Half Full!~PD~

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発症時の日記2


辛くて怖い日ばかり続いていたけど、ここに来て思い出すこともいっぱいあった。
おじいちゃんのこと、小さい頃遊びに行った公園、スーパー、忘れていたけど見覚えのある人、少し変わったけど見慣れた風景、叔母の顔・・・
ここに来るとき、現実社会から逃げに来るようで正直戸惑った。
でも思い出すことからゆっくりと少しずつ、自分の生きてきた道を辿って行くことで、忘れていた自分を思い出せて来た気がする。
いろんな事があって、まるで子供の頃の自分と今の自分が別人のような気がしていたけど、あの頃の私と今の私はやっぱり同じ「私」なんだ。
古いアルバムを見た。
母の子供のころ、おじいちゃん、おばあちゃんの若いころ、ひいおじいちゃん、その兄弟、たくさんの笑顔があった。
この人達、一人一人の血が私の中には流れている。こんなにたくさんの人達の血が・・・
だから裏切ることだけはしてはいけない、そう思った。』

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