Half Full!~PD~

Half Full!~PD~

発症前の私


それ以前の私の生活と心境、環境について書いてみようと思います。

●職業:発症前5年間ほど大手ゼネコンの受託販売部、つまりは新築マンションの販売が職業。この仕事はとにかく忙しかった。大型マンションはだいたいが都内から少し奥の、都内中心部まで片道約1時間半圏内に建てられていたので、都内在住の私は往復最低でも3時間。精神的には疲れなかったが、相当の残業で朝7時に出て、帰宅は夜10時~11時頃がしょっちゅうあった。仕事も楽しく仲間も良い人達で収入もまあまあだったけど、とにかく体力がキツくなり転職。
発症3ヶ月前位からの転職先は六本木の小さな不動産会社のバイト。中古マンションの販売がメインの会社で、その事務等が主な私の仕事。唯一バイトの中で不動産営業経験があった私は人手が足りないときには、たまに営業に出た。
30代後半のバブルの化石のような人が社長。社員とバイトを合わせても6人程度。かなり適当な会社。法律ギリギリでも儲けられれば良いというのがかなりわかり易い会社だった。
ちなみに、社長の前職はバブル期にカジノ経営とその後中堅不動産屋勤務。わかり易いタイプ。但し、意外に人懐っこいタイプでもあったり、バツ1独身の寂しがり屋で、それなりの店にジャージにセカンドバッグで皆を引き連れて高いご飯をご馳走するのが好きだった。

●プライベート:イタリアンコックの彼氏と発症2年超前から付き合っていた。彼は20代後半でコックを目指し転職し、その頃私と出会った。
コックさんの世界では皆から10年遅れの出発なため、そうでなくても厳しい世界での焦りや苦しみが私に向かっていたと思う。彼の生活は朝早くから帰りは夜中1時頃。休日は週に1日だけ。それでも帰ってから料理関係の本を読み、努力は欠かさない。でもストレスは溜まりまくっている状態。
一人暮らしの彼のストレスはどうしても私に向かう。
彼がコックさんになったのは、昔の彼女を失い忘れられなかったことで、人に向き合うより、自分で何かを作る方が裏切られないという部分と、元々クリエイトすることが好きだったから。
私は彼の心が何年経っても、昔の彼女への想いにあることは気付いていたから、そうでなくてもいっつも不安だった。
何度も1ヶ月ほどの別れがあった。それでも私は戻って行った。
今思えば、そういう小さな別れの期間、いつも原因不明の微熱が続いていた。あまりにも長い微熱で病院で調べても原因はなかった。
結局は心も頭も煮詰まっているから出ていた微熱と思うが、その時は気付かなかった。

発症1年程前、遊びに行った知人のバーで、今度は四川料理のコックさんに気に入られる。1つ年下で四国の小さな島の出身者で、のんびりおだやか。
イタリアンに疲れきっていた私は初めて心の二股が始まる。
本当に癒される相手であった。
でも、二股な自分に罪悪感を感じていた。

そして発症直前、癒し系の四川のコックさんに彼女が出来た。マジメな彼はもう電話も出来ないようなことを言う。
そしてイタリアンの彼は、またもやピリピリし始め、別れを宣告された。

●家族:私の家族は父母と一人っ子の私の3人。
母は勢い良くどちらかというと完璧で強気な専業主婦。父は適当な感じで、いつも「どこ吹く風」というマイペースタイプ。
私は小学校から短大まで一貫教育の学校を卒業。
小学校~中学前半まで、自分で言うのも何だが、すごい成績で、全国模試を受けてもトップ10人に入ってしまうほど。(今では信じられないが)
当時まだ祖母が生きていたので、母は嫁姑関係から、私が生きがいになっていたと思う。
祖母も明治生まれのわりには離婚経験者で家のことを全くしないタイプ。今思うと主婦は難しい人だった。
父は私には照れ屋であることと、下手にマイペース過ぎて、家族に愛情を持っているのかいないのか、あまり私の成長に影響を及ぼさなかった。
その分、母の影響は大きすぎた。
また、小さい頃の私の成績の良さが、母に過剰な期待を植え付けることとなる。

●友達:小学校~短大までの一貫教育なために、学生時代からの長い友達が多かった。
更に、『刺激フェチ(精神科の先生が付けた)』な性格のため、どこにでも出かけ男女を問わずすぐ仲良くなるから友人は多かった。
中でも私を含めた学生時代からの女4人組みは、とにかく就職してからも週に1~2回の割合で私の家(家族と同居)にウダウダ集まってご飯食べたりテレビ見たりしゃべったりしていた。
兄弟のいない私にはこの4人組は私には絶対的な存在であった。大好きであった。私が一番ガチャガチャ動くタイプだったが、私のことを一番よく知ってくれている存在で、フラれたと言えば慰めてくれ、私は『この皆がいてくれるなら、もうフラれたっていいや~!だから皆のことを私も何かあったら守ってやる!(熱い想い)』と思っていた。

しかし、私の発症と同時にその関係に変化が訪れる。


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: