意された水をコップに汲んで飲まれてました。
ひとつは“エビアン”。もうひとつはよく分からなかったなぁ。
そっちの分からない方のお水を飲まれてた。
手に汗をかかれるのか、紺色のお絞りで手を拭かれる場面も何度か。。。
でも、なかなか視線が合うなんて事は無いんですね。
時々、会場をご覧になるけど、こっちまで視線がこない。
「今のはそうかな」と思っても、一瞬です。
それでも、ウッキー!(_≧∀≦)ノ彡 となるこのファン心理。。。
対談の内容を最初は一生懸命、頭に入れてましたが限界が来て、途中で出て来る単語をメモりました。
だから、最初の方の会話は忘れてしまった事が多いです。
そしてそして、「竹取物語」の映像を流す場面で萬斎さんは再び椅子を移動。
みんなが萬斎さんに集中しているのが分かる。
「萬斎さんを移動さすなんて・・」という類の会話が後の席から漏れ聞こえてくる。
そうよね、みんな考える事は同じ。。。なんで、萬斎さんが動かなくちゃイケないの?
萬斎さんの実演が始まる時、最初に配られた資料コピーをパラパラとめくる音がホールに響き渡ります。
私もご多分に漏れず、めくりました。
でも、これから萬斎さんが実演して下さる「語り」は、「この資料には現代訳アラスジしか乗ってないので、見ても意味がない」という事で「萬斎さんに集中して下さい」と笠井先生から指摘を受ける。
ホントだ。見ても仕方なさそうだわ。
で、会場の音が静まるまで萬斎さんは待って下さった。
そして、朗々とした萬斎さんのお声が会場中に響き渡ったのですー!
昨日も書きましたが、それはそれは迫力のある、素晴らしい「語り」でありました。
その萬斎さんの「語り」を、事前に一回だけ練習を聞いて気持ちを伝えたという笠井先生がジーッと見つめています。
本当に微動だにしないで、見つめていらっしゃるのです。
二人の気迫に感服。。。
萬斎さんの「語り」の技法は、誰も真似出来ないのではないかと思うくらい迫力があって、私はこの講演会に行って、萬斎さんの見方が変わりました。
萬斎さんにドップリはまって、這い出せなくなったのは映画「陰陽師」からです。
狂言師としての彼より、映画や演劇舞台の萬斎さんが好きでした。
でも、陰陽師2BBSで知り合った方やHPを公開してから知り合った方達の影響で、「萬斎さんの大元は狂言」だという事に次第に気付いて、益々彼の魅力に取りつかれました。
その思いは昨日の萬斎さんの「語り」を見て、強くなりました。
他流試合で英気を養い、狂言に生かして行く。
それもいいでしょう。 萬斎さんは「全部消化しきれてないかも」と仰ってましたけどね。
でも、私は「狂言の技を今以上に完成されたものにしてほしいなぁ」なんておこがましくも思ってしまいました。
狂言があるから、萬斎さんがいるのですよね。
それを認識した昨日の講演会でした。
文字数が全部入らないので、続きはまた明日。
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